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モンスターペアレント             ――画像しりとりはじめました(#205)

(#204) いちゃもん→「もん」→モンスターペアレント

「ヲ・ヰ、、キ・タ・ロ・㋒」


……そりゃ、ペアレントには違いないですけど

大分、意味ちがってきてますよ、父さん…

ていうか、父さん、いつから機械の体に?



ま、モンスターペアレントだからねぇ( ̄∀ ̄)
だいぶ、キカイじみちゃってるけど……

そこはそれ、『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎と『銀河鉄道999』の星野鉄郎は同じ野沢雅子さんが声をアテてるというつながりってことでw

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

そもそものモンスターペアレントとは、もちろん妖怪モンスターペアレントという意味ではない。
学校などに対して自己中心的で理不尽な要求をする親、という意味だ。ちょうど、病院に対してのモンスターペイシェントと同じ関係性といえるかもしれない。

だが、こと鬼太郎とゆかいな仲間たちに関して言えば、モンスターペアレントという言葉には意味がない。
なんたって

〽お化けにゃ学校も 試験もなんにもない

なのだから( ̄∀ ̄)♪

でも、

〽夜は墓場で運動会

学校はなくても運動会はあるのね……^m^♪
楽しいかどうかは、人に……いや妖怪によりけりと言ったところだろうが
( ̄m ̄)♪

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

モンスターペアレントによるトラブルは、その殆どが生徒の親と教師という間で発生する。

が、時としてそれは、教師じゃない者と生徒の親との間で発生する場合もある。

ちなみに私、教師ではないが行政職員――ありていに分かりやすく言うと事務職員というヤーツ――として道立高等学校に勤務していたことがある。

学校運営がメインの仕事である事務職員は、学校の生徒たち、ましてやその親御さんたちとは、基本的に接点はない。
唯一の接点があるとすれば、それは授業料の関係。

義務教育ではない道立高等学校では、
生徒は

全日制……年額118,800円 (月額9,900円)
定時制……年額 32,400円 (月額2,700円)

の授業料を支払わなければならない。(令和元年10月1日現在(*2))

*1:令和元年10月1日現在:ちなみに、私が勤めていた頃は、全日制は月額7,400円、定時制は月額1,100円だった。
こうして見ると高くなったなぁ……(・_・)💧

そして、その授業料は、一部の例外を除き電気料金やガス料金と同じく月々の口座振替によって自動的に徴収される。
だから、事務職員としての授業料徴収に関するお仕事も、年度当初の振替口座の登録設定を除けば基本的には何もない。

無論、「基本的には」というからには基本的でないケースもあるわけで。
ありていに言えば、指定預金口座が残高不足等で口座振替ができなかった、というケースとかである。

こうなった場合、その月の授業料は自動的かつ強制的に口座振替ではなく窓口徴収に切り替わる。
生徒を持つご家庭にとっては、いやいや、たまたま残高不足になっちゃったけど、すぐお金入れとくから、口座振替してよ、て言いたくなるご家庭も多いだろう。
ぶっちゃけ、事務処理する方だって口座振替その方がはるかに楽だ。
でも、そういう融通の利かないシステムなのだから、そこは是非もなし、なのだ( ̄∀ ̄)💦

とまれ、こういった授業料の窓口徴収という形によって、教師ではない事務職員と生徒もしくはその親御さんとの唯一の接点ができるというわけだ。

授業料の口座振替日は基本的に毎月15日(*2)
この振替日から約1週間後くらいに、管轄の教育局からその月の口座振替がでけへんかった残念な生徒のリストがファクシミリで流れてくる。
これまた残念なことに、私が勤務していた学校は、あまり裕福とは言えない暮らし向きの生徒が多い学校でもあったため、全校生徒約1000人弱のうち、毎月ほぼ1割、多い月では2割前後――すなわち100~200名ほどは残念な結果となっていた。

