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爆片破入り哲子ドライブの変遷

物に魔力を宿す際には、多大な負荷がかかる。その魔力が破られた時は……

爆片破

哲子ドライブ概論

 哲子ドライブとは、カラデシュ~ドミナリア期の半年間、スタンダードに登場した変則的なビートダウンデッキのことである。
 ブロッカーに阻まれがちな小型クリーチャーを《逃亡者、梅澤哲子》の能力でブロックされなくし、パワーの高い《楕円競争車》や《戦闘の祝賀者》と合わせることで一気に大ダメージを与えることができる。

それぞれ自由、平等、友愛を象徴している(大嘘)

 今回は哲子ドライブの戦場をエクスプローラーに移し、持ち味である一気にライフを削り取る動きを、《爆片破》によって更に強化するアプローチを試みた。

「火力を上げるかい?」ヤヤは聞いた。
「火力を上げよう。」ジョダーは賛同した。

双業火

第一版

 《爆片破》採用でバーンが出来るようになったところに、《楕円競走車》にも対応する《双業火》を入れることで一気に10点以上のダメージを与えることが出来るようにした。「火力を上げるかい?」「火力を上げよう。」

 《爆片破》の採用は、ライフを詰める効果を期待したものであったが、3点火力では倒せないタフネス4の強力なクリーチャーに加えて《黙示録、シェオルドレッド》も射程内に収めており、盤面有利の取り合いでも大きな働きを見せてくれた。

 このデッキを成立させる重要な鍵が《ちらつき蛾の生息地》である。《爆片破》の追加コスト、《楕円競走車》の搭乗員としての2つの役割を土地のスロットに押し込むことが出来た。

 第一版はヒストリックから始まったが、このあと直ぐにエクスプローラーへ戦場を移すこととなる。《オークの弓使い》や白単ライフゲインに尻尾を巻いて逃げ出したのだ。それと単純にヒストリック水準の強さを持っていなかった。


第二版

 最強アドバンテージカード《表現の反復》を失った穴を埋めるため、出来事を採用して損失を減らそうと試みた。それに伴い、クリーチャーでない呪文を唱えることが増えたため《第三の道の偶像破壊者》に加えて《崇高な工匠、サヒーリ》を追加している。

 偶像破壊者とサヒーリは、《ドラゴンの怒りの媒介者》が抜けたことで減った打点も補っている。哲子対応の他の1コストカードは媒介者の代わりにはならなかったのだ。

 サヒーリの忠誠度能力をは強力な使い道があり、競走車や祝賀者を増せば攻撃力が跳ね上がるのは勿論、トップ祝賀者の召喚酔いを回避して即座に攻勢に出られる。

 《ちらつき蛾の生息地》が使えなくなったことで《爆片破》が使い辛くなったため減らした。何度か回してみて、ミシュラン起動からの搭乗は必要だと感じたため、《変わり谷》を採用した。


第三版

 このリストが現在調整中のリストに最も近いものとなる。

 第二版では3ターン目以降はトークンが並びやすくなった代わりに、2ターン目までの攻撃力が激減した。哲子や祝賀者は他のクリーチャーを打点に変換するカードなので、2ターン目までの動きが悪くなるだけで、勝利が1ターンも2ターンも遅くなってしまう。

 序盤の打点を改善するために、《上機嫌の解体》を採用した。アーティファクトが無ければ唱えることが出来ない難しさがあり、後半引いても殆どアドバンテージに変換するシナジーが無い事から、このデッキにとって強力な役割を持ったカードとは言い難い。
 しかし、デッキ構築のし易さで言えば、《上機嫌の解体》を唱えるためにアーティファクトを多く積んでも、《爆片破》のコストと共用できるため構築をそれほど歪めず採用できた。

 ちなみに、スタンダード期の哲子ドライブには《モックス・アンバー》が採用されていた。《上機嫌の解体》を1ターン目に唱えることが可能になり序盤の展開が大幅に改善されるため、第四版への改造にあたって最優先で検討がされている。


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