「匿名ユーザーからの誹謗中傷」というアジェンダ設定は間違い!!正しくは「無名ユーザーからの誹謗中傷」です。

伊是名夏子さんが匿名ユーザーからの誹謗中傷を受けていると被害を訴えておられます。また、池江璃花子選手への誹謗中傷もニュースになってましたね。

この記事でも、最後のほうでちょろっと触れたのですが、

まず「匿名か否か」を問題にするのは、アジェンダ設定が間違っていると思います。いや、間違っています。断言します。

もし仮に私の本名が「木下昌夫」だったとしましょう。そして、私が「木下昌夫」を名乗ってnoteやSNS等に投稿をしていたとします。さて、私の知人以外が、私が名乗っている「木下昌夫」が偽名でもハンドルネームでもなく正真正銘の本名だと、どうやって判断できるのでしょうか。

警察の方なら調べることができるかもしれません。探偵社の方も調べることができるかもしれません。マスコミの方も調べることができるかもしれません。でも普通の人にはそんなん本名か偽名かなんてまず分からないですよね。

また、仮に本名だと分かったところで、私個人のパーソナリティを知らない人から見れば、名前なんてただの記号です。実際に私のパーソナリティ、性別はこうで顔はこうで背格好はこんな感じで声はこんな風で出身地はあそこで職業はあれで年収はだいたいこれくらいでetc…みたいな情報と紐ついていてこそ初めて名前というものは意味を持つのです。

逆に言えば、そういった情報が広く知られている人は、別に本名である必要はないわけです。例えば室井佑月さんとか、香山リカさんは、本名ではありませんが、名前を言われればパッと顔がイメージできますよね。あるいは、顔やその他の個人情報を非公開としている「きっこ」だって、名前を言われればどういう経歴でどういうイデオロギーのアカウントなのか、みんな想像できます。

つまり、これを一言で言えば「有名」ということです。

一方で、もし仮に本名を名乗ったとしても「誰だおまえ」って言われてしまうような人は「無名」なのです。

さて、この「本名を名乗る無名ユーザー」から誹謗中傷を受けた場合、どうなるでしょう。

もちろん訴訟を起こすつもりであるなら、訴訟までの手続きが若干楽になるということはあるかもしれませんが、訴訟をしないのであれば、匿名ユーザーから誹謗中傷されるのと何も変わりません

例えば、「木下昌夫」が、伊是名夏子さんを誹謗中傷したとしても、伊是名さんから見れば「木下昌夫」が誰なのかサッパリわからないのですから、匿名なのか実名なのかなど、問題になるはずがないのです。

もしこれを読んでおられる方、あるいはエゴサしてこの記事を発見してしまった方の中に木下昌夫さんがおられましたら、謹んでお詫び申し上げます。この名前は今私が適当に考えた名前で、特に誰かモチーフになった人物がいるとか参考にした名前があるとかそういうことは一切ありません。

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