*2:毎月15日:ただし、年度当初で新規口座振替手続き等、多忙を極める4月、また卒業式や学期末の関係で2か月分を一気に徴収する2月・3月分については、それぞれ4月25日、2月25日となる。

ファックスで流れてくるリストは、大体1ページに100名ほどが記載できる体裁になっているため、流れてくるファックスが3ページ目を印字し始めたのが聞こえてくると、

あっちゃー、今月は不能者200人オーバーかい……(*´Д`)💦💦

と、リストを見るまでもなく憂鬱になったものだ(;^_^A

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ちなみに、同じ管内の事務職員は何か月かに1回程度、研究会等の名目で会合を持つことがあるのだが、そんな折には、同じ業務を担当している者同士で会話が弾んだりする――

「いやあ、今月さあ、授業料落ちなかった (口座振替できなかった) 生徒、多かったんだよね」
「ふーん、そうなんだ。何人くらい?」
「それがさあ、10人だよ、10人。信じられる?」

《ファッ!?( ゚Д゚)!》

そばで会話に参加せず聞いていた私、一瞬耳を疑う。

「10人かあ。それは多いね」
「だろ?」

《えぇーっ!? 10人で多いんかーーいっ!?( ゚Д゚)!》

ワタクシ、その相槌でさらにショック拡大。


「2桁も不能者出たら、窓口徴収、もうめんどくさくて」
「そうだよねw そりゃ終わってるわwww」

《いやいやいや✋
10人で終わってるなら、うちなんか始まってすらおらんやんけ……( ̄~ ̄)💦》

衝撃の会話を耳にして内心クラクラしてる私に、その2人のうちの1人が不意に話を振ってきよる。

「ところで、工業さん(*3)は、どう? 授業料? 順調ですか?」

*3:工業さん:具体的な学校名を出すとさすがにいろいろと差し障りがあるのでそこは控えとくが、私が赴任した残念な学校は工業高校である。
そして、一応、念のために断っておくが、工業高校だからと言って、どの学校も授業料の口座振替率が悪いというわけでは勿論ない( ̄∀ ̄)👆

言えない。

振替不能者10名で多いだの終わってるだの言うてるレベルの会話に、

いやあ、うちは100名以上がテンプレで、多い月はファックス3ページ分は平気で来るよ、はっはっは

――などとは、口が裂けても言えないっっ!( ゚Д゚)💦

「う、うん。……そうだね。もうちょっと……多いかな💦」
「えーっ! マジすか? 工業さんも10名以上? それは、大変ですね。それって、今月だけ?」
「んーと……いや、毎月そんなもんかな。あ、でも先月は少し少なかった」

そうなのだ。
先月は珍しく振替不能者が80名程度しかいなかったのだ。うちのレベルでは画期的なまでに良い数字だ。

あくまでも工業うちの学校のレベルでは……( 一一)。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

さて、学校関係者若しくはその年代のお子さんを持つご家庭以外の方々にはとんと興味のないだろうつまらない話ではあるが、
授業料が口座振替できなかった場合の事務作業の流れとは、概ね次のような感じになる。

  1. 口座振替できなかった残念な生徒の家庭宛に「○○月○○日までに事務室まで授業料を納めてね🎵」という通知文を作成し、学級担任経由で配布する

  2. 事務室で窓口徴収できた授業料を遅滞なく北海道に納入する

  3. 通知文で指定した期日までに納入してもらえなかった家庭には、直接「電話してもしもーし🎵」――して、速やかに納めてもらうようお話しする

  4. プロセス(2.)に戻る

この作業のキモは、プロセス(3.)だ。
いかに口座振替不能者が多いとはいえ、その多くは
電気料金、ガス料金等が先に振替えられて、たまたま授業料分が足りなかった――
というケースであり、そういったご家庭はほぼこの通知文一発で指定した期限内に納めてくれる。

問題はそうでなかった場合。
そして、この場合も、まだギリセーフな場合と完全アウトな場合とがある。

まだギリセーフな場合ケースとは、そもそも通知文が親元まで届いていない場合のこと。
通知文は、学級担任を経由して生徒へ、そして生徒から親御さんへと渡るのが通常経路だが、往々にして生徒の時点でストップ(*5)することがある。

