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下心               ――画像しりとりはじめました(#109)

(#108) ずいずいずっころばし→「し」→下心

「おっと、雨かな」

「ホテルでちょっと雨宿りしないか?――は  先週聞いたわ」

「……」(・_・)



 アダム (仮名)、残念っ( ̄∀ ̄)
ていうか、2週連続でそのチープなはねーだろww

◇ ◇ ◇

 「下心」と聞くと、なぜだか無性にこの曲が頭の中で自動再生された。

 今週の1曲目、T.M.Revolutionで『蒼い霹靂

 頭サビの歌詞の冒頭

恋の中にある 死角はシタゴコロ
単純に 踊れないよ

恋の中にある 死角は下心したごころ」って、
分からないでもないけど、どうも今イチ、ピンとこない、というのが最初聴いた時の正直な印象だった。
 が、ラスサビの歌詞を、

恋の字の中に 四画のシタゴコロ
単純に踊れないよ

目で確認してはじめて、ああ、と納得🙆‍♂️ 
「恋」という字の部首、「したごころ」のことを言うてたのね♪と。

 勿論、アダム(仮名)氏が「おっと、雨かな」と白々しくほざいてるその心根にある不埒な「下心」の意味もかけてはいるけど(⌒~⌒)。


 でも、この曲を聴いてた当時、「恋」の部首が「心」なのは、多分ほとんどの人が分かるだろうけど、部首名の「したごころ」って言い方、意外と覚えてる人は少ないかもなぁ……そんな風に思った記憶がある。

 しかも、だ。多くの漢字辞典では、この「したごころ」は、「りっしんべん」と共に「こころ」という部首にひとまとめにされてたりする。

 もちろん、部首索引3画「りっしんべん」の所には、「忄」がつく漢字だけが集められてはいる。

 じゃあ、「したごころ」のところには「恋」をはじめとする下に心がつく漢字、「念」や「忘」や「怒」なんかがひとまとめになってるのだろう――
そう考えるのがフツーなのだが (かくいう自分もけっこう長い間そう思っていたんだよねぇ(^^ゞ💦)
「したごころ」という部首検索4画の部首は「心」ではなく「⺗」であり、「したごころ」に属する漢字は「忝」「㤗」「恭」「慕」の4つしかないのだ!
( ゚Д゚)!

 つまり、「念」や「忘」や「怒」の部首は、みな「したごころ」ではなくただの(て言い方もナニだがw)「こころ」である。もちろん「恋」も。

 そう、「恋」の部首は「したごころ」ではなく「こころ」なのだ。

恋にはシタゴコロがあるけど、愛にはシタゴコロはないんだぜ」( ̄∀ ̄)
とかいって、行きつけのバーでドヤり顔して行きずりのおねーさんを口説いてる、そんななんちゃってダンディとかを見かけたら、こっそり教えてあげるといい――
恋にも愛にもココロしかないんだよ」と(o^-')b♪

イメージ図


 ここまで読み進んだ中で、こう疑問に思う方がおられるかもしれない。
「でも、それって正式に言えば、の話で一般的に『恋』の部首は『したごころ』て言ってもいいんじゃない? だって『恋』って漢字の下にある心なんだから」
――と。

 この疑問に対する答えはイエスでありノーだ。

?(・_・)?ハテサテフム?

 たとえ、強面の刑事さんが「イエス、ノー、どっち?」て、ごっつ凄んでこられても、その答えはやっぱりイエスでありノーだ。

もう一度聞くぞ、イエス、ノー、どっち?
…まぁ、オレ、ホントは阿久津ぢゃねーけどな( ̄∀ ̄)

なぜなら、部首の名前については公式に定められたものがないからだ。慣用的に用いられてきた名称をなんとなく使い続けているだけにすぎない。だから、正式もへったくれもないというのが実情。ウソみたいな話ではあるが… ( ̄o ̄)。

