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カルドハイムリミテッド ガイドライン(入門編)

いよいよ、新セット【カルドハイム】がリリース。凡プレイヤーのぼくも、わくわくして待っています。

MTGアリーナのリミテッドには【イコリア】から本格的に参加してきました。といっても日々コツコツ。「ゲームは1日3時間」を合言葉に、ゆっくりでも着実なレベルアップをしていきたいと考えています。

リリース前のリミテッド考察をはじめたのは、M21から。数年前に晴れる屋さんで連載されていた、金民守さんのドラフト攻略記事を参考に、優先度に注目した、独自のピックガイドラインを書き始めました。(民守さんの記事、環境は古いですがとてもいいので、読んだことない方はググってください…)

M21はミシックレベルにも到達できましたが、プレイの腕がいま一つなこともあり、ゼンディカーでは振るいませんでした。
カルドハイム以降しばらくは、リリース後1か月で自分のピック方針を言語化するということを目標に取り組みたいと考えています。

(こちらは、ゼンディカー最終盤で書いた、ピック方針。)

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このnoteには、最初に入門→2週目で中間報告→4週目にまとめという流れで書いていく予定です。
今回はまず入門。環境の第一印象と、注目しているアーキタイプのガイドラインを提示しておきます。
既に、他の方の記事やアーリーアクセス配信を見て、早くもぼく自身の評価が動いてきていますが、まずは99%個人の主観で書いたものとして、ご笑納ください。何かの参考になれば幸いです。

0.環境の第一印象

コモンの生物は、4マナ域まで2~3のP/Tをうろうろしていて、最近のセットの中では小粒です。白の2/0/6と予顕3/6が5マナ、黒の2/0/4が4マナまでの標準的な地上戦力を止めることができます。空中も緑の3/4/2到達が高いマナ域と相打ててしまうので、戦線は膠着しそうです。

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加えて除去が強い。白の「拘引」、青の「アンタップ阻害」、黒の「4マナ除去」、緑の「弱者狩り」に、それぞれおまけがついています。さらに赤は、「1マナ2点」「3マナ4点」「2マナ(かもしれない)6点」と豊富。しかも全部インスタントです。ビートダウン側は、膠着する戦線をオーラや装備品で突破したいところですが、リスクも大きそうです。

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これらから、予顕と氷雪の2大キーワードを有効に使わせるための、コントロール環境という第一印象です。M21、ゼンディカーの夜明けと、テンポ優位の環境が続いたので、少し印象が変わりそうですね。

1.青白予顕コントロール

まず予顕について整理しておきます。
最初から元も子もないですが、予顕は盤面のテンポを犠牲にする能力なので、使わないに越したことはありません。極端ですが、下のような手札があった場合、予顕を挟むより従来のマナカーブ通りに展開する方がよいでしょう。

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「マナを無駄なく使う」ということが軸になる能力ですので、予顕を持つカード自体よりはむしろ、予顕で浮いたマナを使うアクションがいかに効果的か、というところが焦点になると思います。4ターン目、5ターン目に2/2クリーチャーを展開することは、お世辞にも強いアクションとは言えません。
ですが、例えば2マナ域がこうなるだけで、4ターン目で一気に盤面をリードできるかもしれません。

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「手札に2~3マナクリーチャーがいれば、予顕をするよりそれらを展開する方がいい」のであって、最初からそれらがいない手札では、序盤は予顕する選択肢しかありません。
序盤にプレイしないと弱い軽量クリーチャーをデッキから減らし、序盤には能動的にプレイしづらい除去やカウンターをデッキに増やす。
もちろんテンポの遅れを巻き返す工夫は必要ですが、終盤の膠着戦/消耗戦になったとき、小さなクリーチャーをトップデッキしなくて済むのは、無視できないメリットです。
前述の通り、クリーチャーのサイズが一回り小さく、スローダウンしそうなカルドハイムリミテッドでは、こういうコントロールタイプのデッキが成立するかもしれません。

予顕自体の解説が長くなってしまいました。
青白は、予顕に対する直接のボーナスがアンコモンに2枚あり、唯一、積極的な予顕を肯定する色の組み合わせです。低マナ域は除去とカウンターに絞って、クリーチャーは予顕持ちの高マナ域を使うことで、終盤のトップ勝負に強い構成をイメージしています。

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【ガイドライン】

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【ガイドラインの見方】
同じパックからカードが出てきたとき、どれを優先してピックするか。という表です。上に書いてあるカードの方が優先度が高い。(「同じパックから出たとき」なので、1枚しか出ないレアの上下は適当です。)
・赤い背景のカードは、レアリティが1段階上のカードより優先度が高い。(《金への捕縛》は《襲来の予測》より優先される。)
あくまで優先度。単純なカードの強さだけでなく、「この色は2マナ域を埋めづらいので、少し弱い2マナでも4マナより優先」というような観点でアップデートしていきたい。

2.緑多色氷雪コントロール

氷雪への言及をするために、その下地になる氷雪土地について整理しておきます。

1回のドラフトで氷雪土地が出る枚数は、
 ・8×3パックから各1枚=24枚
 ・《煌積の谷間》コモン101種240枚から、期待値2~3枚
合計26~27枚です。

実際にピックが始まらないと何とも言えませんが、これを3人のプレイヤーで取り分けて、1プレイヤーあたり8~9枚/1パックのドラフト15手で3枚程度を目安にしてみましょう。デッキの土地の半分が氷雪にできれば合格という感覚です。4ターン目は氷雪マナが2つ、6ターン目は氷雪マナが3つ出るイメージで評価してみましょう。

