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知っておきたい心肺蘇生法シリーズ 第2 回:予備知識part2!

こんにちは!

昨日の記事では、今回より本編をやると言っていましたが・・・

あの後もう少し考えたところ・・・あと少し、予備知識的なものをやってからの方が、後の内容が入ってきやすいと思われるところがありましたので、もう一回予備知識編をやります!

今回も、記事の下の方に、掲示用JPGのデータと、印刷用PDFのデータも付けておきます!(内容は、本文のものと一緒です)園や公民館などで掲示する際は、ご使用いただけると幸いです(^^)それではスタート!

知っておきたい心肺蘇生法シリーズ

第2回:予備知識part2!


〇心停止であれば、問答無用で胸骨圧迫が必要!

 あなたの目の前で、人が突然倒れたとして・・・その人は何が原因で倒れたのか、分かりますでしょうか?心停止以外にも、脳出血や脳梗塞、自律神経系の調節障害、てんかん、アナフィラキシー・・・実は、挙げ出せばキリがないぐらい、色んなパターンが考えられたりします。

 結論から言えば、倒れた人が生きるか死ぬかにおいて、一番重要なのは、脳に酸素が届いているか否かです。そして、酸素を届けるためには「心臓が動く(を動かす)こと」が必須条件です。よく、「頭を打って倒れた人は、動かしちゃいけないから、ピクリとも動かなくなったとしても、何もしない方がいいよね?」なんて言う人がいますが、これは根柢の優先順位が間違っています。仮にこの人が心停止であれば、多少動かしてでも胸骨圧迫をしないと、約10分で確実に死亡します。

 心停止が疑われる場合は、頭や首などを損傷している場合であっても、原因に関わらず胸骨圧迫の実施が、何よりも優先されます!

 

〇「意識の有無」と「正常な呼吸の有無」

  まずは、心停止かどうかを確認する必要があります。現在日本で普及している心肺蘇生法では、この判断を2段構えで行います。

 1段階目では、意識の確認をします。意識があれば心停止ではありません。もし意識が無ければ、グレーゾーンだと考え、2段目の確認に移ります。(※もし心停止ならば、約10秒で意識をなくすはずです。)

 2段階目では、正常な呼吸の有無を確認します。正常な呼吸があれば、心臓は正常に動いていると考えます。もし正常な呼吸が無ければ・・・心臓が正常に動いていないと考え、直ちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)に移ります。(※呼吸と心臓の動きには密接な関係があることが、事前に分かっています。もし心停止ならば、正常な呼吸ができなくなります。)

 心臓の動きは直接見えません。間接的に知るために「意識の有無」と「正常な呼吸の有無」、この2点が重要になります。しっかり覚えてくださいね!(^^) 

〇脈の確認はしなくていいの?

 昔、救命講習を受けたっきりで、最近受けていない方の場合、心臓の動きを確認するために「脈は看なくていいの?」と思う方がいるかもしれません。実は、脈の確認は、訓練を受けたものや医療従事者であっても困難なケースが多いため、2010年版ガイドラインより、一般人は脈の確認はしなくてOKとなっています。(※実際、仮に心臓が正常に動いている人に胸骨圧迫をしてしまったとしても、その弊害はほとんどないことが、統計的な研究で分かっています。)

 心肺蘇生のガイドラインは、おおむね5年ごとに更新されています。実は、脈のこと以外にも、年々色々と変更が発生しています。昔のものが間違っていたというよりも、過去のデータの蓄積により、より良い方法が5年ごとに提案されていると思ってください。

 このコラムでは、最新の2020年版ガイドラインに沿った形でご案内していきます。もし、「記憶の中にあるやり方と違う!」と思うことがあれば、そのような事情がありますので、ぜひアップデートしていってくださいね!

今回の覚えてほしいポイント!

〇心停止が疑われる場合は、倒れた原因に関わらず、胸骨圧迫が何よりも優先されるということ

〇心停止は、「意識の有無」と「正常な呼吸の有無」で確認すること

〇昔と今で、脈の確認を始め、やり方が異なる点があること

ご覧いただきありがとうございました。次回もぜひ見てね!

文: 防災士・応急手当普及員 牛尾崇彦

・・・おわり



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