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高校で県大会一回戦負けだった選手がインカレ出場にむけておこなったタイムマネジメント

こんにちは。

バドミントンコーチの齋藤(@usagi02_soushi)です。

運営しているサイト『バドチュー.NET』に掲載して反響をいただいている、
県大会1回戦敗退だった選手が大学でインカレに出た戦略』のnote版です。

前半はバドチュー.NET掲載内容と同様ですが、後半に具体的に実施した内容をまとめました。

現在無料にて公開しています。
ページ最後に、サポートをいただけましたら幸いです。
大学生活という限られた時間で成果を最大化させたい方は是非お読みいただければと思います。


大学生活というのは4年間あります。

長期計画の重要性というのは大学生時代に身をもって学びました。

この長期計画自体は、高校時代のコーチだった平尾さんという変わったオジサンが作ってくれたものをアレンジしたのですが、この長期計画のおかげで全日本インカレへ出場できたといっても過言ではありません。

この長期計画をベースに、高校時代県大会で一回戦負けだった高校生が大学で全国大会に出場するために実際におこなった内容を公開します。

大学生活での目標
大学のバドミントンで目指していたものは3つ。

それが

全日本インカレへの出場
リーグ戦レギュラー出場
国体出場

結論からお伝えすると
〇達成・・・全日本インカレへの出場
〇達成・・・リーグ戦レギュラー出場
補欠・・・国体出場

冒頭にも書きましたが、高校時代の齋藤は県大会で1回戦負けのレベル。強い大学でバドミントンをやってみたいと思い大学に進学。3つの目標を達成するために、長期計画で取り組みました。

長期計画については、運営しているサイト
『バドチュー.NET』
に掲載しているものと同様です。
その後の具体的にやったことは大学生がその気になればすぐに取り組める内容ばかり。

具体的に取り組んだ内容については簡単なことばかりですが良い習慣を生み出し、学年が上がるごとにより伸びていく、バドミントンに集中できるようになる方法です。

体育館前で齋藤にジュース1本おごって話を聞くつもりで読んでいただければと思います。


長期計画

大学での計画として打ち出したものが
『4年の時にレギュラー定着、インカレ出場、国体出場』
というもの。

そしてそのために
3年で『インカレ出場、団体戦出場』
を目指すというものでした。

目標達成のために立てた計画

1年・・・体づくりで大学生活の土台をつくる
2年・・・校内ランキングの向上
3年・・・団体戦出場とインカレ出場
4年・・・レギュラー定着、インカレ出場、国体出場

という長期計画です。

この長期計画は、高校時代のコーチ、平尾さんからアドバイスをもらって計画したものです。
おそらく、この長期計画がなければ大学での活躍はなかったのではないかと思います。
それほどまでに長期計画とは重要なものであると考えています。
長期計画についてもう少し説明していきたいと思います。

1年、土台となる体づくり

1年生の1年間はひたすら体づくりに費やしました。
とにかくトレーニングです。
大学生ともなると身長の伸びも落ち着き、筋力アップが狙えます。
このタイミングで体づくりをおこないました。
また、高校時代は県大会で1回戦負けのレベルですから当然、大学の大会では通用しません。

平尾さん「通用しない大会に調整してもムダ」

とのアドバイスをもとに、一年間すべての大会への調整をいっさい行うことなく、体づくりに取り組みました。
この成果は後に大きな効果となって表れるのですが、地元のバドミントン仲間の
「帰って来るたびに脚と体が大きくなってる」
という言葉にも表れていたように思います。

2年、校内ランキングを上げる

インカレへ出場するためには、西日本で32強に入ることが条件となります。当時の関西リーグは6校、それぞれの大学のレギュラークラスが出てくることを考えれば、激戦は必至。
インカレ出場のために必要な条件が、

「トーナメントでシード権を獲得する」

ということです。
組み合わせは、各大学のランキング上位からトーナメントに組み込まれていきます。
トーナメントを見ると、シード権的に優位となるのはダブルスでいくところ、大学で2番、シングルスでいくと3番手、多めに見て4番手というところです。
2年での目標は、校内ランキングを高め、大会でのシード権獲得につなげることを主眼に置きました。

公式戦よりも日頃の校内ランキングにこだわっての1年間でした。

トレーニングと校内戦を重視して行った結果、1年生では公式戦0勝だったところ、2年の新人戦ではシングルス、ダブルスともに3回戦くらいまで行けるレベルになりました。

3年、団体出場とインカレ出場

4年で目標を達成するための

「勝負の年が3年生」

と平尾さんから言われていました。

選択と集中による一点突破

3年になる前に大きな決断をしました。

「ダブルスに絞る」

というものです。
インカレ出場には、校内ランキングそして公式戦で勝ち上がる実力が必要になります。
2年の終わり頃、勝負ができるようになってきていたもののシングルスもダブルスもどちらもそこそこのレベル。
このままでは、どちらもインカレには届かないレベル。

