基本人格が抱えていたいじめの記憶。ゆづき

挨拶

こんにちは、ゆづきです。

さっき表に出たら、急にいじめの記憶が鮮明によみがえってきて、涙が止まらなくなった。

これって、どこかで消化しなきゃなあって思ったから、僕が書いてみる。

葉月は思い出せないんならこの記事は読まないように。


いじめが起こる、それまでの人生


葉月は頭が良かった。

滑り止めなしで中学受験をして志望校に合格。
中高一貫のレベルの高い学校に通った。

中学時代、葉月は自分が「落ちこぼれなんだな」と常々考えていた。
小学校で頭の良いといわれていた人間が集まったら、それは下の方になってもおかしくない。

中学最後の放課後、担任に「このままじゃ高校を卒業なんてできない。」と、下から数えた方が早い成績の順位表、本当は生徒は見ることができないものを見せられた。

葉月は廊下で泣いて泣いて、変わろう、成績を上げるんだと決意した。
(僕から言わせてもらえば、全国順位わるくなかったよねって思うけど。

それから高校生になり、毎日放課後、当時入っていた演劇部が終わってから7時まで図書館で自習をしていた。

家でも熱心に勉強して、学年上位、さらには学年1位の科目もあるほどの成績になった。
今思えば、この時、葉月は無理していたのかな。


その時期、家族は荒れ放題荒れていた。
小学生のころからあった殴る蹴るに関しては体が大きくなった葉月相手にやらなくはなったものの、葉月を除く家族3人、その中でも力の強い祖父と母が大喧嘩をし、下の階の人に警察を呼ばれることが何度もあった。

そして家族は過干渉だった。
寝るときには見回りのように1時間ごとに部屋に来る、そして母親は葉月が寝るまで絶対に寝ず、早く寝ろと怒鳴られる生活。
出かけるときには誰とどこに行くのか申告、レシートも全部見せる。

こんな家庭環境の中、小さなストレスを日々抱えながら、葉月は過ごしていたみたい。


いじめの始まりは、日常的なことからだった。


始まりは些細なもの。これだけ聞いたら誰もいじめだとは言わないだろう。

葉月には親友がいた。
ゲーム勉強もともにする、中一からの親友。(今もだよ)

Aは、その親友と葉月の中に割って入っては、悪気のない風に、自然に親友を連れて行き、葉月を一人にした。

それは、移動教室から始まり、昼食のお弁当を食べる席においてもだった。どっちにおいても、ついていこうとすれば睨まれ、話に入ろうとすれば無視される。親友は優しく、Aに対して何も言えず、強制的に連れて行かれるままだった。

ある日、親友が「葉月とお弁当食べたい」と、Aより先に席についてお弁当を広げた時があった。
しかし、Aはなんて事のない顔で席まで来て、「ほら、こっちで食べるの!」と親友を連れて行った。

始まりは、そんな些細なことだけだった。


ことが大きくなった公演


事件が起こったのは、演劇部の公演だった。

葉月は裏方の、音響だった。
音響っていうのは、演技に合わせてCDで音を鳴らす役割。

部員の家族が見に来て、もちろん葉月の家族も見に来た。
そして公演が終わった後、葉月の家族はパンフレットをもって部員たち、葉月たちのところに来た。

『ねえ、なんでこのパンフレット、葉月の名前だけ書いてないの?』

パンフレットには、演じる役者はもちろん、音響、照明、さらには役割がなくとも少しでも手伝ってくれた人の名前はspecial thankとして書かれていた。

でも、そこに葉月の名前はない。

葉月は知っていた。自分の名前がパンフレットにはないことを。
パンフレットを配ったため、事前に見ていた。
そして、字でAが書いたものであること、意図的に名前を省かれたのであろうことを察していた。

家族にばれ、焦った葉月は「書き忘れちゃったかな?」と家族を早く帰らせようとする。
家族は「そんなわけないでしょ、部員だよ?」と問い詰める。

時間が来て家族が帰った後に、葉月は同級生である部員から謝られた。

「私はAに「葉月の名前を忘れている」と言ったの。Aは「書く必要がない」って言って最後まで書かなかった…。ごめん葉月、私が書けばよかった。」

Aが意図的に葉月の名前を書かなかったということがほかの部員によって知れた瞬間だった。


続く嫌がらせ


その後も、葉月は嫌がらせを受け続けた。

大会の練習日程を教えてもらえず知らないまま過ぎてしまったり、教室では大声で自分のことだとわかる悪口を言われていた。

『なんであいつ自分が部に必要ないんだってわからないのかな?中一からいたお前と高校から入った私で私が部長になるってのはそーゆーこと。はー、頭のキャパシティがないね!』

お弁当を食べながら聞こえてきた声に、葉月は固まっていた。

そして、練習の日程に出られなかったことから大会では役割から降ろされ、葉月の役割は部員でない手伝いの同級生がすることに。

大会当日、音響と照明を操作する二階の部屋のその外で、一人ずっと泣いていたあの記憶はいまでも鮮明だ。


それから。


ここからはただ、勉強と家庭環境と学校とでストレスを抱えた葉月がおかしくなっていくだけ。

ここまで。

記憶の旅はここまでにする。

実は、のちの修学旅行の班でも同じになって、女子3人の中1人にされるとか、事実を知った親友が学校に来なくなったとか、自身も不登校になるとかいろいろあるけど。。

とにかく、基本人格の抱えていた大きな大きな記憶でした。

僕はあの大会の会場で泣いていた時を考えて涙が止まらないや。

またね 


ゆづき

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