現実と著しく乖離した英雄がテレビに出ているとドキドキする。

 ドラマや映画などの映像作品の多くには格好いい/可愛いキャラクターが登場する。それは創作物としては当たり前の話だ。魅力的なキャラクターがいてこそ。魅力的な作品はできる。

 あるいは、現実には有り得ないほど人格的に優れたキャラクターというのは。やはり誰もが憧れる存在であり、創作の中に登場させることによって世の人の「こんな人に会いたいなー」欲を満たすことができる。何も間違っていない。むしろ、創作の方針としては成功である。

 しかし、私は個人的に思うのだ。
 そういう英雄ばかりが広く推し進められ。
 世の中の人間が品行方正、聖人君子に慣れてしまったら。一体現実の汚い人間を見てどう思うのかと。 

 潔癖社会になるのが怖いのです。
 だって私が生きづらくなるなら。
 際限の無いエゴは列車のようにどこまでも進む。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?