そこで、当時の同級生からのアドバイスが
「ダブルスに絞る」
というものでした。

インカレへの出場を実現するためにダブルスに絞ることにしました。
結果、3年の春季リーグ戦でメンバーチェンジとして関西リーグ初出場、西日本大会でインカレ出場権獲得することにつながりました。

4年、結果にこだわる年

3年でインカレに出場、そして団体戦のダブルスに出場できるようになり、最後となる一年は大会へのピーキングをおこなう年でした。
1回目のピークは春季リーグ、2回目はインカレに持ってくるプランとしました。
結果的には春季リーグ戦では3勝1敗と好成績を収めることにつながりました。
その後、夏の西日本大会で、シングルス、ダブルスともに出場権を獲得することができました。
その後の全日本インカレはすべて初戦敗退という結果でした。

インカレに関しては、結果にこだわって封印してきたシングルスも練習したことの影響かと思われます。
秋季リーグ戦からインカレまでダブルスは苦戦しました(笑)
国体出場の目標は達成できませんでしたが、大学生活でインカレへの出場とリーグ戦のレギュラー出場という目標を達成することができました。

ここまでのまとめ

県大会1回戦負けだった高校生が、大学でインカレに出場するまでになったポイントをまとめます。

一番は、長期計画で出場に向けて取り組んだことですが、その長期計画の中で、土台作りに時間をかけることができたこと、さらには種目選択による一点突破を試みたことが大きな要因です。

大学で結果を出すために取り組んだこと
〇長期計画で取り組んだこと
〇土台づくりに時間をかけたこと
〇種目選択による一点突破を試みたこと

これから大学になる選手はもちろんですが、人生は長いです!

これから結果を出すために、

『長期計画』『土台作り』『一点突破!』


ここからは大学生活で実際に取り組んだことを書いていくことにします。
実際に戦略的におこなったこともあれば、結果的に良かったという結果論の部分もありますが、大学生活で競技力を伸ばすための時間の使い方に大きく影響する内容です。

現在150円で販売しています。
体育館の前で齋藤に一杯のジュースをおごるつもりでご覧いただければと思います。

単位を大切に

大学の単位、履修登録したものは全部とります。
捨ててはいけません。
捨てるくらいであれば最初から履修登録するのをやめておきましょう。

この単位を全部取るという効果は、
『スポンサーへのアピール』
が一番です。

大学生においてのメインスポンサー
それが親です。
バドミントンは日々のシャトル代、ラケット、ストリング、グリップ、遠征費用などなどかかります。
それに合わせて大学の学費・・・。
それらをできる限り親に出してもらいたい。
そのための手段が、
「結果を出す」
ということ。

しかし!バドミントンの結果はすぐ出ません。なにせ長期計画ですから。
ところが!大学の単位というのは半年で結果が出ます。
これを活用しない手はありません。
最初から単位はきっちりと全部取りましょう。
単位をしっかり取得し、その上でバドミントンをがんばっているのだ!
スポンサーである親へのアピールはこれが一番協力であると考えられます。

逆に、どれだけバドミントンをがんばっていても学業をおろそかにしていると判断された場合、支援を打ち切られてしまったり減額になってしまう可能性もあります。
そうすると必要になってくるのがアルバイトです。
授業に部活にと限られた時間の中、アルバイトも入ってくる。
これは相当なロスです。
アルバイトの時間を減らし、バドミントンの時間や回復の時間にあてるためにも履修登録した単位は全部とりましょう。

2年終了時に100単位

大学は1年間で履修登録できる単位数が50前後のところが多いのではないでしょうか。
そして、卒業に必要な単位が125~130単位。
つまり、1年と2年で単位を全部とっていれば100単位。
卒業単位まであと間近!

3年になれば授業数が減り、そのぶん、トレーニングや回復に時間を使うことができるようになります。
また、卒業に対する不安を抱えなくてすむため、競技への集中力が高まります。

実際、3年の時には授業数を減らすことに成功し
昼間はトレーニングやランニング、午後に昼寝をして夕方から部活、その後はランニングというような一日を過ごすことができるようになります。
このような時間が確保できれば、トレーニングの時間と回復の時間を確保できるようになるため、練習効率も高まります。

授業をどうするか

授業に出ます。
このメリットは
①生活リズムをつくる
②テスト勉強期間に練習できる

授業に出席することで生活リズムを整えやすいです。
先述のとおりたんいは全部取ることが基本ですので授業には毎回出席が基本です。
毎回出席することで、朝の起床時刻が決まるため生活リズムが安定します。
生活リズムを安定させ、体調を整えることが日々の積み重ねを実現します。

