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子どもたちはわらう、破壊と創造に向けて

幼児さんのグループワークのとき、
私が、2回間違えたら、
子どもたちがずっこけて大笑い、
なごやかとか、うけたらなんでもいい、じゃなくて
明らかにこれは私の失敗。
まだ、初めて間がない子たちのグループは場が不安定で、
こどもたちは揚げ足をすぐに取ってくる。
可愛いけど辛辣。こどもって破壊も大好きだもんね。
ふざける楽しさのほうにシフトしてしまいます。
そして、いっぺんに空気が乱れてしまいます。
まさか、歌い慣れていた歌を取り違えるなんて
思っていなかったからな。油断してたな。

さてここで、
静かにしなさいとか、言ったら私の負け。
空気は乱れるどころか、凍りついてしまうし、
気持ちはさらに遠のいてしまいます。

自分の非をみとめつつ、
まず私がその遊びの世界にしっかりともどっていくこと。
私が投じた石で子供達が掻き回した水の底に
もう一度、石を取り戻しにいく。そして、投げたかった方向に石をほおる。

裏屋でお化粧する猫と、呉服屋で足袋を買った猫と、
もう一度しっかりとイメージに浮かびかがらせないとね。

おなじ子たち。
「青山土手から」を、だいぶ覚えてきてるので、
だんだんと言葉をへして、最後に無言で手遊び。
二月かけてやっと一つの遊びの完成形にたどりついたとき、
「ひゃー。こりゃー、おもしろい!!」
と、言った子は、
最初、ひとフレーズも待てなくておしゃべりを始めていた子。
サイレントシンギング。心で歌うこと。
心で歌うのをみんなでやること。
この、秘密めいた遊び。
どうして隣のおばさんが笑ったのか、そう、みんな言わなくったって知ってる。
このあそびは、現代の「足して、与えて、わかりやすく、速攻で遊べる」ものとはぎゃくの、「引いていって、最後に見えてくるものに気づく」あそび。
そか、わかるかあ。君ももうここの住人だね。

行ったり来たりしながら、
ゆれながら、世界を作っていく。
こわすこと、つくること。
うたうこと、めをとじること。
目をしっかりとあけること。

遊べ遊べ子供達、破壊と創造に向けて笑いを放ちながら。


うちの音楽教室(音楽室と呼んでいます)では、月に一回、グループワークとして、わらべうたやてあそびうた、utena drawingを使って、ただただ音楽と感覚とが仲良くなる時間、お友達と音楽を共有する時間を設けています。

記事にでてきた「青山土手から」についてはこちらに詳しく書きました。
動画入り。
どんな小さなワークにも意味があって、ちゃんと「楽曲解析」が必要で、それは、私のオタクな遊びでもあります。

noteのメンバーシップは、「台音楽レッスン研究室」というコースを増設しました。これは、発展プログラムで一定の学びがあり、尚且つ、基本的音楽の素地が整っていることが条件となっていて、今はまだ誰でも入れるわけではありませんが、
でも、こうやって一緒に研究してくれる後輩?同士?ができたことが嬉しくて嬉しくて。そのうち、読者さんたちの近くにも、音楽プロセス体験に基づいた伝え方のできる音楽教室ができるかもしれません。楽しみですねー。





愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!