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東大を世界一の学び場にするための、UT-BASEの挑戦

「こういう意識高い学生が集まるコミュニティの情報って、そんな出回ってないからね。」

私が入学を間近に控えた2018年3月。
1年先に東大に入った友人とお茶していて、”高山ゼミ”という国際政治・経済・社会について議論するゼミのことを聞いた時に、彼の口から出てきた言葉です。

東大では、サークル探しからシケプリ交換までの様々な本質情報(重要情報)が、出身高校や予備校の同期または先輩を通じて、コミュニティ内で排他的に共有、伝承されていきます。

そんな東大の実情を知っていれば、「そうだよね、わかる!」って聞き流せることでしょう。
しかし、東大に行けば自分の勉強したい分野の情報は簡単に手に入ると思い込んでいた私は、
「え、なんで出回ってないの?」
と首を傾げるのが精一杯でした。

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こんにちは、はじめまして。
2020年2月にUT-BASEを立ち上げ、今も代表として活動している経済学部4年の鈴木です。

UT-BASEとは、学びを求める東大生にとっての成長活動拠点(=Basecamp)です。

この記事では、UT-BASEが掲げるミッションや課題設定、そしてUT-BASEがそれに取り組む意義について、創設者である私からお届けできればと思っています。
そして最後まで読んでくれた方にはスペシャルコンテンツを用意しています!お楽しみに。

さて、前置きはこの辺にします。
恐らく皆さんの多くが聞いたことあるだろう”UT-BASE”。


「実は思ったより深いことやっているんだな」って感じてくれたら幸いです。

#1 UT-BASEってなんぞや

「UT-BASEとは、学びを求める東大生にとっての成長活動拠点です。」
と前置きしましたが、

「いきなり成長活動拠点って言われても…」という皆さんへ。

もうちょい具体的に言うと、UT-BASEはこんなことやっています!
①サイトやイベントによる、自分に合う学生団体やゼミ、学部学科、プログラムを探すための客観的な情報発信(最大40,000-PVs/月)

②TwitterやLINEによる、履修や手続き、団体やプログラム、イベントの参加締切といった情報の発信(Twitterフォロー5000-,LINE1000-×2)

③質問箱による、履修やサークル探し、進振り関連の相談対応(対応数3000-件)

これから先は、研究科や学内外プログラムなどに紹介対象を広げていくほか、ハッカソンや自主ゼミの全学規模での開催、学生団体/ゼミ間の人材交流の推進を目指しています。
(ハッカソンは接触感染アプリMOCHAとともに2022年春に向けて開催準備中で、人材交流は2020年12月末より順次企画中です。)

これらの活動の根底にあるのは、
私たちは、東大生の「挑戦・熱中・学びに満ちた東大生活」を支えることで、「東大を世界一の学び場にする」という団体理念です。

#2 UT-BASEが立ち向かう”構造”

毎年入学する3000人の東大生。
「東大で何かチャレンジしたい、頑張りたい、学びたい」と決意を燃やす皆さんの前には、無数の選択肢が立ちはだかります。

学業で好成績を収める、自主ゼミを始める、運動会の部活やサークル、学生団体に入る、そこで新しいことに挑戦する、ラボで研究する、アルバイトやインターンに勤しむ、起業する、留学する、などなど。

いくつ選ぶのも、我が道を征くのも許されるこの状況で、皆さんは「自分はどこで何をするのか。」という問いに立ち向かい、選び取り、そしてその選択を正解にしていく。

しかし、この「選び取り、正解にする」過程は、常に上手くいくとは限りません。
とりわけ、周りから「ちょっと意識高いね」って言われるような活動をする時には、多種多様なハードルが皆さんに立ちはだかります。

こうした状況に陥った経験のある方、多いのではないでしょうか?

