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共愉の関係をつくる

花粉症になり、仕事のパフォーマンスを落としながらも、3月は松戸や柏など、ちょっと電車で足を伸ばせば行ける場所に色々と足を運んだ。

年末、多忙だった時期にパートナーと口論になった。それは、「自分の時間がない」ということだった。「休日、午前中はおれが子どもと遊ぶから、午後は時間をくれ」というようなことを要求していたが、彼女はそれを快く思っていなかった。

その頃のぼくは、子どもの面倒を見る休日の時間をタスクのように捉えていて、それが終わったら自分の自由時間が得られる、というような世界観で日常をすごしていた。全くひどい話だ。

自分という個人をセルフケアしたい、時間とはブロックのようなもので、ある時間のブロックを自分のために抑えたい、という世界観から抜け出せずにいた。

一方でふと、ぼくが学んできた「ケア」の哲学は、そうした世界観を批判するものだったことに気がついた。相互に依存すること、他者にひらかれつづける身体をもつこと、独立した個人ではなくネットワークの中に存在すること…

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