[ネタバレあり]「閃光のハサウェイ」感想
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[ネタバレあり]「閃光のハサウェイ」感想

「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の感想…というか、思ったことをメモっておこうと思います。

★本記事はネタバレを含みます。

●「ネタバレ」と言えば…

記憶があやふやなのですが、この「閃光のハサウェイ」の映画化を知ったのは、確か「ガンダムNT」の制作発表会のライブ配信での盛大なネタバレだったような気がします。
ガンダムNTの制作発表が2018年4月20日にライブ配信された「ガンダムシリーズ新作発表会」だったので、3年ぐらい前ってことですかね。

宇宙世紀関連の新作をどんどん出します、みたいな流れで、画面にパっと「閃光のハサウェイ劇場作品」「ガンダムNT」「ガンダムUC続編」みたいな(本当に記憶があいまい)画像が出てきて「あ、これは見なかったことにしてください!」ってことになっていたような。
そんな重要情報を含む画像が、うっかりミスで紛れ込むはずもないし、「実は演出なのでは?」とか疑ったりもしたのですが、その後この発表はなかったことになってるし、今でもすごく気になってます。
もちろん、ネットで大騒ぎになっちゃってましたけど。

その後、ちゃんと制作発表がされて、ハサウェイ役が小野賢章さんに決まって盛り上がったり、メッサーのプラモデルが格好良かったりと、順調に進んでいきました。
コロナの影響で何度も公開延期になりましたが、某エヴァのおかげで、延期への精神的耐性が強化されている我々にとっては些細なことです。

ちなみに、私はガンダムのアニメ化された映像作品(SD以外)は一通り見ていますが、ものすごいガンダムマニアというわけではないので、小説・漫画系はほとんど網羅してません。
「閃光のハサウェイ」も、「読もうかな」と思いながらずっと読んでなかったです。
(「ティターンズの旗のもとに」は読んでいる途中…)
劇場で購入できるブルーレイも入手しておらず、この文章は記憶だけで書いているので、その辺はご了承ください。

原作小説を読んでいないので、映画館で100%楽しむために事前情報はなるべく入れない
…つもりが、結局、事前に色々と関連記事を読んだり、動画を見たりしてしまったのは、私の意志の弱いところです。
とはいえ、ネットの冒頭約15分先行配信は、あえて観ないで臨みました。

コロナの関係で、当日にならないと予約できないということで、夜中の0時にアクセスしたのですが、なぜかスマホの画面を戻したらログアウトしちゃったりと、完全に出遅れ…。
なんとか「スペシャルトーク上映会付き」の席を取ることが出来ましたが、あっという間に空席が埋まっていて、さすがガンダムだなって改めて感心しました。

早めに見に行ったのは、鑑賞プレゼントのガンダムの「フィルム」とか、「Gのレコンギスタ」の第1部、第2部が無料が無料で見れるシリアルコード特典が欲しかったから。
限定ガンプラも欲しいけど、「積みプラ」があまりにも多いので、ガンプラの新規購入は控えております。
グッズ売り場の行列を横目に入場!(本当は欲しい)
スマホ予約してると本当に手続きが簡単で良いですねー。

席について、早速プレゼントのフィルムを確認しました。
これが、ガチのフィルムらしく、意外と小さくて袋の中をしっかり探さないと見つかりません。
フィルムは、シャアが悪い笑い方をしているところでした。
後でちゃんと調べてみたら、やっぱりガルマに最後の挨拶をしているところでしたね。
他の人のフィルムがネットに上がっているのを見たら、意外と「え、そこなの?」っていうシーンも多かったので、この「悪いシャア」のフィルムは当たりだったと思います!
ちなみにフィルムは1000種類以上あるらしく、今後はファースト以外のフィルムもあるらしいですね。

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あと、鑑賞プレゼントで大きめのポストカードとかもついてきました。
もちろん、Gレコのシリアルコードも!
ついでに「ガンダムNT」と「サンダーボルト」も無料で観れるようにして欲しかったなぁ。
ガンダムファンクラブに入っていても、この2作品は有料なんです…。


●スペシャルトーク上映会

スペシャルトーク上映会は本編の前に上映されました。
舞台挨拶みたいな形になっていますが、おそらく事前収録の映像を上映しているというスタイルです。
司会の方に「盛大は拍手でお迎えください!」と言われても、ちょっと映像に拍手するのは照れる…ってなってしまうのは、みんなそうだったみたい。
けど、本当は拍手したくてウズウズしてました(…後悔)

登場したのはハサウェイ・ノア役の小野賢章さん、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さん、ケネス・スレッグ役の諏訪部順一さん。
事前に小野賢章さんの「Hathaway's Report -閃光のハサウェイ案内人- 」という動画を見ていて、だいたい同じような内容になるのかなと思いきや、動画を見ていても楽しめる内容でした。
ネタバレしないように、ちゃんと映画の見どころを伝えてくれていたので、あとで思い返してみると、このスペシャルトークのおかげでより一層映画を楽しむことが出来たかも知れません。

Hathaway's Report -閃光のハサウェイ案内人-
https://youtu.be/kc60JeQ6LAc


スペシャルトーク上映会のリポートはこちら。

スペシャルトーク上映会
http://gundam-hathaway.net/news.php?id=18769


ふわっとした雰囲気だった上田さんでしたが、映画を見た後に、このスペシャルトークを思い出してみると、あのギギを上田さんが演じていたとは思えないほど演技力がすごかったなあと、改めて思いました。

●ギギに惚れてまうやろー!

