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おすそわけ

昨日書いたnoteの内容が暗いと判断されたのか、オススメに出てくる記事が「休職」とか「うつ病」ばっかり。あの、気分が落ちてる時に楽しくなるような記事読んでもらおうとか思わないのかな?
実際には全く気分は落ちていないのだけれど、他の人のオススメにもAIかなんかが傾向を読みとってそういう暗い記事でより誰かの暗さを助長してるのでは、と思うとなんだかなあ。なんだかなーという気持ちになりました。

今日はレッスンへ行ってきました。歌のレッスン。
やはり高いとこを選んだだけあってレッスンというより治療されてる感じがする。本当に効果あんのかとか疑っててすみません。
先生は元々オペラか忘れたけど声楽を本業にしてた人らしい。笑顔がとにかくかわいい。私にはできない口を横にカッと開いた笑顔。かわいい。

ところで、なんで高いお金を払ってるレッスンに通ってるかというと、上手くなりたいというより自分の声を好きになりたいからです。
そう私は自分の声が大嫌い。嬉しいことに人から褒められることはあるけど、録音した自分の声とかもう最悪。ドブだドブ、舌ったらずだし。
でもやっぱり歌うっていう行為が自分を救ってくれたし、まだ諦めたくない。諦める前にプロを頼ろうと思いました。結果、プロすごいです。
わたしがわたしの歌で気に入ってないとこ言ってもないのにドンピシャに当ててくる。なんでだ、でも嬉しい。誰にも指摘してもらえたことないからさ。そうそうそこ!!わたしが嫌いなとこ!!先生ありがとう。少しずつだけど、自分の声を良くしていく作業は幸せで楽しいの。

とてつもなく話変わりますが、幸せで楽しいと言えばわたしにとってはおすそわけ。
字面そのまま、おすそわけです。

例えばバイト先のパートさん。多分わたしの母と同じ年代じゃないかな。彼女は息をするようにおすそわけしてくれます。
雨の日に低気圧でぺちゃんこに潰れていたら、「漢方がいいらしいよ!わたし持ってるから次会ったときあげるから試してみなよ」といわれた。翌々日に彼女は小さな紙袋に丁寧に包んでマスキングテープも貼って、その漢方を三日分もくれた。わたしは知っている。ドラッグストアの薬とか漢方ってまあまあ高い。病院でもらった方がだいぶ安い。それを三日分もくれるって、なんて徳が高いんだ。わたしは何もあげられていないのに、女神だよ、超かわいいし。いつも爪がキラキラしている。

他のパートさんはお歳暮のハムまるまる一個くれたことがある。手のひらに収まらないくらいの塊のハム。一人暮らし学生にはとてもとてもご馳走だ。もう十分食べたからわたしはもういいのよ、いっぱい食べなよって。またもや女神だ。
なんか人生の運の量が決まっているなら、このバイト先でだいぶ消耗している気がする。
でもいいんだ。めっちゃだいすきんちゅ達に出会えたから。んちゅ。ハムくれたパートさんの話はまたいつか書きたい。わたしのお手本のような人。

わたしのおすそわけの原点は小学生の頃の友達のお母さん。その友達は男の子で、多分転勤族だったんだろう。出会った四年後くらいにはまた別のところへ行ってしまったから。
その子のお母さんは見るからに若いお母さんで、おおかみこどもの雨と雪のお母さんに似てる。
ほぼ一緒。
そしてわたしに対していつも愛おしそうに接してくれた。他人の子どもにそこまで優しくできるもんなのか。まだわからない感覚だなあ。わたしはその優しさが嬉しくて調子にのって、友達の家に行く前にカミソリでわざと指を怪我して行ったこともある。発想がアホすぎる。だってあんな切れ方する草があるわけないし。でも明らかに不自然な傷跡と「空き地の草を触ってたら切れちゃった」というわたしの白々しい嘘を驚きながらも受け入れてくれた。あの時の絆創膏の貼り方がちょっと歪だったことも覚えてる。
話が長いな、しかも関係ない。ちょっと思い出して傷心に浸ってしまいました。ママー。

彼女はわたしが遊びにくるとクッキーを一から作らせてくれたり、かき氷を削るぞ〜っ!といってかき氷大会を開いてくれたりした。
特にクッキーはとてもよく覚えてる。友達の家にはオーブンレンジがなくて、小さいトースターがオーブン代わりだった。トースターって調整難しいよね。
その時は調整をミスってだいぶ焦げてしまった。わたしは焦げたクッキーだって美味しく食べれるくらいには舌がばかだったので気にしてなかったのだが、彼女は眉を八の字にさせて
「わあどうしよう、ごめんね」
と泣きそうな顔をしていた。
わたしはその時、お母さんなのにとっても感情がわかりやすい人だな、ピュアってやつだと思った。
結局食いしん坊のわたしはほぼほぼ1人で食べてしまったけど、彼女は美味しいかどうか何回も聞いてきた。無理しなくてもいいんだよとも。

この話おすそわけとなんの関係があるの?って思われそう。たしかに。でもわたしにとってはおすそわけ。愛のおすそわけ。
友達、ありがとう。あなたの母の愛をわたしにも少し分けてくれて。
きっとこの人生の中で彼女に会う機会ってもうほぼほぼ0に近いと思うけど、あの時の小汚い少女はあなたにとっても感謝してます。絆創膏貼ってくれてありがとう。
わたしもあなたみたいに他人に愛をおすそわけできる人間になりたい。今は全然できてないけど。
でもあなたのあたたかい愛を思い出しては強くなれる気がします。

多分この時にもわたしの人生の運ゲージが発動したんだろうな。使い所がとても良い。流石。わたしって運がいいのか悪いのかわからない。いやいいんだ。いいってことにしとこう。だってさっきスーパーに行ったらわたしの大好きなサラダが半額になっていた。ラッキーすぎる。超ラッキー。





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