日記 手放すと自由になる

「手放すと自由になる!」と叫びながら、おれは小説の文章における「美しい表現」だとか、「気の利いたフレーズ」だとか、「とにかくすきあらば詰めこみたいポエム」だとかをぜんぜん考えないようにして、平易な文章のみを書くことを心がけるようにしていくと、確かに小説を書くことの脳への負担は減っていくので、「これが正解なんだろうな」というふうに思ってしまっているんだけれども、一方でそれは小説を書き始めた頃の、中学生ぐらいのおれの理想とかあるべき作家の姿の夢とかを滅多打ちにしていっているということなのだろうな、とも思っており……