人の死は都市にどう現れるか──納棺師・木村光希さん、社会学者・辻井敦大さんに聞く、〈死〉と〈まち〉
街づくりは、主にまちに住む人間のために計画されるものですが、人間には必ず死が訪れます。多くの人びとが暮らす都市では、同時に亡くなった人びとを弔うための計画が求められ、それはたとえば墓地や霊園のような空間として、都市に現れます。
しかし、近代化以降、人びとと死の関係は多様に、あるいは疎遠になりつづけているように思われます。戦後日本において「家」制度は解体が進み、個人が尊重される社会が一般化するにつれて、継承者や縁故者がいなくなってしまった無縁墓の増加など、多くの社会問題にもつ