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自転車ガチじゃない勢 #6「ケイデンスの向こう側へ」

長い距離を楽に走りたい

「自転車は移動手段」をモットーとする我々ガチじゃない勢ですが、長距離を走って、目的地に着いたところで疲れ切ってしまっていては、その後のアクティビティを楽しむことができません。

前回も書きましたが、私は初めて片道50kmを走った後、脚が疲れて階段の上り下りにも難儀しました。

どうすればもっと楽に走ることができるのか、やはり脚力を鍛えなければいかんのか、と思い、自転車の漕ぎ方についてネットで検索しました。そして、大きく分けて2種類の漕ぎ方があることを知りました。

  • 重いギアでペダルをがしがし踏み込む漕ぎ方

  • 軽いギアでペダルをくるくる回す漕ぎ方

前者は太ももの前側の筋肉を使うが、この筋肉は瞬発力には優れるが疲れやすい。後者は太ももの裏側の持久筋を使うので、疲れにくい。

なるほど。私はスピードを出そうとしてギアを上げてペダルを踏みこむ漕ぎ方をしていました。

ペダルの回転数のことを「ケイデンス」と言いますが、軽いギアを高いケイデンスで回す「高ケイデンス走法」であれば長距離を楽に走れるということです。
どのくらいが高ケイデンスなのかというと90rpm以上、つまり1分間に90回転というのが目安になります。

ケイデンスを計測するにはサイクルコンピューターとケイデンスセンサーを自転車に取りつける必要があるのですが、当時の私はサイコンを持っていませんでした。

なにより自転車にサイコンをつけるなんて、ガチ勢っぽいじゃないですか。

ケイデンスを計ることができなくても、合わせればいいんじゃないか。スマホのメトロノームアプリと骨伝導イヤホンを活用することを思いつきました。

骨伝導イヤホンとスマホのメトロノームアプリ

メトロノームを180bpmで鳴らし、それに合わせてペダルを右左右左…と漕げば90rpmになるではありませんか。

しかし実際に180bpmを聞くとかなり速く感じます。果たして、このテンポでペダルを漕ぎつづけることができるのか。

高ケイデンスに挑戦

2022年9月17日土曜日。3連休ですが、このときは台風が接近していて自転車で出かけるなら初日の今日しかねぇ! ということで、またしても国道17号、大宮ー日本橋間の30kmを走ることにします。

メトロノームを180bpmで鳴らしながら、できるだけケイデンス90になるように漕いで走ります。
(注: 骨伝導イヤホンでも周囲の音が聞き取れないほどの音量で鳴らしながら自転車を運転してはいけません)

ギアを十分軽くすれば90rpmで回すことはできます。でもうまく表現できませんが、スカスカで手応えのないペダルを速く回していると、股間から太ももにかけて「ひゃーっ」というイヤな感じがするのです。

その「ひゃーっ」を我慢しながらひたすらペダルを回し続けます。

その結果どうなったかというと、 この前は日本橋まで1時間43分で到着したのに、今回は1時間51分もかかっています。

メトロノームに合わせて走ったときのCyclemeterのログ

しかも、ケイデンスが高いと余計にしんどい。疲労度3割増し。息が上がって苦しい。

つまり疲れる上に遅い。ダメじゃんww

とはいえ到着した後、案外脚は疲れていないことに気づきました。階段の上り下りも余裕です。苦しかったのは心肺です。
これで心肺を鍛えたらもっと楽に走れるってことなん? (よく分からずにやっているw)

余談ですがこのとき、昼飯だか晩飯だか分からない時間に食べたご飯は、高島屋の地下にあるHATO NO MORIのカレーです。

HATO NO MORI のカレー

ガチじゃない勢、サイコンを導入してしまう

その後、ガチ勢の後輩に「ガーミンだとガチっぽいけど、中華製の安いサイコンならいいのでは?」とそそのかされ、amazonでXOSSのサイコンを購入してしまいました。

XOSSのサイコンとセンサー

サイコンとセンサーのセットで5,980円。安い。

なお、XOSSを私は「ゾス」と読んでいます。「クロス」説もあったりしますが、「エックスオーエスエス」と読むのが正しいとされているようです。
ASUSの読み方以上に謎です。

9月25日。早速サイコンを装着して、再度日本橋へ。

再び日本橋へGo!