前置きが長くなってしまいまいましたが、観終わった後の感想です。
ひと言で表現すると、スペシャルトークで諏訪部さんが言っていた「しっかりと映画でした」というコメントがまさにその通りでした!
そして、この第1部はとにかくギギの魅力が前面に出た作品だったと思います。

正直なところ、クェス・パラヤ、エルピー・プル、フォウ・ムラサメといった、情緒が安定していない、ちょっとヤバい系の女の子は、実際に現実にそばにいたらかなり面倒だから、あまり近寄らないでおこうと思ってしまうかも知れません。
劇中で主人公が振り回されているのを見る分には面白いんですけどね。

ところがどっこい、このギギは、現実にいたとしてもハマってしまいそうな魅力があるんです。
最初の方は、なんか遠慮のない態度のでかい女の子だなぁ、という感じだったのですが、市街戦で逃げ惑うシーンでは、ハサウェイに頼り切ってしまう弱いところを見せてくるんですよね。
こんなん、ハサウェイでなくても「惚れてまうやろー!」(チャン・カワイ)です!
その後、結局ギギがケネスに駆け寄るシーンでは「気をつけなはれや!」って誰かに叫んでいたに違いありません。
(よくわからない人はぜひWエンジンのコントをご覧ください)

そして、上田さんの声がまた魅力的なんですよねー。
いわゆるアニメ声ではないところが、この作品を「しっかりと映画」にしているのかも。
もちろん、小野賢章さんもいい味だしてますし、諏訪部順一さんの声は男性なら誰しもこんな低くて色気たっぷりの声になりたいと思うもの。
それでもやっぱり、今作品は上田さんの声と演技が断トツに素晴らしいと思うのです!

●こんな風に育っちゃったハサウェイ

ハサウェイはもっとギギに振り回されるのかと思いきや、意外とちゃんとマフティーとして頑張っていた印象ですね。
それにしても、Zガンダムでちっこい子供だったハサウェイが、平気で生身の人間に鉄砲を向けるような大人になってしまったとは…。
アムロ母の気分になって「ハサウェイ…私はおまえをこんな風に育てた覚えはないよ」と心の中でつぶやいてしまった人は多いのではないでしょうか。

それでも個人的には、ハサウェイがテロリストになってしまったという実感がないまま、映画が進んでいってしまった感じです。
連邦の政府高官とかをビルごと殺してしまうように指示しているハサウェイ本人だということにも、なんだかずっと違和感がありつつ…。
でも、観ている人に「テロリストのような、普通の青年のような」という複雑なイメージを抱かせるのは、演じた小野賢章さんとしては狙い通りなのかも知れませんね。
人間って、アニメのキャラみたいにある一面だけでわかりやすく描写できるものではないですし、この辺の人物の描写がすごくリアルに丁寧に描かれていたんだと思います。

●ガンダムの世界観

ハサウェイの描写だけでなく、この時代の世の中の雰囲気などもしっかり描かれていました。
基本的にはファーストガンダムとあまり変わっていなくて、地球に住む権力側の人間たちと、搾取される宇宙移民の対立、という構図ですね。
地球側と宇宙移民側の「力のバランス」が上手くいけば良いのですが、宇宙移民側に優秀な政治家がいないせいか、なんだかんだ暴力的な手段に訴えてばかりになって、結局、地球側が勝っちゃって問題が解決しない…
というパターンが大まかなガンダムの世界です。

人間が地球にいるからダメなので、みんな宇宙に上げてしまえ、というのがハサウェイの思想らしいです。
ギギに「間違ってるよ」って言われちゃってましたけど。
タクシーの運転手さんが呟いていたように、一般の大衆はそこまで問題意識が高いわけじゃないみたいですし。
マフティーが電波ジャックして主義を主張しても、大半の人はスルー…。

地球に不法滞在している人を宇宙へ強制送還させる「マン・ハンター」が偉そうにしている時点で、なんか世の中間違ってるのでは、と思いたくもなるものですけど、一般人はあまり世の中を変えようと思ったりしないものです。
その辺の世の中の描写とかも、なかなかにリアルで深いものがありました。
主要な登場人物だけでなく、世界の描写がしっかりしているから「映画」として高いレベルに達しているんですよね。

