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私が着ぐるみを手に入れてから「JMoF」に参加するまでのお話。

ここでは、私が初めて着ぐるみを入手し、日本最大級のケモノ系イベントであるJMoFに参加するまでをお話しします。なお、着ぐるみ入手前はオフ会を含むケモノ系イベントに参加したことはなく、着ぐるみを入手してからは今回お話しするJMoFが初めてとなります。


自己紹介

初めまして、うさ美らぱんと申します。表題の内容に入る前に、簡単な自己紹介をさせて下さい。
まず、うさ美らぱんについてですが、こちらはオリジナルのキャラクター名であり、二足歩行をするうさぎの女の子――という設定です。「設定」という婉曲的な表現をしたのは、コスプレイベントやいわゆる「ケモノ」を取り扱ったイベントなどに着ぐるみ(ファースーツ)で参加活動しており、以下の写真のようにうさぎの女の子の姿で人前に現れることによるものです。

うさぎの着ぐるみ
着ぐるみのうさ美らぱん。

ここでいう着ぐるみとは、公式キャラクターの着ぐるみ(アニメキャラや特撮、ゆるキャラなど)とは違い、趣味の一環として着るケモノ系の着ぐるみを指しますので、ご留意いただければと思います。着ぐるみと言えばドール系のお面をかぶったものも指すことがありますが、これともまた違う系統です。
着ぐるみの所有者と着ぐるみの演者は同じ人であり、「うさ美らぱん」とは別名義で活動しています。うさ美らぱんの活動記録はX(元twitter)にて公開しており、以下がそのURLです。よろしければご覧ください。

https://twitter.com/UsamiLapin

自己紹介は以上となります。

着ぐるみお迎え前の状況

  • ここからは、着ぐるみの所有者に対しては「私」、自己紹介した着ぐるみやキャラクターに対しては「うさ美らぱん」と表現いたします。

私がうさ美らぱんを手に入れる前は、特に「着ぐるみが好きだなぁ」だとか、「動物やそれを扱った創作物に強い関心があってたまらないなぁ」だとか、そんな感じはあまりありませんでした。しかし、自身の趣味嗜好から見ると、そのような考えに傾倒する可能性は十分にあったと思っています。例えば、動物や異性に変身する同人誌を好んで読んでいたり、現実世界においてもコスプレや目立つファッションをして周りからの注目を浴びたり――、と。
元々独創性が人一倍強く、周りとは違うことを行動していきたいという願望があり、他者変身に興味があったことと、コスプレ活動で別人になる行為の下地ができていたことから、きっと着ぐるみの世界にも興味を示すことができたのではと自己分析しています。(ケモノ系着ぐるみを含む、擬人化された動物を愛好するサブカルチャーを「ファーリー・ファンダム」と言うそうです)
そんな中、時は2021年6月。ヤフオクにて欲しいものがないかなと探索していたところ、うさぎの着ぐるみが出品されているのを見かけました。これがうさ美らぱんと出会ったきっかけです。

