ものすごくみじかい話 不死身の芋

 不死身の芋、芋ータルくんを焼き芋にしているのだけれども、全然焼ける気配がない。
「不死身だからね」と芋ータルくん。
 仕方がないので焼き芋にするのは諦め、二人で一緒に暮らすことに。
「ここの出窓にサボテンを置いてもいいかな?」
 そこは二人の共有スペースだから、物を置くのにもちゃんと確認を取ってくれる。そういうところはきらいではない。
「焼き芋になってくれたらもっとよかったんだけどね」
「ふふっ」芋ータルくんはぎこちなく笑った。