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藪椿

20年近くこの林に立つ椿のそばを通ってきたけれど、
花をつけたのを見たのはことしが初めて。
あ、やっぱり椿だったのね、と、
今年初めてその正体がわかった。

いつか、花は咲くものだ、と。
書こうとして気がついた。

この林の向こう、今光が漏れてきている木々の向こうには
大きな榎があって、それがこの森を鬱蒼とさせていたのだけれど、
2年ほど前に、根本近くから、バッサリと切られてしまった。

うちの窓からみえる、勇壮な樹だった。

だから、光が入るようになったんだ。

1つは空へ向いて
1つはもう落ちていて、
もう一つは蕾。

花はみるかぎりその3輪。

秋にはあの硬い3つに割れる実がつくんだろうか。

見上げる。


愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!