高瀬川陶磁器つくろい工程vol.1
とても模様の面白いこの磁器。
パーツも揃うものが多かったので、これを作品にしてみます!
まず割れた断面全てに生漆(きうるし)を吸わせて「固め」を施します。
しっかり拭き取っても、固まると、漆は色が濃く出ます。
次に接着。
接着したい面に麦漆をつけて。
丁寧に接着。このときずれてくっつくと、ずっとずれたままなので慎重に。
ずれそうなところはマスキングテープ。
足りない部分を作っていきます。MDFという素材を用いました。
まるみを合わせて彫って研いで。
うまくいきましたが、二重線のライン模様のところまで高さがほしかったですね。あとで高くすることにします。
MDFも「固め」をして。
磁器の方がはるかに重いので、このまま接着しただけだととれてしまいそうと思ったので、断面を短く切った釘をいれて補強することにしました。
ハンドリューター大活躍でした。
高さの足りないMDFには麻紐を貼り付けて、その後サビ(漆パテ)で成形。磁器のあまり綺麗に割れてなかった部分も作りました。
サビで綺麗に接着面も見えなくなった。
ちょっと飛んでしまいましたが、(写真撮ったはずなのに見つからず…)磁器の面白い模様を形にすることに。
こちらはフェルトを二重にして、型を作って巻きつけて漆で固めています。
確認したらこんな感じ、綺麗につくれました。
固めたフェルトにサビで成形し、中塗り。
模様と同じ色に上塗り。下の皿もちゃっかりくっついて模様もついてる。
わかりにくいですが、波模様の下は素焼き部分でザラザラしているので、漆の部分も同様にザラザラを表現するため、錫粉を蒔いています。
ここでやっと模様接着。隙間をサビで埋めて、もう一度上塗りします。
そのままの色だと生っぽいので、「溜塗り」をして、深みを出して…。
磁器の模様から、漆の模様、そして立体へ…
上の部分にも「溜塗り」を施して、完成です!
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