 ま、そんなワケで、日本中で発売されている漢字辞典を探しまくれば、ひょっとしたらどっか一つくらいは「恋」を「したごころ」という部首でカテゴライズしている辞書がある……かもしれない。(知らんけど^m^)


 「おっと、雨かな」とたわけてるアダム (仮名) 氏の「下心」といった場合は、その意味は勿論、「イヴ (仮名) ちゃんとどうにかしてどうにかしたい」というオスの性欲丸出しの劣情にほかならない。現代用語で「下心」といった場合は、ほぼ100%、こうした性欲がらみの目論見である。

 でもね、もともとはこの「下心」、純粋に内に秘めた想いとか本心とか、そういった意味で使われていた美しい日本語だということを、最後に記しておきたい。

天雲あまくもの  棚引山たなびくやまの  隠在こもりたる  吾下心あがしたごころ  木葉知このはしるらむ

たなびく雲に隠れた山のように秘かなる我が想いを、この木の葉は察しているだろうか――

万葉集 第7巻 1304番歌で、作者は柿本人麻呂

なあ女将、この座椅子、背もたれ小っちゃくね?

 いっつも思うのだが、山部赤人とともに「歌聖」と呼ばれ、三十六歌仙の一人にカウントされる偉大な歌人なのに、代表的な肖像がなんでまたこないダラけて緊張感のないポーズなんやろ?( ̄∀ ̄)?


 さて、今日の一曲……ではなく二曲。キーワードは「下心」ということで、歌詞の中に「下心」が含まれる曲を2曲、ちょっと対照的なのがオモロいので、今宵は2曲上げてみることにした。
 まずは1曲目。スキマスイッチで『かけら ほのか

「下心」が出てくるのは2番のBメロ。

浴衣の君と花火大会 海辺のキャンプ
下心のキモダメシ

 曲調のせいもあるのか、「下心のキモダメシ」ときても、あまりいやらしさを感じない。
 キモダメシで彼女が怖がって、ワンチャン自分に抱きついてきてくれないかなぁ…的な、確かに「下心」は「下心」だろうけど、その心情はまだまだピュアだ(*´∇`*)♪

 続いて2曲目。サザンオールスターズで『艶色にじいろTHE NIGHT CLUB

「下心」が出てくるのは2番のAメロ。

匂艶のホールでギラギラの秘め事
下心で胸がはりさけそうなMonday
Stop the music 彼女が昔を憂うナンバー
やるせない踊れない口説けない

 なんだろう、サザンというだけで、聴く前からすでにエロいんやろなww
( ̄∀ ̄)とか思ってしまう←ひっでぇ偏見と先入観w

 まあ、実際、青春の甘酸っぱいひとコマを切り取ったスキマスイッチに比べると、特段グロくはないがモロにエロな「THE 下心」ではある^m^。

 ただ、この曲はサザンの真骨頂ともいうべき世が世なら放送禁止にさせられかねないギリギリを衝く歌詞…とまではいかないおとなしめのエロだが、たとえどんな際どいエロが詞に盛り込まれていても、サザンの曲は不思議と下品にならない。
 それが、桑田佳祐の声や歌い方なのか、曲の持つ力なのか、なんだかんだでメンバーに女性が一人いるからなのか、決定的な理由はよくは分からないけど、結果的に下品な曲にはならないのはサザンオールスターズの強みといっていいだろう。


 おっと、今宵ももうこんな時間だ。外はリアルに雨だし、ホテルで―――ワシ一人で一体、何をどうしろと?(・_・)?


 そんなこんなで、
明日も、なるべく多くの人が、
現代いまの「下心」ではなく、万葉の頃むかしの「下心」に各々の夢や願いをうつせるような一日でありますよう✨


■ おまけ

 今回の画像しりとり列車 (109両目) の前の車両です。タイトル「ずいずいずっころばし」と右下のネタ画像で、なにこれ?て引っかかりを覚えた方がおられましたら、時間が許すような時にでも、覗いてみてやってください。


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