また、プレビュー時点から明言されていますが、氷雪キーワードは青黒緑に偏っています。赤と白には、氷雪を参照するカードはほぼありません。(白は0。赤は2.5。緑とのマルチカラー《氷刻み、スヴェラ》と、いずれも氷雪が絡まなくても有用な火力呪文2枚。)
よって、《冠雪の平地》《冠雪の山》《高山の草地》及びスゥルタイカラー以外の冠雪デュアルランドは、若干安くなります。
たとえば、バントやジャンドのような組み合わせを狙うことで、ボーナスのある呪文は少なくなるかわりに、氷雪マナの供給を安定させる、という方針も充分に考えられます。

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さて、そんな土地事情を受けて、スペル枠の話です。
基本的に「氷雪」カードは、使用する氷雪マナ、コントロールする氷雪土地が多ければ多いほど、1枚あたりの効果が高くなるので、長期戦を志す方がより力を引き出せると感じます。
また、緑のマナサポート(土地サーチ)は、氷雪マナの安定供給に最適です。価値の低い冠雪平地/山を有効利用するためにも「緑多色コントロール」というアーキタイプでまとめることが理想ではないでしょうか。
(ガイドラインは、ひとまず緑青黒のカードのみで構成しましたが、色付きでないカードよりは、赤や白の除去などを優先したいでしょう。)

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【ガイドライン】

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青黒ゾンビ、黒緑エルフに多相を絡めていくこともできなくはありませんが、コモンだけで部族統一のリターンを得ることはほぼできません。
「1パック目でレアやアンコモンに出会ったら、目指してみてもいいかも」程度と考えています。

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3.黒赤誇示アグロ

全体的にクリーチャーが小粒で、除去が強いと述べましたが、最後のキーワード「誇示」を生かしたアグロ戦略も見逃せません。

特に《死の鍾音の狂戦士》《アクスガルドの騎兵》は、黒赤のコモン2/2/2もここまで来たかという性能です。
黒赤は《拷問者の兜》《厄害のルーン》などで、ひるまず攻撃にいけるのが高評価です。
注意したいのは誇示の枚数。《熱狂した略奪者》以外は誇示持ちを盤面に並べる理由はなく、むしろ起動しきれない誇示持ちが並ぶと、テンポとクオリティを下げる要因になります。特に黒のコモン誇示持ちはクセが強いので、ピック段階から厳選していきたいです。

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【ガイドライン】

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《死の鍾音の狂戦士》は0/6、0/4に対しては不利ですが、継戦能力が高く、ビートダウンで使い倒してみたいカードのひとつです。《兜》や《悪魔の贈り物》で強化しながら攻め続けたいですね。

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他の誇示アグロ、白黒と赤白は、黒赤から若干落ちそうだなという第一印象です。(というか、白のコモンがいまひとつ…)

白黒の隠れキーワード「2つ目の呪文」効果。《クラリオンのスピリット》はまんべんなく強そうですが、黒単色の2枚は攻撃に極端に寄っており、ハマれば強いもののブレが大きいと感じます。

赤白は、装備品+ルーンが隠れキーワードですが、肝心のルーンのうまみがもうひとつ。アンコモンの英雄譚も《ハルヴァール》があったとしても使うかどうか…赤白らしい、横ならべ→全体強化が本筋かと思います。

4.赤系ミッドレンジ

各色コモンのラインナップを比較すると、赤は一番使いやすそうな色だと感じます。前述のインスタント除去3枚に加えて、生物のクオリティも安定しています。
特に巨人や多相を絡めることで、《圧死》を2マナで撃つことができるのは長所。テンポとサイズを両立した、ミッドレンジ的な構築ができそうです。

赤緑の場合は、低マナ域を緑の多相で補完。
オーラ除去や装備品も多いため、《仮面の蛮人》はBO1でも1枚なら入れていい気がします。

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【ガイドライン】

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(アンコモンの伝説《スヴェラ》は、巨人でなく、氷雪も志さないのでガイドライン最下層に置いてしまいましたが、少し長いゲームレンジを見据えると最高レベルのカード。さすがに赤背景に入ってくると思います…)

青赤は2マナ域が薄く、緑よりコントロール寄り。予顕や《巨人たちの侵略》でうまくマナカーブを埋めたいです。
終盤の打点が高く《飛行のルーン》や《乗り上げ》を強く使えるアーキタイプではないかと思います。

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【ガイドライン】

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5.緑白トークン

他のアーキタイプから浮いている隙間戦略という印象でしたが、なんとアーリーアクセスでは10-0という成績をたたき出したとか。

注目は、他のデッキでは使いづらい《ヘラルド王の復讐》《葬送の長艇》あたり。《復讐》は、盤面のテンポが悪い予顕デッキを咎められるかもしれません。《ブレタガルドの守護者、メイヤ》や《ブレタガルドの要塞》も、各色アンコモンの中では強力に感じます。

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【ガイドライン】

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あとがき

以上、環境の第一印象でした。

なかなか戦績を上げられていない中ですが、【ガイドライン】という方針づくりは気に入っているので、そういうところも参考になればと思います。

noteやTwitterでのいろんな方の評価も聞いて、今回のガイドラインが2週間後にどこまでアップデートできるか、とても楽しみです。
日々の細かな戦績などは、Twitterで小刻みに発信していますので、そちらもよければご覧ください。

末尾になりましたが、Discordグループにてファーストインプレッションの意見をくださった、ぞんびさん、のーさん、その他のみなさまへ感謝です。今後ともよろしくお願いいたします。

ではまた2週間後に!よいカルドハイムの旅を~。

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