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PB更新とここまでの軌跡

7月2日の日体大記録会で、5000mの自己ベストを5年ぶりに更新をすることができた。

今回はタイムを狙って出場したわけでもなければ、調子を合わせて臨んだわけでもなかった。

それでも、いい結果が出せたということは、これまでの取り組みがうまくいったということなのかもしれない。

そんな観点から、これまでにどんなことをしてきたのかを振り返ってみたいと思う。

長野マラソンが終わってから、5月と6月は「月間800km走ること」「スピード強化」の2つを課題を掲げてトレーニングに取り組んできた。

まず、「月間800km」を多いと捉えるか少ないと捉えるかは人それぞれだと思うが、朝と夕方にそれぞれ15kmくらいを走るトレーニングをベースにしていると、月間800kmというのはラクに走れてしまうものだ。

結果として、5月は810km、6月は820km走ることができた。

2,3年前は、月間800kmを平気で超えることもあったが、この半年くらいは、マラソンでタイムを縮めるためにトレーニングの特性を変更したこともあって、そこまで距離は走れていなかった。

「身体の耐久性」と「走力アップ」の両面を追求した結果であるが、今はとことん距離を踏んでも、以前のようにパフォーマンスに繋がるわけでもないように思う。

長野マラソンまでは月間走行距離を700km前後に設定してやってきたが、今年の夏秋に向けては、封印してきたその上のゾーンを使う作戦も準備しておきたいというのが、今回のコンセプトである。

次に、「スピード強化」というと、漠然としていて掴みどころがないように聞こえるが、今回はシンプルに「1000m×3本」というトレーニングに絞って毎週のように取り組んできた。

なぜ、「1000m×3本」なのか。
それは、自分が得意なトレーニングだからである。

今までペース設定を「3分以内」としていたところを「2分50秒以内」として、少しずつペースを上げていくわけだが、5月上旬にやり始めた頃はとにかく2分50秒以内で速く走ることだけで精一杯だった。

しかし、数を重ねるとともに、このペースをコントロールできるようになってきたように思う。

6月下旬にもなると、このペースで余裕を持って走れるようになった。

今回のトレーニングは、トップスピードが上がったというよりは、ハイペースをコントロールできるようになったという表現が適切だろう。

そして、それこそがインターバルトレーニングの最大のメリットである。

今回、課題に取り組むにあたって苦戦したのは、5月下旬から毎週のようにレースを入れていたことによる走行距離の落ち込みだった。

特に6月は、ほぼ毎週何かのレースを走っていたため、月間走行距離が800kmに到達するかあやしかった。

そのため、6月25日、26日の長野県選手権に至っては、距離を落とさずに調整をすることになった。

しかし、このときの感覚は驚くほど良かった。

練習量を落とさずに、調子を上げることを意識した結果、ある程度の距離を走りながらも調子は上がっていた。

当然、長野県選手権は負ける気がしなかった。

そして、その状態を維持したまま、1週間後の日体大記録会に臨むことになった。

調子が良いことは、朝ジョグをしたときに気付いていたが、それでも当日は気温も高く、夕方でも30℃を超すようなコンディションだったため、タイムを狙って走るような気分ではなかった。

会場に到達して、実業団の友人に「今日の目標はどのくらいですか?」と聞かれたときも、「がむしゃらに走るだけ」としか言えなかったくらいだ。

それでも、スタート前になると暑さを感じなくなった。

特に緊張もしなかった。

スタートして、集団の後方に位置取って走っていたけれど、余裕もあったのでレースの流れを見ながら少しずつ前の方に移動していった。

1000m 2'51
2000m 5'41
3000m 8'31
4000m 11'26

このペースで走ってきて、それでも余裕があったことは初めてだった。

ここからは前に出て先頭を引っ張ったのだが、ラスト1周のところで、あと61秒で回ってくれば自己ベストということに気付いた。

まだまだ余力もあったので、いけると思いつつも、結構飛ばさないといけないことも事実だったので、正直際どいとは思ったけれど、そこはなんとかなった。

タイムは14分09秒16だった。

5000mの自己ベストは、2017年の9月に世田谷記録会で出した14分09秒40だったので、0.24秒だけ更新することができたということになる。

タイムにすればごく僅かではあるが、今回の収穫は思ったよりも大きかった。

2019年に3000m、10000m、ハーフマラソン、フルマラソンで自己ベストを更新してきた中で、唯一更新できなかったのが5000mだった。

それから、ずっと5000mに対して苦手意識を持っていただけに、今回それを払拭できたのは大きい。

一旦は保留にしていた13分台も視野に入ってきたように思う。

さて、今回いろんなランナーの足元を見ていて思ったことは、ドラゴンフライの使用率の高いことだ。

少なく見積もっても80%以上のランナーがドラゴンフライを履いていたのではないだろうか。

私自身は、ドラゴンフライをうまく履きこなすことができず、エアズームヴィクトリーを履いているのだが、「あの人、ドラゴンフライ買えなかったんだろうな」と哀れに思われているような気がしてならない。

ドラゴンフライを履きこなせるようになれば、もっと速く走れるようになるのかもしれないが、今のところエアズームヴィクトリーとの相性は良さそうなので、このまま押し切りたいと思う。

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