着ぐるみのお迎え

私は可愛いものに目がなく、うさぎの着ぐるみ(当時はまだ名前がありませんでした)にとても興味を持ったのですが、お値段があまり可愛くない……。
最近になって大体分かってきたことなのですが、着ぐるみは通常全身を覆う構造になっていることから自身の体型に合わせる必要があり、着ぐるみを手に入れようとすると大抵オーダーメイドするか自作するかの2択になるようです。この度発見したうさぎの着ぐるみは全身が揃っている状態であり、ネットオークションに全身の揃った着ぐるみが出品される事例はあまりありません。
なお、着ぐるみの形態には、全身が覆われている「フルスーツ」と、頭と手足のみ覆われている「ハーフスーツ」があります。ハーフスーツの形態だとボディサイズに影響がないので、この形態で販売する例はフルスーツよりも断然多いみたいです。また、ハーフスーツをお迎えしたあとにボディを用意するという段階を踏むこともあるのだとか。
ここで着ぐるみのオーダーメイドや自作についての話になるのですが、どちらともメリットとして、自分で思い描いたデザインを自身の体型に合わせてアウトプットすることができる点があります。ただ、オーダーメイドで注文しようとすると、キャラクターの形状にもよりますが、大体40万~70万円位が相場みたいで結構いいお値段となります。自作するほうがリーズナブルなのですが、フェイクファーの生地自体が高額であるのと、裁縫スキルやら造形スキルやら作業スペースやら制作時間やらが必要になって手が出ないです。
話を戻しまして、うさ美らぱんのサイズについては、身長160cm、足サイズ24cm(だったと記憶しています)であり着れないことはなかったため「サイズが理由で入札できない」ことはありませんでした。なので、見た途端可愛いと思ったうさ美らぱんとの出会いはとても幸運だったのですが、入札開始額がオーダーメイドで作るよりは多少安いもののそこそこ高く、ほかの欲しいものと比較すると思い留まる値段でした。
そのため、その出品のページをブックマークするだけにしてしばらく眺めていたら、どうやらなかなか落札者が現れず、開始価格が数万円、また数万円と低くなっていき、とうとう当初の半分の価格となってしまいました。そうなってくると、最早可愛いというよりも買い手の見つからない現状に対して可哀想という思いが先行してしまい、最終的には自分が落札しようと入札に至ったのでした。見かけてから落札するまでの間、およそ3ヶ月の出来事でした。手が出せるまで値段が下がったのも、入札を決意した一因になっています。
今思い返すと、私見ですが身長160cm・足サイズ24cmは男性にしては小さく女性にしては大きいサイズで、落札者がなかなか現れない原因となってたのでは――と推測しているところです。

試着、そして初出へ

2021年10月2日、我が家に落札品が到着しました。大きな段ボール箱を早速開けて、不足しているものはないか、問題なくこの着ぐるみを着れるのかを確認します。送られてきたのは、ボディスーツ・ヘッド・お手々パーツ・足パーツとクッション4つでした。クッションは、着ぐるみを着込んだ際に脚回りを膨らませるためのパーツとのことです。
着ぐるみを着ると汗をかくためスポーツウェアが必須であると伺っていたので、その身支度をしてボディスーツを着ます。前側にファスナーがあったため一人でも難なく着ることができ、サイズ感も程良いものでした。ただ、着るという動作をするだけで想像以上に汗をかき、
「これは着ぐるみを着て動くのにとても苦労するな……」
と、数分も経たない内に脱衣するのでした。


翌日。名古屋市のファッションショップにて、和風ゴシック系衣装で着飾ったうさぎの着ぐるみの姿がありました。実を言うと、昨日私のもとに届いた着ぐるみをそこで初披露したのです。一体何事かとお思いになるかもしれませんが、自分でも昨日の今日でやることではないと思います。しかし、様々な事情がここにはありまして、

  • 10月3日にそのファッションショップにてイベントが開催予定だった

  • 着ぐるみ入手が間に合った際はそのイベントに着ぐるみを着て参加していいかと店員さんに聞いてみたところ、快諾してくれた

  • そのファッションショップで取り扱っているファッションを着ぐるみにコーデするという挑戦をしたかった

といった経緯があります。
また、見知らぬ他人もが動員するビッグイベントとは違い、見知った間柄でのお披露目となるので、周りを気にかけることなく初めて人前に出すという環境に適していたことも、この場で出したかった理由となります。
着ぐるみをお迎えした翌日に衣装を着てファッションショプ内で初披露するという、出だしがなかなか特異なものになってしまいましたが、その場にいた方々にはとても喜んでもらえ、この日を終えることができました。とても良かったと思います。ここに、当時の撮影をツイートしたものを掲載します。(この時は黒いお鼻でした。今はY字型の白いお鼻です)

ただひとつ悩んでいたことは、この時まだうさぎの着ぐるみに名前をつけておらず、呼ばれ方に不自由が生じたことです。そのため、帰宅した後すぐにどんな名前にするか考え、
「うさぎなのでうさ美らぱんにしよう、分かりやすいし」
ということで、うさ美らぱん名義のtwitterアカウントがここで誕生しました。

