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IT|「ショートカット」を知らない二十代が多い理由

今回は職場で2回ほど経験した出来事から感じたことを書いておきたい。(最初に断っておくと、美容系の話ではなく、パソコンの話です。)

1.ファイルの編集を依頼すると

先日、二十代の後輩にパソコンの共有フォルダ(サーバ)にある書類を編集してもらった時のこと。

仕事の早い後輩はすぐに「出来ました!」とぼくに報告をしてくれたので、ファイルを見に行ってみた。

しかし、ファイルを開いてみても何一つ編集された形跡がない

「保存してないんちゃう?」と言いながら、後輩の机を見にいくと、その場でファイルをダブルクリックして編集済のワードを開いてくれた。

謎は深まるばかりである。

ん、ちょっと待てよ。

「このファイル、どこのやつ?」
「このフォルダから行ってます」

そう言った後輩は、パソコンのデスクトップにある「フォルダ」を指さした

そう「ショートカット」ではなかったのだ。彼がこの職場に来て、最初に共有フォルダの開き方を伝えた時「ここのフォルダのショートカットをデスクトップに作っておくと便利やで」言っていたのだが、彼はそのフォルダをそのままデスクトップに「コピー」してしまっていたのだ

実はそういうことが別の二十代の後輩でもあった。もちろんそれをもって「今の若い子はパソコンが使えない」と言い切るつもりはないし、すごく詳しい人もいっぱいいると思う。でも、一つの傾向として、今の若い子がショートカットを知らない場合が多いのは事実のようだ。

2.ぼくら世代(30代後半以降)とパソコン

その原因は色々あるのだろうけど、彼らの世代は、パソコンを「体系的に学ぶ機会」がなかったのかもしれない。

ぼくらの世代(30代後半以上)は、いわゆる青年期以降にパソコンが「登場」した世代で当時「これを使えないとこれからの社会でやっていけない」という不思議な恐怖感のもとにお付き合いが始まった。

そのため、本を読んだり、誰かに学んだりといった行動を誰もが一度は経験しているはずだ。ぼくも自分でパソコンを組立てたりしていて、結構詳しい方だったので「教えて」と言われていろんな人にレクチャーした覚えがある。

3.今の若い子とパソコン

それと比べて、今の二十代の人たちは、きっと気づいたときにはすでにパソコンが生活の中にあったのではないかと思う。つまり、ぼくらの世代にとってのテレビのようなもので、それは、怖がったり、慣れるものでもなく当たり前にそこにあるものなのだ。

ぼくらがテレビの使い方を教えてもらうことがなかったように、彼らはパソコンの使い方を学ぶこともなかった。だから、身近で使う機能以上の使い方について、理解する機会がなかったのではないだろうか。

そして、スマホをはじめ、最近登場する新しい製品は、みんな直感的に操作できて壊れないのが当たり前で、彼らは悩むことはない。登場当時のパソコンのように、使い方が複雑だったり、しょっちゅう固まったり、起動しなくなったり、そんな製品が出現することは想像できない。

4.パソコン普及期ノスタルジア

でも、新しいものにみんなで挑戦することは、それはそれで面白かったし、何でもかんでも直感的にできるばかりではなく、少し難しいことを学んでいく、という経験は人間には必要不可欠なんじゃないかとも改めて思う

そう、人間には少しくらい不便さが必要なのではないだろうか。

でもそう思うのは、ぼくがパソコンに詳しかったおかげで、苦手な女性陣から珍しく頼られることが多くて、それが嬉しかった記憶が強く印象に残っているからかもしれない。

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