見出し画像

賄賂、接待、お中元(お歳暮)

賄賂と接待とお中元(お歳暮)。幸か不幸か、webmasterはこのどれとも接点が(ほとんど)ない。そもそもこの3つ、何が違うのか?

賄賂は分かりやすい。wikipediaには

主権者の代理として公権力を執行する為政者や官吏が、権力執行の裁量に情実をさしはさんでもらうことを期待する他者から、法や道徳に反する形で受ける財やサービスのこと。賄賂を受け取ることを「収賄」、贈ることを「贈賄」、両方の行為を合わせて「贈収賄」と呼ぶ。

とあるが、簡単に言えば「民が公に対して金品等を渡し、本来受けることのできない仕事を受注すること」。これは贈った方も受け取った方もアウトとなる。


接待は、wikipediaには

(本来の意味)客をもてなすこと。
(仏教関連語)布施の一種で、道の脇に湯や茶を用意して行き交う人にふるまうこと。茶や食事などをふるまうこと。
(日本の企業において)取引先などを飲食店などでもてなすこと。

とある。法的には「民と民であれば問題なし。公がからめばアウト」・・・なんだが、民の中には社内規定などで「民に対しても禁止・金額制限」といった自主規制をしているところもある。当然と言えば当然。社内で何かを決定する場合、その判断基準は「価格」や「性能・機能」「納期」「デザイン」といった客観的なものであり、「担当者が受けた個人的利益の大小」ではない。ワンマン社長の個人商店ならそれでもいいが、利益を追求する企業(株式会社など)であれば出資者(株主など)に説明できない。

では、お中元(お歳暮)は?wikipediaでは

世話になった人々や、仕事で付き合いがある人々に、贈り物をする。

とある。確かにその通り。お世話になった人に感謝の意を表す。人として当たり前の行為である。が、後半の「仕事で付き合いがある人々に贈り物をする」が理解できない。


想像してみて欲しい。Aという会社と、Bという会社がある。Aは商品を買う側。Bは商品を売る側。この場合、B→Aのお中元はあっても、その逆は想像できない。

B→A「いつも弊社の商品をお買い上げいただき、ありがとうございます」
A→B「いつも弊社に商品を売っていただき、ありがとうございます」

もっともAが「取引先のすべては大切なパートナー」と考える社風の企業であったり、需給バランスが 需要>供給 で、Bの方が優越的立場であればあり得ない話ではないが・・・


世話になった人に感謝の意を表す一つとしてのお中元(お歳暮)は素晴らしい文化である。が、賄賂・接待の代替としてのお中元はなくなってもいいような気がする。前者と後者の線引きは難しいが、少なくとも「企業・法人による中元(お歳暮)」は賄賂・接待と同等に扱うべきである。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?