見出し画像

シンシン

「魔芋爽」なる食品がある。

中国四千年の歴史を感じるには十分の奇っ怪な代物で、「芋」要素もなければ「爽」要素なんて全くない、ただただ「魔」な食い物である。しかし僕は、これをどうしようもなく愛している。調べによればどうやらこんにゃく芋らしいのだが、食感としては圧倒的にイカに近い。それどころか、口の悪い人に言わせればビニールの切れ端やら火星人の足らしいが、正直火星人の絶滅が心配になるほどの美味さである。

というわけで、ここからは「魔芋爽」購入ボタンを押すか押すまいか迷っている人だけに読んで欲しいのだけれど、君の迷いは僕には全然分かっている。赤橙緑のいずれを購入すべきか。何がどう違うのかさっぱり解らない、このポケモン的困惑は至極当然である。そこで、迷った末に全部パッケージで買った僕が答えよう。そう、どれも大差はない。ちょっと辛かったりちょっとしびれたりするけれど、「気のせい」の範囲内である。気にせず君の好きな色を買って欲しい。

魔芋爽の美味さときたら、実際ヘヴィメタルである。心身共に参ってしまったとき、僕は中2でハマったあの諸々を無理やり耳から流し込むのだけれど、ちょうど同じように口から流し込むのが魔芋爽である。魔芋爽の魔はマイケル・キスクのマであり、芋はあまねくメタルバンドの芋さの結晶であり、そして爽はエメラルド・爽ドなのだ。

肩ばかりか腰もだいぶ来ていて、抱っこだかテレワークだか知らないが、何らかのし過ぎによって臨界線スレスレをさ迷っている。身はともかく心は大丈夫だと思っていたが、このnoteを読んでくれている人いわく、身に負けず劣らずギリッギリらしい。自覚はないけれど、魔芋爽を買ってくれたあなたは、もしかすると僕の救世主なのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?