推しを推すこと

ここ、20年くらい、数年おきに推しが変わっている。

最初は星野源さんだった。
まだ、今ほど爆発的に売れる前。
私好みの薄い顔、柔らかい声、破顔した時の笑顔と裏腹に、何か薄暗いものを抱えてるような
そういうところが好きで、CDを買って、ライブに足を運んで、ファンブックを買って。
まあ、月並みだけど、一通り推し活を楽しんだ。
その後、アミューズに移籍した彼は、びっくりするほど売れた。
そして、新垣結衣さんと結婚して
なんだか、大きくなりすぎて、さみしくなってしまった。
好きは変わらないけど、少し距離を置きたくなった。

次にハマったのが東京03
ドラマ「大豆田とわ子と3人の元夫」
そこで、角田晃広さんの色気のある佇まいに一目惚れした。
当然のように東京03のコントをYouTubeで見て、こんなに長いのに飽きずにずっと面白い、これを生で見てみたい。
そう思った。
チケットを取るためにファンアプリに登録して、ズルズルと沼にハマり

その年の単独は追加公演
次の年は東京初日と、地方公演、東京大千秋楽と3回
さらに次の年は東京初日と大千秋楽の2回
何度観ても新しい発見があって面白い。
それは、緻密に練られ、練習を重ね、努力の上に成り立ってることも知った。
人を笑わせるために、真剣に向き合っている人がいることを知った。

裏話を聞くことの出来るファンアプリのラジオにもどっぷりとハマった。
3人はなんだかすごく仲が良くて、ワチャワチャとおしゃべりしている楽しげな雰囲気が大好きで、人生で初めて、ラジオにメールを送って読まれる楽しみも得た。
毎週、ラジオを何回も聞いて、メモして、推敲して、ラジオネームを読まれた時には飛び上がるほど嬉しかった。
1度だけ、ご縁があって御三方とお話させていただいた時に、ラジオネームを言ったら、認識して頂いていて、本当にもう、生きててよかったと、心から思った。

その後、御三方はそれぞれ司会やドラマ、もちろんお笑い本業にも引っ張りだこで、1番好きだった、3人が仲良くおしゃべりするファンアプリのラジオがなくなり、また少し心が離れてしまった。

そんな時に友人に勧められて、ハマったのが
「水曜どうでしょう」
たぶん、最近の私は仲良くワチャワチャする年上の男性に、弱い。
ディレクターを含めた4人の信頼関係、仲の良さ、車中や宿でのやり取りがどうしようもなく好きで。
とりわけ、ミスターどうでしょう、鈴井貴之さんの、マイペースだけど、いつも真剣で、礼儀正しく、優しい。飄々とした色気のある佇まいに射抜かれて、先日とうとうオフィスキューのファンクラブに入ってしまった。
推しメンを登録する欄に、鈴井貴之一本釣りの人なんて、なかなかいないだろうなと半笑いで登録した。


毎回、落とし穴に落ちるようにズドンとハマって、何かきっかけがあって、ふと我に帰ってしまう。
だいたい、そもそも芸能人と、1ファン。
距離なんて最初変わらないのに、寂しいな、と思うとなんだか、ふと我に返ってしまう。
そうだ、私はただの1ファン。見返りなんて求める方が間違っている。
なのに、勝手に寂しいと思ってしまう。

そしてまた別の落とし穴にハマる。
我ながら勝手で極端な推し活だ。

星野源さんのアルバムが出たら、初日に買う。
ライブがあれば絶対に行きたい。
東京03さんの単独公演は、初日と大千秋楽は当たる限り行きたい。
夏に出るDVDBOXも、絶対買う。
たぶん、単独公演のグッズも沢山買う。

来年は、今年延期になった、オフィスキューのイベント、ジャンボリーにも行きたい。
オーパーツの芝居も行きたい。
TEAM NACSの芝居も観てみたい。

結局は、推しは変わるんじゃなくて増えるんだ。
どうしたって、優先順位はある。
だってお金は有限だから。
それに、どうしようもなく罪悪感を感じる自分もいる。
好きな人が増えるのって素敵なことでしょ?
と言い聞かせる。
だって、推しの高齢化が進んでる。
いつ、表舞台から去るかわからない。
推しは推せる時に推せ、だ。

これからも、アラフォーの節操のない推し活は続く。


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