初めてのケモノ系イベントが…

初出のうさ美らぱんが好評であったものの、初めて着ぐるみを着てアクションをする中で不慣れだったこともありました。コミュニケーションの手段だったり、着ぐるみのお目めが曇って見づらくなったり、長時間活動するための体力配分だったり、水分補給のタイミングだったり、写真を撮られる際の可愛いポージングだったり……。もっと場馴れする必要があると思い、身内でうさ美らぱんを出すことや地元で開催される着ぐるみOKのコスプレイベントに参加することを積極的にやろうと奮い立ちました。
そんな意識の中、ふと「ケモノ系着ぐるみを主眼にしたイベントはないものか」と調べていたところ、「Japan Meeting of Furries(JMoF)」のtwitterアカウントを見かけました。10月半ば頃だったと思います。公式ホームページ( https://www.jmof.jp/ )を見ると、2022年1月8日〜9日に愛知県豊橋市で開催されるケモノ系コンベンションということで、結構大々的なイベントらしく着ぐるみとの交流だけでなくケモノに関連する色々な催し物も紹介されていました。しかも、日本国内で最大級のケモノ系イベントらしい……。
JMoFを知り、それを調べ、様々な思いが私の中で渦巻いていきます。

「一体どんなイベントなんだろう?」
「参加したい、現地の空気を肌で感じたい」
「ケモノ界隈をほとんど知らないのに大丈夫だろうか」
「着ぐるみについてのマナーもよく知らない、規約を読むだけでいいのか」
「イベントの雰囲気を知りたいのに情報が見つからない……」
「参加費用、ちょっと高いなぁ」
「知り合いもおらず初参加になるからうさ美らぱんが孤立しないか心配」
「それ以前に、初めて参加するケモノ系オンリーイベントがJMoFであるの、ハードルが高くない?」

この中で一番ウェイトを占めていたのが、一番下の「初めて参加するケモノ系オンリーイベントがJMoFである」ことに対しての抵抗感でした。しかし、このイベントに参加したいという思いも強かったため、友人がいればこの不安も和らぐだろうとコスプレ関係の知り合いに声をかけてみたところ、参加したい旨の返答を頂いたことから自分の参加する意思が確固たるものとなりました。これで撮影やアテンド(着ぐるみの身の回りに対し介助する人)をお願いすることができると思い、参加費支払い手続きを済ませ、JMoFの参加へ一歩踏み出したのでした。

JMoF参加に向けて

JMoFに参加すべく早速行動に移したのはいいものの、ドール系着ぐるみのコスプレの経験をしたこともある私であれど、やはり着ぐるみの活動は勝手が違いますし、コスプレイベントでのマナーとは違うしきたりを知らないままにしておく訳にもいけません。まずは、着ぐるみの活動に慣れるように機会があればうさ美らぱんで活動すること、グリーティング(触れ合い)など着ぐるみ独自の交流文化について調べることを優先してやることとしました。
ありがたいことに、友人の計らいで名古屋市大須のお店にて看板娘みたいな感じでうさ美らぱんを立たせてくれ、また、うさ美らぱんでコスプレイベントに参加したところ他の着ぐるみさんにお会いすることができ、多少なりとも活動実績を積むことができました。ここで分かったことが、着ぐるみでの活動をする際はネームタグと手持ちの電動ファンは必需品であることと、お子様は遠慮を知らないことです。必需品は当日までに用意するとして、お子様の遠慮のなさから発生する「されたくないことをされてしまう」ことをいかにして自己防衛するのか考えさせられました。
一方で着ぐるみ交流のマナーについてですが、写真撮影においてはこれまで参加してきたコスプレイベントで培ってきた経験があり、着ぐるみ撮影において相手とのコミュニケーションが取りづらいこと以外は特に大きな差異はありませんでした。(勝手に撮影せず相手に許可を取る、撮影の順番を守る、相手の名前を把握する、他の人の通行を妨げない、他の人が入らないように撮影する、写真データの渡し方やアップロードの可否などを尋ねる、写真撮影はシャッターを押すタイミングを被写体に伝える)グリーティングなどについても、規約の内容を紐解くと、無粋な言動を慎み、相手の意向を尊重し「していいこと」と「してはいけないこと」をきちんと把握すれば、良好な交流を築くことができるということを理解し、これらの良識を常に持ちトラブル回避に努めることを強く意識しました。
自分と一緒に参加する知り合い2名分のホテル予約も取り、更衣室利用も支払い(イベント会場のホテルで宿泊すれば更衣室を利用しなくていいのですが、そのホテルの予約がすぐに埋まるとのことだったので、予めそことは別のホテルを予約し更衣室を利用することにしました)、これであとはJMoFに向けて持っていくものの準備をし、開催日まで待つこととなった訳なのですが、ここに凶報が舞い込んできたのです――。

不測の事態を乗り越え、いざJMoF参戦!

