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乙女ゲーに免疫のない人間がGS4にのめりこむまでの初見プレイ感想

人生の半分以上をオタクとして過ごしているが、いわゆる乙女向けコンテンツを通った経験があまりない。

友人に有名乙女ゲーを借りたりすることもあり、もちろんそれなりに楽しみはするのだけど、正直「イケメンとの恋愛要素」にときめく事はあまりなかった。シンプルにドラマとして楽しんでいた。
どちらかといえば作品は俯瞰で関係性などを楽しみたいタイプであるのに加えて、おそらく私のストライクゾーンが「イロモノ」に寄っているせいだと思う。

図にするとこう。

物語の中心となる定番のイケメンではなく、その外側にいるクセが強いサブキャラクターが好きという図解。例えばナルシストやオタクやヒモ、中二病など。
漠然とした男性キャラのイメージであり特定の作品ではありません。


最後に恋みたいにハマった男性キャラクターはスーパーダンガンロンパ2の「田中眼蛇夢」君です。学生時代のバイトが暇な時に虚空を見て「このぐらいの身長だなあ…」などと考えていた記憶がある。(でも眼蛇夢はソニアさんと幸せになって欲しいですお願いします)

そういうタイプのオタクなので、うっすらとこの世のメイン級イケメン達に偏見を抱きながらひねくれた逆張り精神で生きてきた。
だから存在は知っていても特に興味もないし一生やることがないと思っていた、乙女ゲーの古典のような「ときめきメモリアル Girls Sideシリーズ」。

よもや、このアラサーとアラフォーの間みたいなタイミングで、急にこんなにのめりこむことある??

自分でもその状況が面白かったので、出来るだけプレイ時の感想を素直に記録するためにnoteを書きます。

ちなみにプレイした経緯は
友人が実況配信してるのを見てちょっと興味をもったタイミングで、別の関係ない知人がたまたま貸してくれた、です。本当に偶然。


ここから感想のターンです。


※gs4のネタバレが含まれます。※筆者はイケメンキャラに無意味な偏見を持っています。※予告 柊夜ノ介に落ちます。


男キャラが増えない

とりあえず初回なので、自分がやりたい学園生活のイメージで適当にパラメータをあげていたら
男が全く増えないまま年始になってしまった。
出会ったのは上から目線で矢印出まくりの幼馴染と、買い物で出会った歌舞伎役者みたいな和風の男。あと妙に青春ドラマみたいな物言いをする先生。正直まだ誰もピンときてない。

ガソスタバイトで出会った関西弁くんもいたが、なぜかデートの電話ができないので意味がわからず、頭数にいれていなかった。

部活やバイトが出会いのフラグにもなると知っていたのでとりあえず生徒会に入ったところ、既出の和風イケメンが登場し、キャラ増えないと意味ないと思ってすぐ辞めた(のちに後悔する)。
じゃあ別の部へ……と手芸部に入ってしばらく見てたがやはり特に人は増えなかった。この時点で部活巡りは放棄した。

そして、同じ理由でバイトを変えてみようと
ガソスタに退職の電話をしたら

関西弁くんが消滅した……。

初詣にも誘ってくれたのに!?バイト以外の連絡手段なかったの!?LINEとかSNS交換しな?
ひかるちゃんの評価リストから消えてしまっており、ゲームシステムが「関西弁くんはもうこの世界にいません」と無慈悲に告げていた。

その後、入り直した本屋では元気な金髪と出会って「知識欲が高い人間は好きだぞ!」と多少やる気になり、さらに学年が上がって後輩キャラが入学してきたのでやっと安心したが、ここまでずっと心細かった。

(ネタバレ:颯砂くん七ツ森くんは最後まで出ません)

柊夜ノ介は遅行毒かも

前述の通り知識欲が強い人間は基本的に好きなので、本多くんの登場はうれしかった。
氷室くんもどうせこのタイプはデレたら可愛いと予想がつく。風真くんは勝手に好きになってくれてる。(先生は良い人だけどすいませんこの時点では教師なので倫理的にナシでした)

しかし、パッと見の属性だけで言えばそこまで興味ないはずの、柊夜ノ介という人。
敬語なのに意外とおっとりしておらず、芸の道にいる人特有のチャキチャキ感がある。日本語が綺麗。さらにノリが良く粋を解する精神があり、全力で楽しむ系の選択肢でやったねバッチリ好印象となる。お化け屋敷でめちゃくちゃしたりする。さらに絶叫マシン狂。

すごくじわじわくる。端的に言って「おもしれー男……」。

もしかしてこの人かもしれないという、うっすらとした予感と戸惑いを抱えながらも、なんとなく持ち前のダルい自意識のせいで受け入れがたくて
一旦は全員のデートをぐるぐる回し続けていた。

男の子たち、生きとる

嬉しかったのが、男の子同士の会話に遭遇したり、3人でご飯に誘いに来たりしてくれること。(仲良しグループは結成できていない)
こういうゲームはてっきりみんなヒロインにしか興味がないとおもっていたが、ちゃんと友達同士で日常を過ごしているのがわかって、はばたき学園がぐっとリアルになった。

この子達はマリィがいない時も生きて、お互いに友情をはぐくんでいる。
時にはみちるちゃんひかるちゃんも混ざってふざけたりしており、とても健全で可愛い学生生活がそこには広がっていた。
一番不健全なのは取っ替え引っ替えデートしては体やら腕にベタベタしてるマリィかもしれない。やめなさい他人の眼球を長押しするのは。

「ときめき」を冠したタイトルは伊達じゃないなって

好感度がオレンジ色のキャラも増えてきて、お誘い電話のトーンが変わったり家まで送ってもらったり、小さなイベントを見たりするうち、じわじわと全体の印象が変わり始めた。

え?ときメモって本当にときめけるんだ?

