テスラ(TSLA)の過去決算
じっちゃまこと広瀬隆雄氏による決算情報です。ブログMarket Hackやツイートで発信されたものをまとめています。最近の決算情報はじっちゃまnoteの有料記事となっています。
2020年 第3四半期決算
2020年 第4四半期決算
ここでは、2012年 第4四半期~2020年 第2四半期の決算情報を掲載
2014 1Q、2015 3Q、2018 2Q はじっちゃま情報なし
2012年 第4四半期
決算発表を受けてザラバ・ベースで-9%以上の急落
EPSは予想-52¢に対し、結果-65¢
売上高は予想3億ドルに対し、結果3.06億ドル
期中テスラは2400台の「モデルS」を販売
事前ガイダンスの2500~3,000台には未達
モタモタしていた生産の方は、2750台を第4四半期中に完成させたので、
第1四半期のデリバリーは4500台程度になると会社側では見ている。
同社の生産の進捗は、とても重要な時期に差し掛かっている。年間2万台の生産ペースに乗せることが、いま同社が専念している経営課題
いまのところ一週間に400台(年間20800台に相当)のペースを維持できているとしている。
テスラのグロスマージンの目標は25%ですが、第1四半期は20%を少し切る程度に落ち着きそう。通年ベースで25%のマージンに乗せることが出来て、はじめてゴーイング・コンサーンとして認められる存在になると思われる。
2013年 第1四半期
決算は「ぶっちぎり」に良かった
EPSは予想4¢に対し、結果12¢
売上高は予想4.96億ドルに対し、結果5.62億ドル
モデルS販売台数は予想4,750台に対し、結果4,900台
グロスマージンは17%
同社は4月1日に既に「第1四半期決算はかなり良くなる」という事をプリアナウンスしており、株価は3月末の$38付近から、今日の引値$56.95まで急騰した。その間、コンセンサス予想は赤字の7¢から黒字の4¢に上昇。今回はその4¢をも大幅に上回った。
なお同社はモデルSの需要として、米国内だけで年間1.5万台、海外も含めて3万台程度を見込んでいる。当初懸念された生産の方も一週間に400台というペースを守ることができた。
同社はUSバンクならびにウエルズファーゴとタイアップして、頭金なし、月額580ドルのリースのプログラムも発表。
同社株には未だショート・インタレストが浮動玉の42%も載っている。
株価はアフターマーケットで+6.4%の$59.44で推移。
2013年 第2四半期
EPS、売上高とも市場予想を上回った、株価は新値へ
EPSは予想-17¢に対し、結果5¢
売上高は予想3.85億ドルに対し、結果4.05億ドル
第2四半期中に同社の生産ペースは25%の改善を見た。
毎週、当初計画の400台ではなく500台を生産出来た。
その結果、当初目標の4,500台という計画を上回る5,150台を出荷。
またオランダにもアッセンブリ・検査施設を建設中で、これが稼働しはじめると欧州市場への供給力が増す。欧州市場向け出荷は今週から始まっており、ノルウェーに最初のクルマが納車された。ノルウェーには予約待ちの顧客が多く、今年だけで800台を納車する計画。欧州からの予約注文は増加傾向にあり、北米やアジアで見られたのと同様の消費者の手ごたえが感じられる。
ノンGAAPグロス・マージンは22%に改善(ガイダンスは18.7%)。
第1四半期の実績は17%。
2013年の出荷台数は21,000台、2014年は40,000台を見込んでいる。
また来期以降もノンGAAPベースでテスラは黒字を維持し続けることが出来るだろうと予想。
株価はアフターマーケットで+13.13%の$151付近で推移。これは新値。
2013年 第3四半期
EPS、売上高ともOK、概ね良い内容
株価は急落
EPSは予想10¢に対し、結果12¢
売上高は予想5.03億ドルに対し、結果6.03億ドル
納車数は予想5500台に対し、結果5500台
2013年度の納車数のガイダンスはこれまでの2.1万台から2.15万台に引き上げられた。第4四半期のEPSは予想の20¢に対して12¢程度だろうというガイダンス。納車数は6000台、平均販売単価は変わらずを見込んでいる。
株価はアフターマーケットで-7%で推移。
2013年 第4四半期
EPS、売上高、今後の生産台数ガイダンス全ての面でOK
「ギガファクトリー」の立ち上げを近く正式発表
決算は良い内容
EPSは予想21¢に対し、結果33¢
売上高は予想6.73億ドルに対し、結果7.61億ドル
2014年の生産台数ガイダンスは予想2.9万台に対し、新ガイダンス3.5万台。
テスラはバッテリーパックの完全内製に向けて世界最大級の工場、「ギガファクトリー」を準備中であり、「近くその詳細を公表できるだろう」としている。