「参加できません」
そのように話をしてきたのは、一緒に参加する予定であった知り合いの方でした。どうやら体調が不完全であり、急きょ参加できなくなったとのことです。その方も既に参加費を支払ったにも係わらずこのような事態になったのは心苦しかったのですが、こればかりは仕方ありません。ひとまず宿泊先のホテルの人数を自分一人に変更し、当日の作戦を練り直しました。
まずはアテンドがいなくて大丈夫か、という問題についてです。規約を再確認してみると、会場のホテル外では着ぐるみを着ていない方と行動してくださいと書いてあり、ホテル内でのアテンド有無の制限は特に設けていないようです。ということで、うさ美らぱんは出せそうなので胸を撫で下ろしました。しかし、JMoF初参加となるうさ美らぱんが会場に馴染めるのか、写真を撮ってくださる心優しい方がいらっしゃるのか、不安がまだ付きまといます。どちらにしても、実際に現地に行ってみないと分からないので、撮影されなかったとしても初参加だし仕方ないと割り切って、会場の雰囲気だけでも楽しもうとモチベーションを保つこととしました。あとは、2日間開催される内の1日目はうさ美らぱんを出さず、会場の様子や参加者の交流がどのようなものかを確認すると同時に、気になるキャラクターの子がいたら撮影するというスタイルで行動することにしました。そして、うさ美らぱんの活動に充てた2日目は、会場をあちこち歩き回り願わくば撮影や交流を求められることを祈ります――というのは建前で、2日間連続で着ぐるみ活動ができるかという懸念があったのが本音です。ごめんなさい。
兎にも角にも、初めて参加するケモノ系オンリーイベントがJMoFでボッチ参戦、しかも着ぐるみも出すというなかなかチャレンジャーな状況で2022年1月8日を迎えました。

JMoFで過ごした二日間

1日目(はじめてのJMoF、写真撮影)

当日は自家用車で現地へ向かい、会場のロワジールホテル豊橋の建物の高さに圧倒されつつ、特に迷うことなく受付を済ますことができました。ところが、ここで私は失態をやらかしてしまいます。開会式の案内がまだかまだかとホールロビーで待っていたのですが、いくら待ってもアナウンスがありません。というか、既に開会式が始まっている時間です。開会式会場から音響がうっすらと聞こえ、オープニングセレモニーを見逃したことに気付きました。途中参加もできなさそうで、初っ端から幸先が悪いです。
やってしまったことはもう取り返しがつきませんので、次の参加予定の催し物である「はじめてのJMoF」が始まるまで時間をつぶし、その会場へ向かうこととします。「はじめてのJMoF」はその名の通り、JMoF初参加者向けにJMoFの見どころや魅力などを紹介するコーナーとなっています。いろいろな参加スタイルが紹介されますが、結局のところは自分が見てみたい・やってみたい企画を選んでして楽しむという参加者の主体性が重視される形式となっているようです。各自の判断力を問われますが、楽しめばそれが正解なので、頑張って自分に合うものを模索することとしました。(それにしても、企画の一つである「ラジオ体操」をやたら推してくるな…)
当初の目的であった気になるキャラクターの撮影をすべく、着ぐるみさんがいっぱいいそうな所へ向かいます。向かった先は中庭。ここでは、多くの着ぐるみさんとカメラマンたちが撮影や交流をしておりました。緊張はするものの、自分も負けじと着ぐるみさんに声をかけ、数枚程度ですが写真を撮ることができました。過去に参加したコスプレイベントのノウハウが生かされた場面でありました。本当はもっとたくさん撮りたかったのですが、あまりに多く撮影すると着ぐるみさんの拘束時間が長くなり負担をかけてしまうことが考えられたので、自重することとしました。以下が撮影させていただいた方々のツイートです。一部、屋内のものの混じっています。(一度名前のタグつけに失敗してしまったこと、ご容赦ください……)

