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原点に帰って、日本の世界遺産の本来の目的のため、世界文化遺産暫定リスト見直しするそうです

世界遺産暫定リストとは、将来登録を目指す世界遺産候補をユネスコに示す一覧表

今回見直されるのは 文化遺産の暫定リスト。

現在 日本の文化遺産の暫定リストにあるものは6件。

そのうちの1件は「北海道・北東北の縄文遺跡」で、今年の世界遺産登録を目指してます。

文化遺産審議会の世界文化遺産部会は、これからの暫定リストについて検討すべきであるとしました。

現在 暫定リストにある6件はそのまま残ります。

しかし、中にはリストに掲載されたあと、一定期間推薦に向けた活動を行っていないものも。

そういったものに対して、関係自治体の意向を確認し、リストから外すことも検討するべきということです。

平成5年日本初の世界遺産は4件。そのうち2件が文化遺産。当初は、国主導で候補が選ばれていました。

平成18、19年に公募を実施。30件以上の応募があり、9件が暫定リスト入りに。現在既にほとんどが世界遺産になっています。

今後リスト入りを目指す各自治体からは、次の公募がいつになるか関心が高まっていました。

しかし、今回 今後公募はしないことが決定。

審議会のメンバーすなわちその道のプロを中心に、学術的な価値や他国の登録例などを考慮し、世界遺産にふさわしいものを、暫定リストの候補として検討していくということです。

公募をしない背景には 様々な問題が出てきたため。

まず、世界遺産がある意味ブランド化してしまったため、世界遺産登録そのものが目的化してしまっているケースが多くなってきたこと。

世界遺産登録に成功した後で関係機関の体制が縮小。

本来の目的である遺産の保存・継承という議論が、暫定リスト入りの段階で充分に行われず、とにかく登録だけを重要視しがちに。

持続可能な保存や活用を見込まれる資産を専門家の目で選ぶ必要が出てきました。

様々な問題に迅速に対応が出来、将来的にも世界遺産をきちんと守り続けていけるか。

厳しく問われる時代になって来てます。

登録される世界遺産も、自治体や国境をまたぐ候補が増加。 

最新の知見を持った専門家が候補を絞ったほうが世界遺産として保護される可能性が高いということです。

文化の多様性の尊重と、相互理解を通じた平和実現。ユネスコの理念。

世界遺産の本来の目的は保護・保存

国民の納得する素晴らしい世界遺産候補が選ばれていくことに期待しましょう。



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