タスクシュートで複数のプロジェクトをバランスよく着実に進める方法
複数のプロジェクトを同時に進めるにあたって、次のような悩みを感じたことはないでしょうか。
急なミーティングや割り込みタスクが多い。
定時のあいだは自分のタスクに手を着けられない。
他の人の仕事が遅く、プロジェクトが計画どおりに完了しない。
ようやく自分のタスクに専念できる時間がきたと思ったら、予定になかったミーティングに呼ばれたり、部下や同僚から突然「これについて教えてほしい」と話しかけられたりすることもあるかもしれません。
また、プランにある自分のタスクはすべて予定どおりなのに、他のメンバーやチームの遅れを取り戻すために作業分担の見直しが入ったり、発生した課題への対応を求められたりすることもあるでしょう。
この手の悩みの根っこには「プロジェクトが思うように進まない理由は自分の外にある」という考えがあります。
一方で、次のようなことが悩みの種になることもありませんか。
職場で与えられたタスクの進め方がわからない。
上司の意図がくみ取れない。
自分だけでは事態の解決が難しい。
上のような状況にいるのに人に質問できずにいる。
どのように進めればいいのか、自分に何を期待されているのかわからなければ、仕事を依頼した人に答えを聞くしかありません。なぜ、そのあたりまえの質問ができないのでしょうか。
おそらく「そんなこともわからないのか」「少しは自分で考えてほしい」「せめてこれくらいは調べてから来てほしい」と言われるのが恐いのだと思います。
そうならないように、書店で参考になる本を探したり、夜遅くまでネットの記事やSNSの投稿を漁ったりと、貴重な時間を情報収集に費やした経験が私にもあります。
今度の悩みの根っこには、プロジェクトが思うように進まない理由は自分の中「だけ」にあるという思い込みがありそうです。
じつは、私自身がこれまでに挙げた悩みや問題を抱えて苦しんでいました。私は現在、ある企業のコーポレート部門で管理職として10人のチームを率いています。そのかたわら、タスクシュート認定トレーナーやウェルスダイナミクスコンサルタントの資格を使って、講座やコンサルティングも提供しています。
しかし、会社の業務にプライベートの活動を加えたいくつものプロジェクトに同時に関わっていても、いまは同じ悩みを抱えていません。もちろん割り込みタスクもさばききれないタスクもなくなってはいません、むしろ増えています。
頭ではわかっていても聞きたくても聞けないことがいまでもあります。ただ、大きく変わったのは「自分の関わるプロジェクトは着実に前に進んでいると実感できるようになった」ことです
私にこのような変化をもたらしてくれた要因のひとつに「タスクシュート」があります。これによって、時間の使い方の解像度を高めることができました。
たとえば、漠然と一日を眺めていると、何もしていない「スキマ」が数多くあるように感じます。そうすると、やることが増えてきたときに「この空きを使えばなんとかなるんじゃないか?」と考えてしまうのです。
ところが、タスクシュートを使って自分の行動を細かく記録してみると、何もしていないと思っていた時間に、じつはいろいろなことを実行しているという事実が見えてきます。
これによって、できると予想していたのに、その読みどおりに進められなかったり、刻一刻と締め切りが迫る中で、焦りだけが募ったりしたときに、自分の抱えている仕事と時間との関係を冷静に見直せるようになります。「できることは限られている」という前提で、落ち着いて対処すれば心の負担も少なくできるのです。
本書では、時間の管理に役立つタスクシュートに加えて、プロジェクトマネジメントのノウハウや手法をまとめたPMBOK、人の才能を紐解き世の中に価値を循環させるウェルスダイナミクス、そして、グッドバイブスといういい感じの思いを乗せた波を届けるメソッドを通じて、筆者が経験した、物事
を前に進め景色を楽しむ方法を紹介します。
このうちPMBOKではプロジェクトを、
「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する、有期性のある業務」
と定義づけています。
言い換えるなら、「限られた時間の中で新しい何かを生み出す」ということです。つまり、会社や所属する組織で任命されるものだけでなく、身近な人と話しながら意気投合した企画も、自分の中であたため続けたり子供のころからやり続けていたりすることも、すべて立派なプロジェクトなのです。
本書を読み進めるうちにあなたの関わるプロジェクトが少しずつ前に進んでいると実感できれば幸いです。
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