必死でケイデンス90を維持していると、滝野川あたりでピンクのルイガノのクロスバイクに乗って、ハンドルにスタバの紙袋をぶら下げたオサレ女子に抜かれたりしました。

日本橋には1時間42分で到着。これまでで最速です。よし。

XOSSのセンサーはクランクだけに取り付ければ良いタイプですが、段差でケイデンスが跳ね上がるというのはamazonレビューにあった通りで、もちろん218rpmなんて出ている訳はありませんw
(その後のファームウェアのアップデートで、この点は改善されています)

まあ、巡航中はおおむね90rpm以上で回せています。

ただ、最初の10kmはやはり息切れします。そこから落ち着いてきて、20kmくらいからようやく調子が出てくる感じです。
これは高ケイデンスに慣れてくると、もっと早い段階でいい調子で走れるようになってきます。

余談ですが、この日の昼飯はまたカレーにしようと思っていました。でも八重洲地下街を歩いていると、アンテナアメリカのハンバーガーがおいしそうでした。アンテナアメリカというのは海外ビールのインポーターであるナガノトレーディングの店です。
当然、ビールを飲むわけには行きませんので、ハンバーガーとアイスコーヒーを注文。冷蔵ケースに並んだビールを横目に眺めながらハンバーガーを食べることに。

アンテナアメリカのハンバーガー
冷蔵ケースにならんだ数多くの輸入ビール

ケイデンスをさらに上げろ

高ケイデンス走法を取り入れるにより、疲れずに走ることができるようになってきましたが、軽いギアを回して走っているため、あまりスピードが出ません。
ガチじゃない勢はスピードを競うものではありませんが、目的地に早く着くに越したことはありません。

スピードを上げたいが、ギアを上げるとペダルが重くてケイデンスが上がらない
→ じゃあギアを上げずにケイデンス100で回せばよくね? ゜∀゜ピコーン!!

素晴らしい思いつきです! やってみましょう。

ケイデンス100で回した結果

今回は国道17号を日本橋までは行かず、20km地点の板橋区役所前まで走っています。

やー無理だわこれは。ケイデンス100はしんど過ぎるわ。持続できねーし。
終盤、バテてるのがグラフに出てるし。
なにより平均速度が上がってないw

余談ですが、この日の昼飯は、前々から17号を走っていて気になっていた「レストランせんごく 新板橋店」に入って、看板メニューの「ステバー」を注文。

レストランせんごくのステバー

自転車を移動手段としてイベントに参加

2022年11月6日。お台場のZeppダイバーシティで行われるライブに、自転車で行ってきました。

このときはケイデンス100は努力目標w で、90台後半で回せていればまあOkということにしました。

すると、日本橋までの30kmを1時間40分かからずにたどり着けてしまいました。スピードも上がっています。
お台場までは約40kmですが、2時間7分で到着しました。

この後、3時間以上のライブを楽しむ余力もありました。
ガチじゃない勢らしく、自転車を移動手段として活用できています。
ただ、帰り道はもう疲労困憊で、家まであと数kmの地点で脚が動かず、歩くくらいのスピードで漕いでいたのを覚えています。

余談ですが、観に行ったのはこんなライブです。

スーパー戦隊“魂(スピリッツ)” 2022
バンバラバンバンバン

そしてケイデンスの向こう側へ

今ではケイデンス100~110で巡航するのが普通になってしまいました。
90はゆったり走るときのケイデンスです。

日本橋行きのサイクリングでは1時間30分を切ることを目標に走っているのですが、高ケイデンスでかつ、要所でトルクもかけて踏み込む走りになっているので、ちっとも楽にはなってませんw

もっと長い距離、たとえば1日で100数十kmを走る場合などは、高ケイデンスでひたすらくるくる回すことに徹しています。そのおかげで長距離をだいぶ楽に走れるようになりました。

なお、ケイデンスの向こう側はまだ見えていませんw

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