「温度あるデータ」とは何か?|都市空間生態学から見る、街づくりのこれから vol.3
文:木内俊克
今回から3回にわたって、都市空間生態学の研究が発足した当初からテーマとして扱ってきた「温度あるデータ」について取り上げたい。これが掘れば掘るほど面白い、実に奥深いトピックなのだ。
ここでは温度という言葉を用いているが、つまりは人びとが感覚や感情で捉える様々な情報のことを指している。こうした一見ふわふわと捉え所のないようなものを、我々はどのようにデータとして扱い、記録し、視覚化し、そして街に住まう人びとに還元できるのだろうか? そんな問いを出発点に、まずは「温