問答日記④

それに、仮にこの予想が正しかったとしても、それならやはり腑に落ちないことがあった。


もし予想の通りだとすると、その人が恥ずかしがった理由はわかる。そりゃ、私には聞かれたくないかもしれない。

けど、そこまでするのなら、もっと行動に移しても良さそうな気がするのだ、色々と。

以下はすべて、予想が正しかったと仮定した場合の話になるけれど、この人は結局、私の動向を伺っているのだろうか?とつい考えてしまうような謎の行動がいくつか見られただけで、実質なんにもしてないのである。


男だったら、好きなら自分から行動するよ、それをしないってことは好きじゃないんでしょ、言われたことはある。確かにそれはそうかもしれない。だが絶対それが正しいとも限らない。

私の周辺にいた人を思い出すと、グイグイ系の人のほうが少なかった。中学生の頃、私の絵を見せてくれとやっと言ってきた男の子は、友達に背中を押されてやっと話しかけに来ていた。そういうことが何度かあったのと友達の指摘で(だいたい周囲の人間のほうが冷静である)やっと私も彼の気持ちに気付いたのだけど、彼は友達がいなければ話しかけても来なかったと思う。もう少し成長してからも、それに近いような人のほうがずっと多かった。好きだからって自分から行動するわけじゃない。逆に女性の方から積極的に行動したらしいケースのほうが私の周囲には圧倒的に多かった。


しかも、私とその人には接点がほとんどないから、友達にけしかけられて話しかけるレベルのことすら彼には難しいはずだ。ここでは伏せるけど、謎の行動のように見えるもの、それが精一杯だったとしても不思議じゃない。


けど、それなら何故、私からさり気なく接点を持とうとしているのに、それに対してまったく反応がなかったり、無視したりしているのだろう。

接点がない相手が接点を作ろうとしているのだから、渡りに舟のはずである。

ここでも考慮すべきことはあって、詳細は伏せるけども、渡りに舟だからと言って彼がほいほいそれに乗ってくるという単純な話ではないという事情がある。もし、私が男として好きだから接点を持とうとしているのだと彼が思ったとしたら、彼は反応しようとしたのかもしれない。けど、彼には私の真意がどこにあるのかわからなかったはずだ。私が向けている好意が「お仕事お疲れ様です」程度のものなのかそうでないのか。前者ならば彼は確実に反応してこないだろう。


しかし、仮に前者であったとしても、ほかに接点がないのだから、彼にそれを利用しない手はないはずなのである。無反応だということは彼の中にそんな感情などないのだと私は結論付けるしかない。

どうもこの人は、繊細で失敗が怖くて自信がなくて、慎重すぎたり考えすぎたりするタイプなのではないかとずっと見ているうちに感じるようになったので、私が何考えてるかわからない上そもそも私が何者なのかも実はわからないんだから、とても行動なんかできない、したところで「私含め他人には何がなんだかわからない」ことしかできないのでは、と考えることもできるのだけど、そんなに自信がない人が何故…?と感じる点もやはりあったりもする。


続く

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主にフィギュアスケートの話題を熱く語り続けるブログ「うさぎパイナップル」をはてなブログにて更新しております。2016年9月より1000日間毎日更新しておりましたが、現在は週3、4回ペースで更新中。体験記やイベントレポート、マニアな趣味の話などは基本的にこちらに掲載する予定です。お気軽に遊びに来てくださいね。




























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