マガジンのカバー画像

音楽の背中・暮らしの奥に(日記)

220
大人や子供がやってきて音楽をまなぶここutena music field での出来事と、日々のふりかえり、明日への希望などを。 音と音のあいだにある音楽と西洋音楽の仕組みへの敬意…
運営しているクリエイター

2021年9月の記事一覧

線香のくゆるけむりの行く先のように

うちは庭の蚊がすごいので、レッスンの前には蚊取り線香を2つ玄関先と室内に灯します。今日も、マッチを擦って準備してはじまりはじまり。 今日は休日だったのか、お父さんのお見送りでやってきた生徒さん。 手紙を持ってきてくれました。 でへへ。 お父さんが玄関から顔を突っ込んで、お子さんが注意深く音を聞き取ってはピアノで弾いたりするので、びっくりする、とおっしゃっていただきました。音楽室で何してるの?と尋ねても、大したことはしてなさそうなのに、っと。思わず笑ってしまった。そのと

起こらなかった出来事

実家に行ったら、その敷地をひと回りします。 行くたびにアカメガシワやセンダンやケヤキの小苗があちこちから芽を出しているので、小さいそのかわいい子をすいっと通りがかりに抜いて歩きます。 だれもこの土地を歩く者がいなかった2・3年の間に、人にとってありがたくない植物が大繁殖をしてしまいました。そう、だれもその小さな芽を抜かなかった、たったそれだけのことの結果はその時はっきりと誰の目にも明らかで、樹木は大木に、タチスズメノヒエは畑中に勢力を広げ、土地は荒れていました。樹木は切った

9月の音楽室

オンラインの一週間が過ぎて、今週は音楽室に生徒たちがもどってきました。 コンサートを終えて、それぞれ自分の新しい課題をオンラインで話し合って、それからの今週。まあ、生徒たちの明るいこと。このコンサートでそれぞれ思った以上の成長を感じるし、なにより、会話が気持ちいい。 師弟関係でもなく、友情でもなく、そうだ、同志、というのが近いかも。 私と彼らは、音楽をとおして対話する。 そこに大人と子供の落差はないし、レベルのランク分けもない。 一人ひとりが自分の音楽を見つけにくるだけだか

音楽を描く’サークルご紹介いただきました。

noteにてオンラインサークルをやっています。 音楽を動線に置き換えて実感を確かめるutena drawing という方法。 参加者さんの 長谷川晃子さんに記事に取り上げていただきました。 ほんとによく私の稚拙な文章も読み込んで頂いていて、いつかお会いできたらいいなあと思っていたのですが、8月のzoomでは、初めてお話をすることができました。 サークルで取り上げているワークはほんの小さな時間で取り組めるものがおおいですが、この点のワークもその一つ。 そもそも音を可視化

響きと余白と、過去の記録

生徒の演奏の収録のために、ピアノの周りのごちゃごちゃしていたものを別室にだだだっと隠して空間をスッキリとさせたら、ピアノの音が伸びやかになっていました。余白があるから響きが豊かに保たれるわけで、私ののだめな音楽室は物がだんだんに増えて音色は窒息状態だったことに気付かされたのでした。 できたらもうリバウンドしたくないな。 ちょうど今週は生徒たちはみんなオンラインなので、音楽室には誰も入ってこないのを良いことに一週間かけていらないものを思い切って捨ててしまうことにしました。目

一つの実をむすんだこれからの”音楽室”構想

うちの音楽室の目的と問いうちの音楽教室が、この教室の場を、「教える」の「教」の字を取り払って音楽室と呼ぶようになった理由は2つありました。 ・私自身が無理なく自然体で人と接したい。無理のない”仕事”を模索するため ・日本の「教える・教えられる」ということからイメージするものの呪縛を取り払ったところでの新しい関係性のなかで音楽を育みたい 私が音楽を仕事にしている最大の理由は”音楽が生まれる場所に立ち会いたい”からです。そこには「音楽とはなにか」「人と音楽の関係はどうなって

音楽室オンラインコンサートチャレンジ

生徒たちのコンサートが無事終わりました。 今回は、生徒の演奏を予め録画しておいて、macbook Airのimovieで編集してzoomで音楽室と生徒さんのご自宅を結んで、のオンラインコンサート。 うちの音楽教室が「音楽室」と変化していってからの初めてのコンサートになります。 先月末に予約していたホールから電話があり、愛媛にコロナの蔓延防止法が発令され、延期かキャンセルをお願い、ということで、やむなくオンラインに変更したのでした。くやしいことこの上なく、でも、だからこそ、