毎回授業に出席しておくことで、確実に減らすことができる時間。
『テスト勉強です』
必要に応じてテスト勉強はおこないますが、授業をさぼって、テスト期間に徹夜や3日間練習ができないといったことは致命的です。
日々の授業に出席しておくことで、テスト勉強を最小化することができます。
テスト期間にも確実にトレーニングを積み重ねていきましょう。

オフをとる

週に1日はオフを入れます。
バドミントンから離れる時間をつくること、
体を休ませることが目的です。

体を回復させる時間を作ること
そしてオフにバドミントンから少し離れることで心の休養をはかります。
オフは心身ともに回復させる時間となります。

長期休みと武者修行

大学には夏と春に長期休暇があります。
夏は大学生は大会シーズンということで部活をやることが多いかと思いますが、ねらい目は春休みです。
長いところでは2カ月近く学校が休みになることも。
それに合わせて練習がオフ期間になったり、自主練になったりすることもあるかと思います。

そんな時には『武者修行』にでかけましょう。
地域によりますが、実業団チームにお願して練習に参加させてもらう、他大学に練習に行くのも有りです。
学生時代は地元の静岡に帰った時には実業団チームのジヤトコ(当時2部リーグ)に練習に行ったり近畿大学(当時関西1位)に練習に行ったりしました。

他の空気を感じることで新たな気づきを得たり、現在の自分のレベルをはかることができます。
現在はチームや大学も積極的に情報発信をしています。
勇気を出して、アポイントをとり、礼儀正しく元気よく練習に参加すれば受け入れてもらえる場合が多いです。
休みを活用してレベルアップします。

大学には設備がある

大学にはトレーニング室やジムが併設されていることが多いかと思います。
これを活用しない手はありません。
大学によりますが、トレーニング施設にはトレーナーさんがいる場合にはなおOKです。
通い詰めてトレーナーと仲良くなりましょう。
トレーニングを見てもらうことで効率よくトレーニングができます。
なにより客観的視点があるということがプラスになります。

天理大学は柔道が強く、私が在学したときには野村選手がトレーニング室を度々利用していました。
金メダリストの醸し出す雰囲気やオーラ、トレーニングに臨む姿勢などを無料で見られて同じ空間でトレーニングできるというのは今考えればなんと贅沢な時間だったのでしょうか。

他にも他部活で日本チャンピオンだったりハイレベルな選手と出会えるのがトレーニング室。大学のトレーニング室は常連になりましょう。

体育館では羽根を打ちましょう

大学には多くの部活やサークルがあります。
体育館が使える時間、そして打ち合うにはスパーリング相手が必要となります。
バドミントンができる時間というのは実は一番限られた時間なのです。

体育館が使える時には極力羽根を打ちましょう。
トレーニングは授業の空き時間や朝、夜など時間をつくることでいくらでも対応できます。
体育館が使えて、人がいる時間はとにかく羽根を打つ時間にあてます。

この羽根を打つ時間を有意義にするためにトレーニングと回復の時間をつくりたいということですね。

原付で時間を買え

1年と2年の時には2年間で100単位の取得が目標です。
その中で部活やトレーニングの時間を捻出する必要があります。
そんな時に味方となるのが『原チャリ』ですね。
大学生であれば、免許を持っているひとも多いので大学の1年~2年の間は原付移動をすることで時間を生み出します。
原付は2年までしか使いません。(私の場合は)

二年間の使用ということを考えると新品を購入するのはもったいないので中古でよいでしょう。

自転車で安全を買え

原付は事故のリスクが高い乗り物です。
1年、2年で授業が多いときは時間的な余裕がないため、原付を使って時間を買います。
授業数が減る3年以降は逆に安全を買いましょう。

移動は自転車です。
原付に比べ交通事故やケガのリスクを低くすることができます。
バイク事故で選手生命に関わる大けがや、練習をしばらく休まざるを得ないケガをしたという人を何人も見てきました。
バイクは時間的にはとても効果的ですが、時間に余裕を持てるようにして安全な移動手段を確保することが積み重ねにつながります。

怪我しない

積み重ねで非常に重要なポイントです。
それがケガをしないこと。
ケガのリスクを減らすために移動手段を考えることは先述のとおり。

そのほかには身体のケアです。
特に授業が少なく時間ができるようになってからは定期的に身体のメンテナンスに時間を使います。

ケガをしてから治療、復帰という時間がもったいないので、ケガをいかに防ぐかということ。
治療のために整体等に通うのではなく、コンディショニングという意識を持ちましょう。

まとめ

時間は限られています。
大学生活でいけば4年。
実際に活動できる時間は3年とちょっとです。
その間に練習を重ね、経験を積みレベルを高めていく必要があります。

一番マネージメントしなくてはいけないもの。
それが『時間』です。
今回お伝えしてきたことはすべて時間をマネージメントするためにおこなってきたことです。

大学生活は時間が限られていますが、使い方もコントロールしやすいです。
強くなるために時間の使い方を工夫していきましょう。

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