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いつの日か写真を

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目の前の、そしてはるか彼方の。
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グループ写真展「Films」終了 全写真公開

 30年前のスイス。社会人になって数年経った頃の社員旅行で撮影したものです。  今回5本のフィルムを見直して驚いたのは、一枚たりとも失敗写真がなかったことでした。いわゆるミスショットや同じ場所で何度も撮り直しもしない、大袈裟にいえば一コマ一コマに唯一無二の風景がありました。(とはいえその多くが社員のスナップなのでお見せすることはできないのですが)  機種名さえ覚えていないコンパクトカメラで撮影した単なる観光旅行の写真達ですが、今デジタルカメラで撮っている写真よりも一枚一枚

写真展「Films」開催中(裏話あり)

グループ写真展「Films」開催中です。 今回のテーマはフィルム写真。題材は決めず参加者5名がそれぞれの写真を持ち寄ります。 私は30年前(まだ趣味として写真を撮るようになる前)に撮影したスイスでの写真を展示しております。 明日最終日。 DESIGN FESTA GALLERY EAST 202 東京都渋谷区神宮前3-20-2 http://films.jpn.org/ 写真展裏話。 結果的に昔の写真の展示となりましたが、だからと言って今回写真を撮っていなかったわけではあり

手振れている。

ファインダー越しの

SNS、特にインスタグラムでよく目にするタグに「ファインダー越しの私の世界」というのがある。 今まで気にもしていなかったが、先日ふと気になった。 「私の世界」とは、ファインダーの前に広がっている景色の事を言っているのだろうか。 それともファインダーという小さな窓を覗いている私の瞳の中の事を言っているのだろうか。 今日の写真。時折にでもここで私の投稿を見て頂いている方(ありがとうございます)にとっては、特別これといって変哲もない相変わらずの写真かと思います。 ですが、では私が

建築家と写真家

noteに写真を上げるようになって何年もたつが、勿論写真家でもカメラマンでもなく、本業は別にある。 一級建築士/構造一級建築士。一般の方は構造一級建築士という言葉は耳慣れないと思うが、一級建築士の中でも構造設計を専門とする、いわゆるアーキテクチャではなくエンジニアである。 建築士とは別に建築家という呼称がある。建築家という資格がある訳ではないし、そもそも建築家というものの定義がよくわからない。建築家協会のサイトをみてもやっぱりよくわからない。 だが、少なくとも私は建築士であ

カメラのこと。

以前は発行される端から購入していたカメラ雑誌だが、一冊購買を止め、2冊目を止め、とうとう全ての雑誌の購買を止めてしまった。 結局は露出と構図と夜景と桜の撮り方をくるくる回しているだけで、1年前の雑誌を読み返してもたいして変わらないんじゃないか、と思うようになったのである。 あとは新製品の情報くらいか。 写真が好きではあるが、カメラが好きかどうかは我ながら微妙。 シグマやライカは気になるが、キヤノン、ニコンにはとんと興味がわかない。 なので機種の名前や本体を見ても、それがキヤ

sd Quattro

シグマsd Quattroを購入。 本体と30/1.4DC HSMのキット。ポイントを使ってAF17-70/2.8-4.0DC MACRO OS HSM。 他社の一眼をほとんど使ったことがなく比較できないため、同じシグマのdpシリーズと比較してみる。 とにかく重い。挙動もいわゆる一眼のそれである。 dpシリーズはコンデジではないとされているが、確かに大きさはコンデジではないが軽さや操作感はやはりコンデジだと改めて実感した。 dpと違って付属のバッテリーがひとつだけだっ

全てのはじまり

それは夏の日だったか。 学習雑誌の付録でついてくるようなおもちゃの虫眼鏡だったと思う。 虫眼鏡で紙の上に太陽の光を集める。 光の束が小さな点になった瞬間、かすかな煙と共に小さな炎が上がる。 子供の頃、誰でもやってみる遊び。 今でもその時の興奮は覚えている。 夜になってもう一度それをやってみたくなり、虫眼鏡を取り出し今度は蛍光灯の光を集める。 当然のように燃えるわけもなく。 けれども、紙の上には蛍光灯の姿が映し出されていた。 まるで鏡のように。蛍光灯の形