高円寺

東京の名物って?
東京出身の人に聞くとラーメンとかえってきた。

先週の大雪と打って変わって今週は総じて暖かく、前の家から変えていないために裾が短いカーテンの隙間から溢れる日差しで朝方目が覚める。覚めたは良いものの、三連休の間にベットに根を張った体を起こせず、ようやっと昼ごろ起きる。

夕方から友人と飯の約束した以外に予定がないのでかねてより目をつけていた高円寺の雑貨屋へ行くことにした。

地図で見ると高円寺駅から真っ直ぐ下に新高円寺へと大通りが伸びているが、実はそこはメイン通りではない。実際のメイン通り、アーケードがあるのは隣の通りだったりする。駅からアーケードがある通りを10分ほど歩き目当ての雑貨屋dealer shipに到着。ここは主にアメリカのアンティーク食器などを取り扱っている。アンティークというだけあってそれなりの値段にはなるがレプリカや、プラカップなどは数千円ほどで買える。一通り店内を物色、然るのち業務用のプラスチックタンブラーを買った。最初はコカコーラのタンブラーだけにしようと思ったが、ペプシ派に配慮して2つ購入した。

そのまま通りを歩いて古着屋を冷やかす。東京でしか生息できなそうな"オシャレな"男達と何度か通りですれ違った。彼らはきっと旅行などは行かないのだろう。少し昭和っぽい?柄のついたジャケットを見たり、帽子屋さんを見に行くなどする。何も買わないつもりだったが、気がつくと無地の黒キャップを買っていた(まぁ帽子自体は欲しかったのでいいか…)キャップを買った店は新高円寺と高円寺のちょうど中間のあたりだった。

そこからさらに新高円寺方面に向かうと法被を着た一団とすれ違う。皆一様に丈の短い動きやすそうな下に上は法被、人によって鉢巻きやら笠を頭につけていた。子供は手ぶら、大人は太鼓やら竹の楽器を打ち鳴らしながら阿波踊り?の様相で練り歩いていた。大人も子供も素人の私にもわかるぐらい踊りが上手かった。それなり練習したのだろう。一団は道の2/3を占有し、ゆっくり私と同じ方向に進んでいたので正直歩きにくかった。

脇で踊りを眺める人の間をすり抜け新高円寺駅の手前まで進みそのまま隣の大通りの方へUターンし、適当なラーメン屋に入る。券売機で塩ラーメンとチャーシュー丼のセットを頼む。券売機が久しぶりすぎ席につくと店主に「お釣りとり忘れてますよ!」と言われた。お釣りをとりに行く時財布を卓に置きっ放しするあたり私は性善説で生きているらしい。暫くに調味料置き場の裏の食べ方云々の文章を読んでと食事が運ばれてきた。当たり前に美味かった。私は大体の飯を美味いか不味いかの二元論で考えるが今回のラーメンも含め不味いと分類される食事にであったことはない。食事を終え前の客が片付け忘れた紙エプロンとコップも含めて食器やらを卓上に置き、席を離れようとすると店主から「エプロンは後ろのゴミ箱に」と釘を刺された。……………今日から性悪説で生きようと思った。席の後ろ小さなゴミ箱に誰ともしれぬエプロンを捨てご馳走様でした、と声をかける退店。ラーメンだと何故かこういうことが言える。

店を出て、帰路に向かうべく高円寺駅に向かった。中々有意義な休日の過ごし方であった。

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