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【参考書レビュー】段階式日本史論述のトレーニング

基本情報

書名:段階式日本史論述のトレーニング
著者:Z会出版編集部
出版社:Z会

ジャンル:問題集
ねらい:論述力をつける
対象:論述問題が課される大学志望の受験生
前提レベル:センター8割以上安定の知識/論述の経験はなくてもよい

強み

 ''考える''日本史論述とは異なり、字数によって入門編→実力養成編→実戦演習編①→実戦演習編②と分かれています。「字数が少ないからと言って簡単なわけではない」というのは確かにそうですが、入門には字数が少ない問題から始めた方がベターなのもまた事実でしょう。それに、大学によっては字数が150字を超える事がない、小論述中心のところもあるため、字数帯に特化した演習が可能です。

 解説もまた一つの参考書のようになっていて知識の整理を大いに助ける上、採点基準や「生徒の答案」というコーナーが掲載されており論述力アップのための工夫が施されています。

注意点

 「5W1H1R」を明らかにする事が求められていますが、あまりそれにこだわりすぎてはいけません(本にも書かれているが)。

 字数で絞って演習を行うのはいいですが、それだけだとテーマ的な網羅性に欠ける恐れがあるので注意したいところです。

使い方(あくまで一例)

 東大志望者であれば、「高2のうちに通史が終わってしまい、過去問へのつなぎとなるような論述の問題集が欲しい」という場合にうってつけです。他の大学志望ならばこの本を秋までやって、あとは過去問で仕上げ、くらいでも十分いいと思うのですが、東大の場合その独自の形式に慣れなくてはならないので夏にはこの参考書は終わらせて&見切りをつけて、過去問演習に入りたいです。

 だいたいわかっている場合でも、しっかり手を動かして書きましょう。

 東大以外の大学の志望者の場合、よほど尖った形式でない限り、過去問が終わった後に類題として解いてみたりすることも可能です。 

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