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うしらく、崖から飛び降りたってよ:第2話「街コンの女神、フジ子さん!」
〈前回までのあらすじ〉
彼女欲しい症候群に陥ったため、ぼくはアニコン(街コン)に参加することにした。そして、この場所で運命の人と出会うことになるのだが...。
ぶっちゃけ、アニコンの雰囲気には馴染めなかった。100人規模での立食も、参加者たちのノリにも全くと言っていいほど付いていけなかったからだ。
少し離れた場所でポテトを食べていると、無性に虚しくなった。お金も時間も体力も、ムダに使っちゃった感がハンパなかったのだ。ぼっち飯をしに来たわけじゃないのだから...。
ふと、周りを見渡してみると、ぼくと同じように孤立している女性を発見。ここは勇気を出して声をかけてみることにした。
ぼく「あの、隣いいですか?」
女性「あ、はい。どうぞ。」
コミュ障のぼくにしては、かなりのファインプレー。わりと自然な感じで隣に座ることができた。さて、何を話すか...まずは自己紹介からだな。
ぼく「あの、うしらくと申します。よろしくお願いします。」
女性「あ、フジ子です。よろしくお願いします。」
お互いガチガチな自己紹介だったが、とりあえず名前を知ることが出来た。フジ子さんというらしい。ともさかりえ似の可愛らしいお嬢さんだ。
ここから先はどんな話をすればいいやらと迷ったが、アニコンはアニメ好きが集まる場所。ならばもう、好きなアニメについて話し合うのが得策。そう思って、アニメトークに切り替えた。
ぼく「フジ子さんは、どんなアニメが好きですか?」
フジ子「そうですね、コードギアスとか好きですよ。」
コードギアス。その発想はなかった。もっと可愛らしい作品がお好みだと思っていたのだが。とはいえ、コードギアスはぼくも大好きな作品。フジ子さんとのトークは終始、コードギアスで盛り上がった。
フジ子さんと気が合ったこと、そしてまた会いたいと思ったので、LINEの交換を申し出た。ぼくはこれまでLINEを使ったことがなかったのでID交換に不慣れだったが、無事に終了。フジ子さんのQRコードを撮るときに手が震えてしまったのは、ここだけの話にしてほしい。
アニコンは2時間ほどで閉幕し、ぼくは帰路についた。人の多さや密度に疲れた。そして、2時間ずっと緊張しっぱなしだった。でも、収穫はあった。フジ子さんのLINE:IDをゲットしたのだから。
帰りの電車内。ぼくは早速、フジ子さんへのメッセージを打ち始めた。
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