ものすごくみじかい話 天井裏に忍んでいる忍者 新たな刺客編

 天井裏に忍んでる忍者が「危ない」と叫んだかと思ったら、突然、窓の外から手裏剣がしゅるしゅるしゅると飛んできたので、さっと掴んで強めに投げ返す。なんだなんだ。
「最近、忍者の里が新しい刺客を送りこんできたようでござる」
「どうしてそうなっちゃうんだよ」
「拙者がお主を殺しそこねているからでござる」と情けないことを言う忍者。
 すると窓から新手の忍者が飛びこんできて「お命頂戴!」と大声で宣戦布告。やってやるか、と身構えていると、天井裏の忍者がこそこそと天井から降りてきて、新手の忍者を後ろからどついて倒してくれた。
「どうして助けてくれたんだ」と尋ねると「勘違いするなでござる。お主を殺すのは拙者でござる」とべたなせりふを言うのでちょっと感動していると、「さっそくそうするでござる」と言ってふつうに殺そうとしてくるので、さっとかわして強めにはたく。
「やめるでござる」
「おれのせりふだよ」