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2019.9.7 20年かけて見つけた初めての感覚

数日前のこと。ライブを終えて家に帰っても、まだ興奮状態が続いているのか眠れなかった。なんとなくyoutubeの検索に小澤征爾を打ち込む。やっぱり彼の言葉には頷くことばかりでホッとする。

そのあと少し眠ったが、明るくなったので起き上がる。

再び小澤征爾のオーケストラを聴きながら発声練習をしていたのだが、何気なく体のある場所へ手を当てると雷に打たれたような直感が舞い降りて来て、全てが繋がった気がした。

このことが鍵となるような気がする。

すごいことを見つけてしまった。そう思った。

まず、背筋の作用が意味すること。

横隔膜を背筋によって下に留めることができている時というのは、横隔膜が内臓を押し下げ、行き場のなくなった臓器により脇腹とその背部にしわ寄せが来ている時だ。そのしわ寄せの把握は、目視、そして手で触って確認できる。

背筋を意識し、背部の横隔膜をしっかりと引き下げることができていれば、脇腹の側面から背部がぷっくりと膨らむ。そしてみぞおち部分も連動して膨らむ。手で触れているととてもよく分かる。
内臓が下に押された時に、行き場のない内臓がもたらすつっぱりが「へその下の部分」へのつっぱりではなく、「脇腹から背部」というのがポイントなのだ。脇腹の膨らみもまた重要。

横隔膜は肋骨の前部から頚椎に繋がっていて、その両方をしっかりと支えることが、大切である。

たったそれだけのこと。

息を吐きながら、脇腹背部とみぞおちで横隔膜を留めることによって、素晴らしい圧力が生まれる。

実際、この方法でファルセットではあるがボーイソプラノのキーまで声が安定して出ることには大変驚いた。安定かつ、コントロールができるというおまけつきだ。

その感覚の掴み方だが、はっきり言ってとても難しい。理屈は述べた通りだが、それを実践することはわかっていても容易ではない。

しかし、一つだけ簡単な解釈からのアプローチでその状態に持っていく術をみつけた。

これは、20年歌っているが、今、初めての感覚であり、こんなにも簡単なことだったのかと、驚いている。

そして言えることは、素晴らしい発声の第一条件とは、声帯に送り込む空気の「質」であるということ。

1、声がブレないというのは、空気がブレないということ
2、限界と思われていたキーをあっさり超える時、声帯への負荷を感じない。高い音、低い音も同様。

その状態を作る方法は人それぞれにトライすればいいと思うのだけれど、僕が見つけた方法はこの先に記します。

これは僕が20年歌っていて初めての感覚で、これまでとはちょっと別次元を味わっています。声が変わるとか、そういうことではなく、自分の声を一番いい状態に導くための必須条件その1、というものです。

そして、歌声紀行はこれまで、実験としての経過をお見せしてきましたが、今日のことというのは、ある一つの結果として、記します。

ですので、今回は初めて、僕が費やした時間に少しだけ価値をつけてみようと思います。
僕の実感としての気持ちでは、本当は1万円くらいいただいてもいいのではと思うくらいのものでしたが、誰もが知ったからと言ってできるものでもないと思うので、1000円という値段にしておきます。

質の良いボイストレーニングは1時間1万円程度しますので、どうかお許しください。

それでは、僕の方法をご覧ください。

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