*5:往々にして生徒の時点でストップ:過去に一度だけ、学級担任段階でストップしていたという、アゴが外れそうなくらい仰天したケースがあったが、さすがにそのようなすっとこどっこいなケースはレア中のレアだ。

このような場合、ご家庭に電話を入れると、

「えーっ!( ゚Д゚)!知りませんでした💦 申し訳ありません💦 すぐ納めますので」

となるのが通常であり、納入期日がちょいとズレるだけで特に面倒なことはない。

そして、いよいよ問題の完全アウトな場合ケース
これは、通知文もしっかり親元に届いていて、それでもなお納めないというケースだ。

この場合も、より詳細に区分分けするなら
納められない」ケースと「納めない」ケースとに大別できる。

納められない」ケースとは、ぶっちゃけ、授業料を円滑に納められるほど生活に余裕がない、といったケースだ。
まあ、暮らし向きがあまり芳しくない場合、こう言ってはナニだが、電気、ガス、水道といったライフラインに比べたら高校の授業料の優先順位など下の下、真っ先に踏み倒しにかかっても全然おかしくはない経費なのが現実というものである。

中には、今月はちょっと苦しくて期限日までは厳しいけど、○○日までには納められますので、とか言うてくれる殊勝なご家庭もある。
さらには、いつになるか分かりませんが、なんとか待ってもらえませんか、という、身もフタもないご家庭もある。

いずれにせよ、個人的にはこういったご家庭には

授業料免除制度

の活用をできる限りオススメしていた。

道立高等学校の授業料は、居住地域、就学児童・生徒数等に応じたランク別に一定の収入限度額が設けられており、家庭の年収がこの限度額を下回るようなら授業料免除が受けられるのだ。

授業料免除についてのお知らせは、入学当初の書類の中にも当然入っているのだが、なにせ入学に関する手続きはあれやこれやのてんこ盛りなので、ついつい授業料免除そっちまで気が回らない、というケースもよくあること。
そして、経験則から行けば、こうしたカツカツの暮らし向きで、他の経費を宛がっていくうちに授業料は後回しになってしまう……というケースでは、たいていの場合、授業料免除が受けられる年収のご家庭が多かったりもするのだ。

個人的には、仮にも日本は先進国やと胸張りたいんなら

公立高校の授業料くらいは国で全額面倒みたらんかいっ!

――という見解を持っているので、
せっかくある授業料免除制度である、使えるものは可能な限り使おうやないかい、というスタンスで臨んでいた。

授業料免除の申請&承認の作業は、それはそれで多少煩雑な作業ではある。が、先述のとおり、高校の授業料というものは年額にすれば優に10万円を超える金額だ。削れる経費なら削るに越したことはない。
なので、そこの作業を惜しむ気は (少なくとも個人的には) サラサラなかった。

さて、いよいよアウト中のアウト、「納めない」というケース。
これは、授業料を納める余裕があるのに「納めない」というケースである。
こういうご家庭によくみられる特徴は、

まず電話に出ない^m^

そもそも論で、仕事等で日中家を空けているという場合もあるが、そのようなケースでやむを得ずこちらが夜間、あるいは土日等に電話をかけると

「こんな夜遅くに電話をかけてくるなんて非常識だ!」

――とくる。
……いや、だって日中おらんやん。てか、まだ7時半やで(・_・)💧
(そのくらいはこっちも心得とるがな💦💦)

「土日くらいゆっくり休ませろ!」

……それ、こっちのセリフやけどな( ̄∀ ̄)💦💦
(こっちかてサービス残業のサービス休日出勤やっちうねん)

で、とにもかくにも不機嫌そうな電話がつながったその先であるが――
最初の数回は、
ああ分かりました、すぐ払いますから
と物分かりが良い返事が返ってくるのがテンプレ。

が、それも回を重ねていくと

ちょっと急用が入って行けなかったんで――

来週、必ず払います――

しつこいな、払うって言ってるだろ!