ちなみに、宇宙世紀のガンダム作品で重要な要素であるニュータイプについては、今のところ特に言及されていません。
小説を読んでないのでこれからどうなるかわかりませんけど。
「ガンダムNT」は完全にニュータイプの話だったのですが、「閃光のハサウェイ」はどうなるのか次回作以降が楽しみです。

あと、シャアの反乱と今作の「閃光のハサウェイ」の間に、ラプラス事変とかが起きているはずなのですが、かなり盛大な事件だったはずなのに隠蔽されちゃって、一般の人たちは「へ? ニュータイプ?」みたいな感じなのも、なかなかリアルなのかも知れません。

●ガンプラ売るより「映画」を目指す

ということで、人物や世界の描写が素晴らしい「閃光のハサウェイ」ですが、登場するモビルスーツの種類は意外と少なめ。
原作がそうだったからなのかも知れませんが、ちょい役で画面のはじっこに色々マニアックなモビルスーツが出てくるのかなと思っていただけに、ちょっと肩透かしな気分もあります。
「ガンダムUC」ではジオン残党や袖付きが、これでもかと色んなモビルスーツを出してきて大騒ぎだったのですが、そうなるともうマニアの皆さんは物語に集中できなくなる危険性もあったりして。
最近ではリライズのバトロークがネタ満載の情報量過多で燃えましたが、ある意味、同人作品的なノリになってしまうので、「しっかりした映画」を目指すなら回避した方が良いのかも知れません。
プラモデルを沢山売るなら、沢山モビルスーツを出した方が良いんでしょうけど、ちゃんと「映画」を作るという意気込みが感じられて素晴らしいです。

●映像や音響は最高!

リアルすぎて話題の市街戦のシーンは、なかなかな怖さでしたね。
なんだか火花を発しながら燃えている液体みたいなのが、びしゃびしゃと飛んできて、それがめっちゃ高温なので、当たると金属でも溶けてしまう、っていう描写はすごい新鮮でした。
高温で液状化した金属なのか、機械油みたいなものが燃えているものなのか、よくわかりませんでしたけど、とにかく当たったら死ぬような液体が、バラバラと降ってきたら本当に怖いです。
まさに「火の雨」って感じで、地面はあっという間に「火の海」になっちゃうし。
頭の上でモビルスーツが戦闘することの怖さが、リアルに実感できてしまう映像って凄いですよね。

これまた話題のペーネロペーの飛行音、私はなぜかキングギドラを連想してしまいましたが、やっぱり「あれは怪獣でしょ」と思った人が多かったみたいです。
モビルスーツの描写としては、かなり斬新だったのではないでしょうか。
もちろん、他のモビルスーツも格好良かったですけど、ペーネロペーはすごかったですね。
あと、コクピット内での計器類とか画面表示とかも格好良すぎ。
なんか、今までやられ役っぽかったグスタフ・カールが、ちゃんと活躍していたのも意外でした。

「閃光のハサウェイ」はモビルスーツのデザインが複雑すぎて、映像化は不可能、と言われていたのが、CGアニメの技術の進歩で可能になった、という話は、なかなか感慨深いものがあります。
CGアニメも、出てきたころはかなり違和感があったのですが、今では全く気にならなくなりました。
CGアニメの技術向上と、我々の目がCGに慣れてきた、というのもあったりするのかも。
ともかく、映画鑑賞中にCGのことは一切頭によぎらなかったです。

ちなみに、[Alexandros]のミュージックビデオでも、ちょっとだけ映像の凄さを垣間見ることができます。

[Alexandros] - 閃光 (English ver.) - Animation MV
https://youtu.be/h1n6kPZhmOc


音響に関しては、ドルビーで鑑賞したのですが、ずっとドルビーだいうことを忘れて魅入ってました。
没入感が凄いというのは、こういうことなのでしょうね。
ドルビーサラウンドシステムを一番感じられるのは、本編の前のドルビー紹介映像の時だけだったりします。
紹介映像の時は、音響にすごく集中するのでわかりやすい。
映画が始まってしまうと、映画の世界に入り込んでしまうので忘れてしまうんです。

●おわりに

とにかく、原作を読んでいない強みを活かして、次回作以降も楽しみたいと思います。
なにやら衝撃のラストらしいという噂は聞いていますが、耳を閉じます。

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次回作はもう制作に入っているのか、公開はいつごろなのか、まだ情報は入ってきていませんが、安心のガンダムなので、9年も待たされるなんてことはないでしょう。
待つのは慣れましたが。

長くなってしまいましたが、読んでいただき、ありがとうございました。

最後に、興味深いインタビュー記事があったので貼っておきます。

MANTANWEB (まんたんウェブ) 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ:映画的な作り方を 村瀬修功監督に聞く制作の裏側」
https://mantan-web.jp/article/20210612dog00m200028000c.html



ウォーカープラス 「“アニメ化は無理”とされた『閃光のハサウェイ』 富野監督が求めた「脱ガンダム」と「脱富野」」
https://www.walkerplus.com/trend/matome/article/1036708/


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