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アイデアは周辺視野の中に

連想とアイデア

タイムラインに流れてきた画像を観て、ふと何か別のことを連想する時がある。
脳裏に一瞬何かがよぎる。これがいわゆるアイデアだと思う。

連想はアイデアになり得る
たとえば……

  • 立ち並ぶビルを見て墓石を連想する。

  • 宇宙遊泳を見て、へその緒につながる胎児を連想する。

  • 閉まる電車のドアを見て、ギロチンを連想する。

  • 植物の根を見て、ヒゲもじゃのお爺さんを連想する

などなど。

これらの連想は、そのまま絵のアイデアにもなるし、短歌のアイデアにも使えるし、もしかしたら物語の種になるかもしれない。

見間違いとアイデア

連想というのは、「見間違い」に限りなく近い行為だと思う。

だから、知識をいたずらに増やしてもクリエイティブになれるとは限らない。
知識を増やすと「見間違い」が減っていくから。
(勿論、全く無知なのはそれはそれで問題だけれど)

りんごを見て「あ、りんごだ」ではアイデアにはならない。
りんごを見て「これは〇〇というブランドのりんごで〜」というのも、アイデアではない。

りんごを見て、「あ、けん玉の玉だ」と言ったら、それはアイデアになり得る。

アイデアは周辺視野の中に

アイデアって不思議だなと思う。

目をつむって瞑想をしたところで、なかなかアイデアは浮かばない。
かといって、あちこち取材すればアイデアが浮かぶというわけでもない。
見つかる時はどこででも見つかるのに、無いときはどこを探しても無い。

アイデアを捕まえる時には、なにか「周辺視野」でものを見ているような感じがある。周辺視野でぼんやり見ている場所に、アイデアの尻尾が見える。

…そういえば、SCPという創作都市伝説でそういう怪異がいた。

この怪異は常にプレイヤーの視界外に住んでいて、普段は見えないのだけど、バッと急に振り返ると、たまに黒い影がチラッと見える(しかしすぐ視界の外に逃げる)。これは「アイデア」の擬人化的メタファーとして秀逸かもしれない。

アイデアは周辺視野でしか捉えられない。
周辺視野こそが「見間違い」の宝庫であり、「連想」の宝庫であり、すなわち「アイデア」の宝庫だ。


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