♯2 エバートン アーセナル アーセナルの課題
今回は第15節のエバートン対アーセナルの試合の感想を述べようと思う。
エバートンは4-2-3-1、アーセナルも同様に4-2-3-1を採用。エバートンの変更点は左SBにゴッドフリー、右SHにゴードンをスタメンに抜擢。アーセナルは左SBをタバレスからティアニーに変更。ボランチにはジャカが復帰。そしてワントップはオーバメヤンではなくラカゼット。
アーセナルは開始からボールを保持しながらなかなか決定機を作れない。一方のエバートンはハイプレスからのショートカウンターを狙っていた。そして、前半のうちにFKからリシャーリソンが合わせてネットを揺らしたが、VARでオフサイド判定。
なかなかチャンスを作れず苦しんでいたアーセナルだったが、前半ロスタイムにティアニーのクロスを合わせたウーデゴールがゴール左下に蹴り込み先制。ワンチャンスをモノにした。
後半も前半と同様お互いになかなかチャンスを作れずにいたが、58分にドゥクレのパスに抜け出したリシャーリソンが再びネットを揺らすもまたもVARによってオフサイド判定。
アーセナルは一命を取り留めたが、アンドレゴメスの投入で攻撃のテンポが良くなったエバートンは80分、ついに均衡を破る。
左サイドからカットインしたグレイがペナルティーエリア外からシュート。これはラムズデイルの手にかすりクロスバー直撃。しかし、そのこぼれ球をリシャーリソンがヘディングで押し込む。実質〝ハットトリック〟を達成したリシャーリソンのゴールでエバートンが1-1の同点にする。
流れを掴んだエバートンは後半ロスタイムには左サイドからカットインしたグレイが再びペナルティーエリア外からシュート。1回目のカーブをかけたシュートではなく、ドライブ回転気味のシュートは右ポストに当たってネットを揺らす。
逆転されたアーセナルも攻撃に移るが時すでに遅し。途中出場のオーバメヤンにシュートチャンスが訪れたが、シュートは左下に外れる。
そのまま試合は終了。エバートンはリーグ戦9試合ぶりの勝利となった。一方のアーセナルは前節のユナイテッド戦に続き連敗。
ではなぜアーセナルはこの試合で負けたのか。自分なりに考えてみたのでそれを述べようと思う。(私はアーセナルファンで、今シーズンのアーセナルのリーグ戦は全て視聴しているが、あくまで素人の考えなので大目に見て頂けると助かります。)
前にも述べたようにアーセナルは左SBをタバレスからティアニー、ボランチの一枚をサンビロコンガからジャカ、そして1トップをオーバメヤンからラカゼットに変更した。開幕戦での三連敗以降はメンバーほぼ固定していたが、この日は、ジャカが怪我から復帰し、ティアニーも既に怪我から復帰していることもあり、3枚も変えている。
個人的にはオーバメヤンよりもラカゼットの方がアーセナルのプレースタイルと合っていると思うので、この変更はアリだと思った。だが、この日のラカゼットはほぼノーインパクトと言っていい。オーバメヤンとは異なり前から下がってきてパスを受けたり、サイドに流れてパス交換したりとラカゼットらしさは出ていたものの、相手のゴールを脅かすことはなかった。
アーセナル最大の課題は得点力だろう。ラムズデイル、冨安、ホワイト、ガブリエルらの堅守によって長年の課題だった守備力は改善しつつある。だが、攻撃面ではサカ、ウーデゴール、スミスロウ、最近だとマルティネッリ(ここ最近は出番がないが、ぺぺも同様である。)は敵を1人、2人と剥がすことができる。ペナルティエリア付近までは侵入するものの、その後の選択肢があまりないように思える。先程の選手達も、そこからカットインしてシュートを打ったり、CFにスルーパスを出したりというようなシーンはあまりない。実際、アーセナルの得点シーンはセットプレーやSBからのクラスに合わせるといった攻撃パターンがほとんどである。
この試合でも、特にサカがいる右サイドから相手を崩して敵陣深くまで侵入するシーンも何度かあったが、その後が手詰まりになっていた。そのため、支配率では相手を上回っていたが、シュート数は相手より少なく、決定機も後半の残り10分くらいまでほぼなかった。
一方でエバートンは繋いでくるアーセナルに対してしっかりとプレスをかけており、アーセナルの攻撃陣を自由にさせなかった。ミナの負傷交代というアクシデントはあったが、その後も上手く対応していたように思う。
それだけに、エバートンからしたら前半終了間際の失点は痛かった。アーセナルの武器でもあるティアニーからのクロスから得点が生まれたが、その前まではコールマンがしっかり対応していただけに悔いの残る失点だろう。
後半になっても展開はあまり変わらず、動きのない試合展開だったが、アンドレ•ゴメスがタウンゼントに変わって入ったことで流れが変わり、エバートンが押し込む展開が増えたと思う。
アンドレ•ゴメスを投入したことで、ややグレイ一辺倒気味だった攻撃にアンドレ•ゴメスが絡んむことで、攻撃が活性化し始めたように見えた。実際、同点に追いついたシーンでは、アンドレ•ゴメスのシュートのこぼれ球をグレイが拾い、グレイのシュートのこぼれ球をリシャーリソンで押し込んでいる。そして決勝点となった2点目でも、アンドレ•ゴメスのパスからグレイがシュートを決めている。
アーセナルとしてはエバートンが直近のリーグ戦で8試合勝ちがなかった上にアーセナルも前節敗れていたため、勝つべき試合だっただろう。だが、若手主体とは言え、昔のアーセナルのようにこのままずるずると調子を落とすことはないと思っている。次節のサウサンプトンに期待したい。
この試合の個人的に思うチームトップ3
エバートン
1 グレイ
2 アンドレ•ゴメス
3 リシャーリソン
アーセナル
1 ウーデゴール
2 サカ
3 マルティネッリ
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