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笹倉慎介の思考録「窓越しの世界」

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「窓越しの世界」は、2013年に笹倉慎介のオフィシャルブログで始まった日々を綴るブログ「sketch」の続編です。
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記事一覧

窓越しの世界 2022.9.30~11.5

9/30【意識に酔う】 夕方のベランダに出ると、井草八幡宮から大太鼓の音が街にこだましている。 三日月が沈むほどに大きく、オレンジ色に姿を変えてゆく。 3年間待ち侘びていた大祭だったけれど、酒の類は一切無し。 それでも暗闇に浮かぶ出店の灯りがこの季節の到来した実感を与えてくれた。 人混みを飛び交う意識に酔う。 10/1【移り変わる】 気分転換に景色を変える。 家、スタジオ、喫茶店、夜は再び祭りをうろうろする。 何をするべきかが移り変わる。ダウンロード、トトブラッシ

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窓越しの世界 2022.8.19~9.29

8/19【僕は空へ】 欲求は或る幸福の形。 それを満たすことから離れられたら、僕は空へ帰るのかもしれない。 それよりも先に欲求が耐えたら、どうなるのだろう。 8/20【無力と称賛】 トトが朝からセミ待ち。 僕は木製CDを作る。 午後はスタジオに出かけ、無力と称賛を繰り返す。 8/21【その対比】 高速道路を降りると、スカイツリーがそびえていた。 かつて巨大だと思っていたアサヒビルの金色が、なんとも言えないほど小さい。 その対比と時間の流れが、僕を少し苦しめた。

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窓越しの世界 2022.8.1~18

8/1【トトの誕生日】 8月1日はトトの誕生日。ということにしている。 5年かぁ。という気持ちよりも、あと何年一緒に過ごせるだろうかと考えてしまう。 猫じゃらしがこの夏のお気に入り。 8/2【病み上がりの心に】 背筋が伸びるような表現に触れると元気になる。 10年ぶりくらいに歩く路地。 ギャラリーに流れる清流のような空気感が病み上がりの心に染み渡る。 8/3【時間は自他の摩擦で動く】 まだまだ本調子ではないが、スタジオ仕事に復帰。 久しぶりに人と会い、時間がまた

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窓越しの世界 2022.7.2~31

7/2【鮮度】 薄く切るか、厚く切るか。 鰹のたたきを切り分けるときの選択肢は鮮度に委ねる。 薄く切って、薬味を沢山かけた今夜の鮮度はまずまず。 7/3【強制終了】 サウナの効果は、逃避と回復のミクスチャー。 ガラス越しのネットワークから切断する強制終了。 7/4【のみぞ知る】 それとなしに、もう一テイクを促す。 明らかに違うという実感は、現場にいた者のみぞ知る。 7/5【スーパー】 あっちのスーパーの特売品は、こっちのスーパーの高利益品。 数十円のために渡り

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窓越しの世界 2022.6.19~7.1

6/19【体の仕切り直し】 トレーナーが付いたジムへ通うことにした。 10代の蓄えが底を付いたという実感がそうさせている。 年老いた時、しっかりと歩けるように。 体の仕切り直し。 6/20【血を失ったせいか?】 腕に刺さる針を凝視できずに目を逸らす。 数秒ほどで透明なガラスに3本分の血液が溜まっていた。 午後はずっと眠い。 血を失ったせいか? 6/21【そんな東京が好きだ】 また渋谷に来ている。 打ち合わせの後はサウナへ行き、食事をした。 空白の少ない空か

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窓越しの世界 2022.5.23~6.18

5/23【初体験】 目を開くと額に刺さった針がぼやけてそびえている。 副鼻腔に効くというので刺した針。人生で初めての針。 ギター弾きすぎの左手も、針でスッと楽になった。 初体験は、やむをえずに潜む。 まだまだ、潜んでいる。 5/24【お金】 一番信じているものは? そう聞かれたあの日、お金と答えた。ごく最近のことだ。 それが、信用なのか信頼なのか、または信愛なのか、そこまでの議論はしなかった。 信じるもの、その全てに君臨するのがお金ではないだろうか。 君臨す

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窓越しの世界 2022.5.21~22

5/21【再びの雨にて】 さてと。そう思った時には再び雨が降り出していて、駅まで出かける気にはならなかった。 昼食らしい昼食もとっていなかったことに、冷蔵庫を開けてから気がついて、とりあえずビール。そら豆とニンニクの炒め、パクチー豆腐、味噌汁に目玉焼き。 心地よい疲れに身を任せて、さっさと布団に入る。 雨の音が聞こえる。サウナで熱った体が雨に打たれる心地よさを少し想像した。 5/22【心のそれと一緒のささくれ】 数日前にめくれたささくれが、いよいよ押しても引いても

