【連載小説】星のあと 14
「道は全て黄色だった。目に痛いほど濃厚な黄色だ。とてつもない広さの道幅に細かな区切りが入った地面はしっとりとしていて、硬くはない。一定以上の弾力があった。時々、柱に羽根のついた房のようなものが立っており、風でばらける糸の束に触れるとちくちくした。だが傷が付くほどではなく柔らかみがある。空は澄み、何者にも縛られない開放的な空間が拡がっている。だが、生き物は見当たらない。ただ時折、びゅうと風が吹き、房が無言で揺れる。何もいないのだ。そして雲が道と同じ色をしている。蒼空に映えるには