しらべるぞ!

※本記事は加筆・修正されます。

 諸々の経緯で……"隧道(墜道)"と"トンネル"の日本国における発祥と移り変わりについてハッキリさせたいということになりました。以下方針。

・『隧道(墜道)』および『トンネル』という単語がどのように日本で生じ、文章・口語の両面でどのように呼ばれ、またその呼び方が変遷してきたのかを調査し、まとめたい
・最終的に年表の形にして言葉の変遷をまとめたい
・前提として、裏付けとか調査とかをするためにどういう情報をどう取り扱い、どうまとめればいいのかという知識がないので、まとめたいぜという気持ちを大切にして手探りでやる
・私が『隧道』というコトバが活発に使われていた時期に生きていたわけでもなければ考察できるほどの基礎知識もないので、推測は避け、それぞれの時代の確実な情報(当時の文献……ジャンル問わず、政府発表物・辞典等だとなおヨシ・当時を生きた人の声)の羅列から結論を出したい
調査期間は……未定です。ハキハキやりたくない。年単位でやりたいくらいの感じがある。ダラダラやりたい。趣味なので……。しばらくほっといてみたりして、あるとき突然ダーッと集中して情報をまとめるみたいなテンポがいい。ダラダラ無駄に時間をかけてやるのが好き……
・したがって、みなさんもある時ハッと気づいた情報があれば、思い出したようにこの記事のコメント欄にお寄せください……
・この件について集中的に調べるというよりは、別件の調査で資料を漁っているさなかにその資料内に本件に関連する表記(隧道・墜道・トンネル・それ以外)があればその本の名前・出版年・地域・記述等を控えておき、順次まとめていく(※したがって、みなさんも同じようにふと見た古い資料の中にそうした記述があればぜひ情報をお知らせください)ような感じにしたい。本件だけ集中的に調べようとすると範囲が広すぎるので……
・そもそも既存の類似調査はないんですかね?


▼調べてハッキリさせたいこと(最終的には年表形式にしたい)▼

1.明治より前、日本でトンネルを指してどう呼んでいたか

 『青の洞門』や『綾戸巌穴』に代表されるように、江戸時代以前に作られたトンネルには『隧道』の呼称が見られない場合が多い。この時代にトンネルを指して『隧道』呼んだ事例があるのか。あるいは、隧道と呼ばれていなかったのならどう呼んでいたのか。
 恐らくは……江戸時代以前の日本においてはトンネルが掘られること自体極めてまれな事だったと思われるので、『人が通行するために掘った道路用の穴』という存在の代名詞が必要なかったのではないかとも思う。推測である。ハッキリとさせたい。

2.『隧道』という言葉はいつから『トンネル』という意味で使われ始めた?

 明治3年に日本で初めての鉄道トンネル(近代的な技術を用いたトンネルとしても日本初)ができた際、トンネルという言葉の日本語訳として使われるようになった?
・だとすると、それより前に『隧道』という単語はあった?
・あったとしたらどんな意味だった?

すい‐どう〔‐ダウ〕【×隧道】
1 《「ずいどう」とも》トンネル。

2 棺を埋めるために、地中を掘り下げて墓穴へ通じる道。はかみち。

https://www.weblio.jp/content/%E9%9A%A7%E9%81%93

 上の様な意味で使われている文書はあるか?(江戸以前、明治以後の両方)

3.『トンネル』という言葉はいつから使われ始めた?

 恐らくは、明治3年の鉄道トンネル到来がターニングポイントという推測ですが……裏付けるにはどうすればいいんでしょうね?

~~~~

寄せられた情報まとめ

Twitter


note

気になったので、初出例が掲載されてる日本国語大辞典とかで調べてみました(コトバンクにもありました https://kotobank.jp/word/%E9%9A%A7%E9%81%93-540072)

・読みは「すいどう」。水道と区別のために「ずいどう」になった?との話も発見(https://www.lib.tmu.ac.jp/reference/10460.html)
・日国掲載例は逓信史要(郵便の歴史とかまとめたもの)の、鉄道技術の章の隧道の節にありました(三編一章七節)。(国会図書館デジタルコレクションで見れます https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/805319)
・もう一つの用例は北川冬彦『戦争』。こちらは確認してません。

というわけで明治期ごろからっぽいです。鉄道技術を導入するにあたってトンネルの訳語としてあてられた言葉かもしれないですね。鉄オタの人が案外知ってたりするかもしれません。
追記:
コトバンクのほうに五国対照兵語字書(1881)とあったので軽くググってみると、軍事用語の翻訳辞書らしくいろいろな言葉の初出として日本国語大辞典に頻出のようです。
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/57730/2/Qi_Hu_review.pdf
なのでやはり、「隧道」も海外の最新技術を明治になって取り入れた際の訳語かもしれないですね

https://note.com/usui_iigame/n/n660dbe7d13ac?scrollpos=comment

youtube

青の洞門(恩讐の彼方にのモデル)だとなんて呼ばれてたのかとwikipedia見てみると、「完成した当時は「樋田の刳抜」(ひだのくりぬき)と呼ばれていたが、江戸時代末期から大正時代にかけて、「樋田のトンネル」や「青の洞門」と呼ばれるようになったとされる。 1906年(明治39年)の観光案内書『耶馬渓案内記 : 天下第一の名勝』では「山陰鑿道(さんいんさくどう)又洞門と呼ぶ」と紹介[5]し、洞門を以降で略語として用いている。」とあり隧道とは書いてないですねえ。

https://www.youtube.com/watch?v=XvUyoHc4bd4
視聴者コメント

ニコニコ

推測だが、鉄道が日本で知られるまでは「すいどう」読み、鉄道関連では最初から「とんねる」読みだと思われる
https://www.mingmingde.net/mingju/ebc2e303f63f74#:~:text=隧道
「トンネル」が初めて(?)日本に伝わったとき、翻訳者によって「地道」と当て字された(西国立志編/1870年~1871年)
蒸気車紹介の書物では隧道は「ぬけあな」や「とんねる」とルビが振られている(窮理日新發明記事/1873年)
日本初(?)の近代的な国語辞典によれば隧道は平仮名表記だと「すゐだう」で読みは「すいどう」(言海/1891年)
推測だが、鉄道が日本で知られるまでは「すいどう」読み、鉄道関連では最初から「とんねる」読みだと思われる

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

川端康成の雪国 単行本初版昭和12年では「トンネル」となっています

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

明治45年7月22日 大阪毎日新聞記事にて 隧道 に トンネル のルビ打ちがあるのを確認

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

「トンネル」に就いて,成瀬無極 というのがあった。1916トンネルっていう本が海外で流行ってたって書いてある。日本でも流行ったならそこで広まったかも?

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

祖父は隧道(ずいどう)って言ってたぞ

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

1911年作の訂正鉄道唱歌や中央線木曽鉄道唱歌の「隧道」ルビがトンネルでした 参考:wikisource

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109

鉄道唱歌東海道編 13番の歌詞に「トン子ル」と出ていますね

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40544109


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?