○周りの目が気になる
・将来や勉強のことを熱く語るのが、なんとも恥ずかしい。・見てくれを気にして、一風変わったこと(渋谷のコギャルの研究など)に心血注いでいるとは言い出しづらい。高校同期や同クラの間で浮いてしまいそう。
・努力の対象は何でも良いはずなのに、ちょっとまじめな内容だと距離を置かれてしまう。

○魅力的な機会を逃してしまう
・めちゃめちゃ入りたい!!と思ったゼミに、「入会締切後」に出会う。
・一方でクラスや科類の全体LINEには、自分が求める情報があまり流れてこない。
・どんなに魅力的な団体やプログラム情報も、宣伝するために脚色されている点が無いか、疑ってみてしまう。
・入会前のイメージと違い、合わないと感じた学生団体で、「辞めるに辞められない」状態が続く。
・進振り前には気にも留めなかった学部学科の方が、自分に合っていたと後悔する。

○団体運営に苦労する
・テニサーが「テニスするサークルです!」と言うように、学生団体は内容や理念を説明しづらい。時には怪しい団体と勘違いされ、敬遠されてしまうことも。
・新入生と団体とのミスマッチが頻発し、1年後には6割くらいフェードアウト。
・新たに入会するかもわからない後輩にご飯を奢り、際限なくお金が消える。
・新歓にリソースを割かなくてはならず、本来の活動がおろそかになった。
・単純作業が多すぎて、一緒に活動している仲間がコミットしなくなった。

一つ目と二つ目は個人の問題で、三つ目は団体の問題なのでしょうか。

いいえ。
これは構造の問題です。

構造とはどういうことでしょうか。

ここで、「①学生側」と、団体の中でも東大生が直接関与する「②学生団体・ゼミ側」の視点を例にとり考えてみましょう。

【①学生側の動かし難い状況】
入学時は、同じ高校や予備校出身者で閉鎖的コミュニティが形成され、そこでしか出回らない「本質情報」が多く存在している。
その本質情報は、他のコミュニティに公開するとライバルが増えるので、公に出回ることは無い。
そして、例え何かにまじめに挑戦しようと思っていたとしても、仲間内やコミュニティの中で浮くことを恐れて、挑戦を諦めたり、挑戦している人と関わらないと決めたりしてしまう。

【②団体側の動かし難い状況】
活動の継続・発展には新入生が必要で、他の団体が大規模に新歓をやる結果、負けじと自団体も新歓に大きな労力を割かなければならない。ご飯をたくさん奢り、時には不本意ながら嘘をついてでも宣伝しないと、他団体に新入生が流れてしまう。

過去の不合理な慣習や伝統に囚われ、個人の成長が最大化しない構造、個人や団体どうし足を引っ張り合う構造は、一個人や一団体がどう足掻いてもびくともしない、非常に根深い課題です。

#3 構造を変えるには

こうした課題を前に、私たちには何ができるのでしょうか?

私が信じるに、
こうした課題を解決するのは、慣習の"外"から情報を効率的に再分配する仕組みをつくり、挑戦を下支えするプラットフォーマーに他なりません。

そのプラットフォーマーには、①各団体とプラットフォーマーが強い信頼関係で結ばれ、②正しい情報をまっとうに伝える公共性を有し、そして③ユーザーが求める情報をしっかり集め、発信していく組織であることが大事になってくるでしょう。

例えばUT-BASEでは、
創設した2020年2月より一貫して、アンケートに頼らずZoomまたは対面での取材活動を徹底し、執行代交代時には掲載団体との顔合わせを逐一行っています。UT-BASEメンバーと顔を合わせたことがない掲載団体はゼロです。
加えて、学生の根拠と具体性のある意思決定に資するため、団体にとってネガティブな情報も積極的に開示することを軸に据え、それが難しい団体は掲載しない方針を採っています。
直接のコミュニケーションをとることで団体との強い信頼関係を築き、その信頼性を活かして、学生の皆様に「深く」「多面的な」「正しい」情報を直球で届けることを可能にしています。
さらに、学生生活の不都合を解消するために開設した”質問箱”では3700件超の質問、つまりより良い東大生活に近づけるためのヒントがかなりの数、拾われ続けてきました。