――と、決められた期日を「更新」する毎に態度が如実に変化していく。
無論、その変化は良い方向に変化することはまずない。
ほとんどの場合は

モンスター化するのだ。

根本的な落ち度は向こうにあるので、学校にクレームを入れてくるとかいう墓穴行為に及ぶことはほとんどないが、納めるべきものを踏み倒しにかかる手段は、より狡猾により悪質になっていく。

では、このモンスターを退治する方法はあるのか。
困窮世帯ではなく、「単にルーズなだけ」というご家庭の場合はとっておきの伝家の宝刀がある。

それが――学級担任というエクスカリバーだ。

まあ、ぶっちゃけ学校事務サイドが四の五の言うよりも、学級担任が一言

「てめぇ、授業料払わねえならおまへの調査書、書かねぇぞ」

と「諭す」だけで十中八九解決してしまう。
事務方としては、それまでのあれやこれやの苦労を鑑みるに、そんな一言であっさり解決するのは一抹の虚しさを感じなくもない。

が、過程はどうあれ、払ってくれるなら何でもええわw
そう考えるのが吉というものだろう。

もっとも、中にはこんなケースもままあるのだが――

「松平さん、ちょっと聞いてよ、あったまきちゃった、オレ。
あんたに授業料の件で言われたから、担任として昨日わざわざ家庭訪問したのさ。
そしたらあいつんトコ、ブルーレイはあるわアレクサはいるわ、ルンバだって元気に動き回ってたぜ(*6)
それでいてあの親父、うちは金がないから払えねぇ、の一点張りだもん。
……ったく、うちなんてまだコードレスホンだってないのにさ……」

……まあ、学級担任といっても、誰しもがエクスカリバーというわけではない。
中には「どうのつるぎ」や「こんぼう」もいるということだ(・_・)💧
(頑張れ、学級担任っ(≧▽≦)♪)

*6:ブルーレイはあるわアレクサはいるわ、ルンバだって動き回ってた:私が実際に勤務していたのはもう20年以上前のことなので、学級担任のこのセリフは現代いま風にアレンジした。
ちなみに私が耳にした実際は、「レーザーディスクはあるわコードレスホンはあるわ……」で「うちにだったまだコードレスホンなんてないのに」だった。……時代ですなぁ( ̄∀ ̄)

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

今宵の〆の一曲は、UAで『モンスター

御存じ、ピンクレディーのヒット曲をUAがカヴァーしたバージョンで。
リリースは2010年、カバー曲ばかりを集めたアルバム『KABA』の収録曲。

ちなみに、こちらの動画はアルバムリリース直後の6月26日に日比谷野外大音楽堂で行われた彼女の15周年記念ワンマンライヴの模様である。

ピンクレディーのポップな原曲から一転、かなりJAZZYなアレンジにシフトし、彼女自身のパフォーマンスもなんや知らんがけっこーなレベルのアンニュイ感を醸し出している( ̄∀ ̄)♪

……まあ、モンスターペアレントに翻弄された当時のワタクシの虚無感と脱力感を表すものと捉えていただけたら幸いナリ( ̄∀ ̄)

そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が
そういえば、あのお金、払ってたっけ?(゜o゜)?――と身の回りで忘れていそうな何かをちょっとだけ振り返ってみる、たまにはそんな日があっても良いかもしれません(*´꒳`*)



■ おまけ

今回の画像しりとり列車 (205両目) の前の車両です。タイトル「いちゃもん」と下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。



こんなダラダラと長ったらしい記事に最後まで目を通していただき、その忍耐強さと博愛の御心にひたすら感謝☆です ありがとうございます ご覧いただけただけで幸甚この上なっしんぐなので サポートは、私なんかではなくぜひぜひ他の優れたnoteクリエイターさんへプリーズ\(^o^)/♪