株価はアフターマーケットで+12%の218ドルで推移。これは過去最高値。
PS.ファルコンウイング・ドアを備えた「モデルX」は今年中にプロトタイプが完成し、来年発売できるそう。
2014年 第1四半期
じっちゃま情報なし。
2014年 第2四半期
EPS、売上高ともOK、無難な内容
EPSは予想4¢に対し、結果11¢
売上高は予想8.18億ドルに対し、結果8.57億ドル
ノンGAAPグロスマージンは26.8%と140bpの改善。
今期デリバリー実績は7,579台。会社側の当初予想は7,500台。
第3四半期の生産予定は9,000台を見込んでいる。なお主力のフリーモント工場で工作機械のアップグレードを予定。その関係で第3四半期は生産ラインが一時休止する予定。これがなければ9,500台生産できていただろうとしている。
テスラは右ハンドルのモデルの生産も始めている。これは日本など遠い国に輸送されるため、生産台数とデリバリー台数は数字がズレる予定。ちなみに第3四半期のデリバリーは7,800台を予定。
2014年通年で3万5千台のデリバリーを達成できる見通しは変わっていない。
ネバダ州リノに新しい工場の建設を開始。なおギガファクトリーの所在地の最終決定は未だなされておらず、候補地はアリゾナ、カリフォルニア、ニューメキシコ、テキサスなどとなっている。
株価はアフターマーケットで-1%で推移。
2014年 第3四半期
決算は予想を上回った、デュアル・モーター、全輪駆動、自動運転のモデルSの導入が今後のガイダンス引き下げの主因、モデルXの納車は繰り上がる
丹念に中身を吟味すれば、なかなかしっかりした決算
EPSは予想0¢に対し、結果2¢
売上高は予想8.94億ドルに対し、結果9.32億ドル
第3四半期の納車数はガイダンスの7,800台に対し7,785台。目標を下回ったのは7月に約1か月近く工場の生産ラインの変更で手待ちが発生したことが原因。
今期のノンGAAPグロスマージンは23%。
2014年通年の納車ガイダンスは、これまで通りの3万5千台、ノンGAAPマージンのガイダンスは28%を見込んでいる。
2015年通年の納車ガイダンスはこれまでの3万5千台から3万3千台に引き下げられた。また2014年第4四半期のEPSはコンセンサス予想75¢に対し新ガイダンス30から35¢に引き下げられた。
これは先月発表された、デュアル・モーター、全輪駆動、自動運転モデルの導入による一時的な工場レベルでの非効率が関係している。
テスラは今後モデルSのオプション数を減らし、生産効率を高める予定。
同社は2015年末までに一週間2千台の生産ペースを実現できるよう、現在、鋭意工場のキャパシティを拡大中。これはモデルXの発売に備える措置。
モデルXのパワートレインの開発はほぼ完成しており、アルファ試作機のテストが進行中です。ほどなくベータ試作機の組み立ても開始される。モデルXの納車は2015年第3四半期から開始される。これは数カ月納車が繰り上がることを意味する。
株価はアフターマーケットで+5%で推移。
2014年 第4四半期
EPS、売上高ともに×、2015年の納車計画は予想通り
悪い決算
EPSは予想32¢に対し、結果-13¢
売上高は予想12.3億ドルに対し、結果11億ドル
売上高は前年比+43.9%
第4四半期中の納車台数は事前ガイダンスの1.12万台に対し、9,834台。
2015年の納車は予想5.5万台に対し、新ガイダンス5.5万台が示された。
2015年の営業費用の増加幅は+45~50%を予想。因みに去年は約+100%。
このためノンGAAPベースでの利益は今年の方が去年よりかなり良くなるというシナリオが会社側から提示された。これはリース販売(=普通、利幅が狭い)の比率が増えるにもかかわらずということ。
第1四半期の生産は1万台が予想されている。これは実働日数が第4四半期より少ない事と工場に新しい工作機械を導入した関係で、テストに要する時間が失われたことが原因。また欧州市場向け、アジア市場向けに船便で搬送中の新車が現地に届くタイミングにずれが生じることで、納車数は9,500万台(+47%)になると予想。第1四半期の自動車グロスマージンは26%を想定。
ネバダ州リノに建設中のギガファクトリーはスケジュール通り進行中。モデルXの発売は第3四半期を予定。
設備投資額は15億ドルを見込んでいる。これはモデルX発売、ギガファクトリーへの投資、そして今年中に50%ほど完成するスーパーチャージャー網を整備するために高水準となっている。
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