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窓越しの世界 2022.5.17~20

5/17【表現】 大手を振っている者。路上で呟くように歌う者。本の片隅に忍ばせる者。 それぞれの表現がある。 今朝の公園で出会ったそれに、少し救われて、心のどこかが支えられる気がした。 5/18【続けていればの話】 スランプと出会うには、長く続けていることが条件だ。 継続による些細な麻痺の積み重ね。 それを引き起こすのも、解消するのも、過去の蓄積。 ある程度進めば、解釈と理解の深度との対面を余儀なくされる。 まるで待ち合わせをしているみたいに、未来のどこかで出会

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窓越しの世界 2022.5.9~16

5/9【リラックスをするために疲労する】 サウナの魅力は、疲労を疲労で癒すこと。 熱で膨張し、水で収縮させるカロリー消費に休息を余儀なくされ、脳に深い回復を促す。 リラックスをするために疲労する。 全力疾走ができなくなってしまった体には優しい。 と考える。 5/10【支配という魔物】 プラットフォームを別の角度から眺める爽快。 こんな風に駅を利用する人々を見渡すような心地を、ネットワークの創設者は持っているのだろうか。 爽快であり、支配という魔物が、僕の中にも潜

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窓越しの世界 2022.5.6~8

5/6【懐かしい気持ちで】 なぜ昔は貪るように曲を書いていたのか。 多すぎる理屈と、ただ一つだけの理由が、行ったり来たりする。 往来を重ねすぎて一体となったものを感じながら、懐かしい気持ちで曲を書いている。 5/7【その事例の反復】 恋をするより先に、恋といいう言葉を知った者。 恋という言葉より先に、恋を知った者。 前者は、これがアレなのか? 後者は、これは何なのだろうか? 生きることは、その事例の反復。 5/8【思考は遠く及ばない】 無意識が生む言葉には引力

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窓越しの世界 2022.4.28~5.5

4/28【恐れている】 拒絶は恐れ。 拒絶の強さは、弱さ。 弱さを認めた者たちは今、何を恐れるのだろうか。 圧倒的な暴力か。 確かにまだ、恐れている。 言葉にしてしまうと忘れてしまう恐怖の質感を恐れている。 4/29【澄んだ夜空】 全てが終わっても、アルコールを飲む気分ではなかった。 沈んでいたとかではなく、心が静かだった。 雨上がりの冷たい空気に白い煙を吐き出しながらコンビニの珈琲で温まる。 久しぶりに澄んだ夜空を見た気がした。 4/30【気になる絵】

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窓越しの世界 2022.4.25~27

4/25【未来という貯金】 残り時間を意識するようになってから、人生が加速し始めた。 そんな気がする。 使っても使っても減る気がしなかった未来という貯金が、減っていく感覚。 4/26【強風の寂しさ】 風が建物に当たり散らし、化け物みたいな唸り声をあげている。 何にも衝突しなければ、声は上がらないだろう。 そんな強風の寂しさを想像してみた。 4/27【僕の境界線】 やりきれない思いに太刀打ちできるようになった。 大人になったのだと納得している。 しかし失ったはず

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窓越しの世界 2022.4.19~24

4/19【どうか無事に】 高速道路のバス停に立つと、いつかの母の気持ちがわかる気がした。 どうか無事に帰っておいで。 それ以外を望む余地はない。 4/20【危機感】 危機感。 成長に不可欠。 4/21【手にできるスピード】 翌日に届くのが当たり前。 いっき見が当たり前。 手にできるスピードは、時間を失うスピードと比例する。 4/22【みずみずしさ】 原宿駅の山手線外回りホームに立つと、 およそ山奥へでも行かないと出会えない気分になる。 明治神宮から溢れるみず

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窓越しの世界 2022.4.10~18

4/10【鈍い輝きの尊さ】 磨かくと失われるであろうそれを目の当たりにすると、 磨き続けて削られて、小さくなった自分を感じる。 磨いている時は気がつかない。 凸凹に潜む鈍い輝きの尊さに。 4/11【それだけで幸せ】 朝の景色が新緑に変わり、まだ少し乾いた空気の中に瑞々しさが香り始めた。 風が気持ちいい。 それだけで幸せ。 トトも嬉しそう。 4/12【生きる楽しみ】 音と音。 人と人。 相乗効果の体験は、生きる楽しみ。 4/13【透明】 平安神宮の鳥居の前で

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