鍋料理はほどほどにしてくれ 1
紫黒色の真夜中に
流星よりも高速で
スピンしつつ飛来する
ハローキティちゃん紋様の土鍋
キッチンに降臨する
鍋料理の具材の堆積と
その後の亡霊化は
発光するこんぶダシにより
贋の皆既月蝕に憑依する
などとワケの分かり過ぎない
ラヴポエムをほざきながら
鼻歌まじりの笑みを浮かべて
君は片手に菜ばしを構え
ぐつぐつと煮えたぎる
土鍋の蓋をOPENすれば
たとえば寄せ鍋や
牡蠣の土手鍋を
あるいはアンコウ鍋や
ハタハタしょっつる鍋を
はたまたキムチ鍋や
ぼたん鍋のたぐいを
かなりイ