明らかに時間のかかる選択をしています。しかし、その一手間に躊躇しては、この難問への挑戦は脆くも潰えるに違いありません。

上では「学生と学生団体」の課題を解く話をしましたが、これは「学生と学部学科」「学生と留学・体験活動プログラム」「学生と自主ゼミ」等、東大生に学びを届ける他のステークホルダーとの間にも当てはまる、普遍的な課題と言えます。

ページ記事、SNS媒体、イベントなど形問わず、そうした魂の貫かれた活動が各領域に進展していけば、東大生一人ひとりの学生生活はどれほど華やぐのでしょう。
そうして「挑戦・熱中・学びに満ちた東大生活」が実現した暁には、東大は紛れもなく「世界一の学び場」と申して差し支えないものになるでしょう。

#4 おわりに

「東大よりも海外大。」
多くの優秀な先輩、同期、そして後輩が、こうした言葉を残し、東大を蹴って海外大に行く”トレンド”は、今なお留まるところを知りません。

この言葉の主に罪はありません。
ただ、東大に学生時代を投資すると決めた私たちにとっては、少し悔しい現実です。

母国語で挑戦できる、熱中できる、学べる環境が、既に東大にはあります。

東大に足りないのは、挑戦する対象、熱中する対象、学ぶ対象を、ミスマッチなく選び抜く仕組みであり、そうした”対象”や学生自身が高い志を保ち続ける手助けです。

そんな仕組みがやっと、UT-BASEというプラットフォームを通じて築かれ始めました。
この仕組みが完成し、「東大が世界一の学び場になった」と納得して祝杯を上げる日を、私自身、非常に楽しみにしています。

UT-BASEは、こうした思いを持った仲間7人で始まり、今や30名の組織になりました。
この仕組みを完成させる過程で、熱くこだわりの強い仲間一人ひとりが、「挑戦・熱中・学びに満ちた東大生活」を体現していく姿を見るのも、私のもう一つの楽しみです。

UT-BASEが立ち向かう課題について、簡単にまとめさせて頂きました。
ご覧いただき有難うございました。

#5 おわりにofおわりに~スペシャルコンテンツ~

最後に、ここまでお読みいただいた皆さんにお伝えしたいのですが、
UT-BASEでは、東大を世界一の学び場にしていく仲間を探しています。

明日から活動したいという熱い方は、1対1のWEB説明会(申込みはこちら)からぜひお申し込み下さい!なるはやで対応します!!

話を戻しますが、ぜひ来てほしいのは、目を輝かせてUT-BASEのビジョンである「挑戦・熱中・学びに満ちた東大生活」を体現したい方です。
全ての東大生にそれを届けていくためには、自身の充実した東大生活が前提ですから。

UT-BASEには、ビジョンを体現する学生が数多く集っていると思います。

創設メンバーはさることながら、
現学部2,3年生でも、入会後に3,4人が学生団体/ゼミの代表になり、NewspicksやHuman Rights Watch、カタリバでインターンを始める人や、英語学習系のアプリで起業する人も出てきています。

そして凄いと思っているのが、
彼彼女らは忙しいながらも、UT-BASEでもプロジェクトや部門をリーダーとして推進し続けていることです。

さらに人間的な魅力にも溢れていて、、言いたいことは尽きませんが自粛します()

「自分はそんな人間なんだろうか?」と聞こえてきそうです。
今の時点でそうなる自信が無かったとしても、人は周りの環境で変わるものです。

半年前、「運動会チア部でめっちゃ忙しくて、UT-BASEでどれくらい活動できるかわからない…」と言って入会した人がいましたが、
部活では元気印として奮闘し、
進振り点でかなりの点数を保ち、
アフリカと日本を繋ぐ学生団体MPJ Youthの代表になり、
UT-BASEでもTwitter中の人として敢闘しています。

そんなわけで、もし少しでも興味をもった皆さんは、
ぜひこちらのフォームから説明会にお申込みください。

入会前の面談では、必ず私が立ち会います。

皆さんにお会いできることを、心から楽しみにしています。


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