その後ほかの企画会場を散策したところ、フリーのイラストコーナーがあったので、うさ美らぱんの初参加記念のイラストを描いて1日目を終えました。自分の過ごした内容はほかの方と比べたら少ないかもしれませんが、初参加の立場としてはやれることをしたの思うので、自分に努力点をあげたいです。そして18時頃に撤退し、予約していたホテルにてうさ美らぱんを出してみて暑いこと以外問題ないことを確認し、翌日に備えました。

2日目(うさ美らぱんの活動記録)

2日目の朝。更衣室の開場時間に合わせ、ロワジールホテル豊橋に向かいます。早速うさ美らぱんを出して会場ホテルの中庭に行くも、まだ時間帯が早かったせいか、着ぐるみさんたちはそれほど多くなく専属と思われるカメラマンさんがそれぞれ撮影しているようでした。フリーで行動している方が少しでもいれば良かったかもしれませんが、開催のタイミングがコロナ禍で規制の厳しい時期であったため、参加者が普段よりもいなかったのです。よって必然的にうさ美らぱんを目に触れる方も少なくなるわけでして……。活動し始めた数十分はお声掛けがなかったと思います。しかし、こちらから声をかけるのもできない……。そこで思ったことは、いろんな場所に出歩くと相手は移動中だと思い声をかけづらくなるのでは――ということで、中庭のウッドデッキあたりに腰をかけじっと声が掛けられるのを待つこととしました。
するとどうでしょう、「お写真いいですか?」と声をかけてくれる方が現れたではありませんか!もちろん快諾し、いろんなポーズを撮影してくださいました。他にも何人かうさ美らぱんを撮ってくださり、当初感じていた孤立しないかという不安は払拭されたのでした。もしかするとですが、参加者が少なかった分ほかのキャラクターさんに目移りする事態が発生せず、うさ美らぱんを見つけてもらえたのかもしれません。
ここにそのお写真を一部紹介します。

撮影されたことに達成感を覚え、これで満足とほかにどんな着ぐるみさんがいるのか徘徊していたところ、見知らぬ一般の参加者(初めてのJMoFでボッチ参戦ならば、どの参加者も大体知らない方なのですが)が語りかけてきました。
「すみません、×××××ですか?!」
突然のことで不意を突かれたこともあり、最初何と言ったか聞き取れませんでした。ここで聞かれることと言えば、着ぐるみの中の人が誰なのかだとか自分の知り合いかだとか、そのような類だろうと思って、ここで否定の意を相手に伝えてしまいました。するとその方は、
「メスケモ(ケモノの女の子)ではないのですか……?」
と尋ねられたのです。自分の過ちに気付き、あわててメスケモであることを肯定します。話を聞くと、どうやら「メスケモ合わせ」というモスケモさんのみを集めて集合写真を撮るところだったようで、近辺にほかのメスケモさんがいないか探しているときにうさ美らぱんを見つけたため声をかけられたみたいです。そんな合わせがあることは全然知らなかったので、その方に連れられ「メスケモ合わせ」に臨時参加することができました。
以降その方にはうさ美らぱんを100枚ほど写真に収めてくれたどころか動画まで撮影してくださり、私のJMoFデビューは十分満足のいく結果となりました。本当にありがとうございます。
最後にJMoF全体の集合写真を撮影し、帰りの移動があったため早々に切り上げロワジールホテル豊橋を後にしました。

まとめなど

以上のように、数奇的なデビュー体験を辿ったうさ美らぱんでしたが、こんなハチャメチャな事態(初参加となるケモノ系イベントがJMoFかつボッチ参戦かつ着ぐるみも出す)となってもきちんと準備すれば、何事もきっとなんとかなります。逆にきちんと準備しておかないと、満足のいく結果は得られないのではないでしょうか。ただ、この体験談で参考できる箇所があるのかと問われれば……難しいところです。
また、今回はたまたま遭遇しなかっただけかもしれませんが、嫌がらせやセクハラ、窃盗といった犯罪や迷惑行為は着ぐるみの世界だけでなくいかなるイベントにおいても、人々が参加する以上その行為に及ぶ人は一定数どうしても現れます。自分が不快な思いをしないためにも、できるだけ自衛することを頭に入れておきたいものです。特に私の場合は一人きりであったため、何かトラブルがあった時は自分一人で対応しなくてはなりません。自信のない方は、複数人でのイベント参加を強くお勧めします。
共に素敵な趣味活動を歩めることを願いまして、本文を締め括らせていただきます。

<了>

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