元々いにしえのギャルゲーとは言え、タイトルに「ときめき」冠するのは現代で見るとなかなかすごいセンスと思ってたけど……。
マジでときめけるやん。やるやん。聞いてないって。ねえ。

時にはベタに、時にささやかに、手を変え品を変え好意を示してくる男子たち。マリィを後押ししてくれる愛らしい双子の友人。男の子はもちろん女の子の会話にもキュンである。
こう言う気持ちでコンテンツを楽しむのは久しぶりかも……と、気がつけばめちゃくちゃのめりこんでいた。

目標とする人を決めました

わりとみんな良い奴という認識になっていたが、そろそろ誰かに注力すべきなのだろうと楽しく悩んでいた。(すごく贅沢な立場だ)
私の中の順位で、デレてからのイノリくんの追い上げは案の定凄まじかったが、結局、最初から最後まで夜ノ介さんがガーデンのお立ち台みたいなアーチに居座り続けた。

「このタイプ大体ハマらないじゃん」「男キャラが少ない中で最初から見てたから愛着あるだけでは?」とよくわからない言い訳を自分に問うたこともあったが、もう嘘はつけんよ。好きだもんな!
そろそろ過剰な自意識を捨てて素直になるべき。それがコンテンツを全力で楽しむ姿勢だから。

意外とおもろい奴じゃん、からの、生まれながらの環境の重圧に必死に耐える強さと弱々しさ。
不甲斐なさに苦しみ、「これをやっている限りはここにいていい」と居場所に執着して無理をする姿はちょっと身に覚えがあって、自分がその時に言われたかった言葉をこの人に言ってあげたくなった。この人が自分で自分にかけた呪いから解放してあげたかった。

心が決まってからはとにかく夜ノ介さんを中心にデートに誘い、修学旅行も一緒に周り(とき修というやつは見られなかった)、クリスマスプレゼントもちゃんと予想して送った。

バレンタインには、でっけえ丸太のような麩菓子が乗ってる意味不明なチョコも作った。麩菓子が好きでも嬉しくはないだろそれは。
でも夜ノ介さんズレてるからな……。焼きそばには目玉焼き、チョコには麩菓子なのかもしれない。

でっかいハートの麩菓子がチョコに乗っているイラスト
麩菓子をトッピングするったってもう少しやりようがあるだろうよ


ちなみに呼び方はこの時点の「夜ノ介さん」で最後まで通した。
なんなら2周目以降もそうした。
それが1番似合うし、そう呼びたいと思ったから。

そしてエンディング

卒業式の後、例の教会へ。
ときメモシリーズお決まりのやつ……!とテンションあがりつつ、本来は幼馴染との思い出の場所じゃないのかという気もしていた。この世界は風真くんに残酷だ。強く生きてね。

よく知らぬまま突っ走ったので、この時点で結構ドキドキだった。どうやら人が来ないこともあるらしい。本当に誰か来るのか、いや誰かではなく意中の人が来るのか不安になってくる。

という、少しの待ち時間のあとに扉が開いて、誰かのシルエットが見えた。

このカタルシス!誰にも相手にされない初年度から努力の学園生活を送ったゲーム部分が、見事に感情に直結する。よく出来たゲームだと思う。来てくれて本当にありがとう。なんかもうびしょびしょに泣いちゃった。めちゃくちゃ好きかも。

エンディングの内容については触れないが、結ばれはしたものの、しかしどこか彼の根っこには寄り添い切れていないような印象を受けた。
これはあれか、真告白とかいうやつを見て2人ともめちゃくちゃ幸せにしないといけないか?

エンディングの余韻を一晩味わったあと、そのまま2週めに取り掛かり真告白EDまでやった。1週目以上に素晴らしかったのは言うまでもない。

めちゃくちゃおもろじゃんgsシリーズ

冒頭にて借り物で遊んだと書いたが、夜ノ介さん真告白EDを見た時点で我慢できなくなって、ちゃんと自分で購入した。
ここまで楽しんだのにお金落とさないのはおかしいし、他の人も含めてあと何周もしたい。購入した自分のパッケージ版を見ると誇らしさすら感じる。

2周目にて無事に全キャラ(隠しキャラ除く)とも出会え、男子同士の掛け合いパターンも増え、さらにみんなに興味が沸いた。
颯砂くんと夜ノ介さんが温泉で意気投合するのめっちゃいいじゃん。最後まで本命と迷ったイノリくんや、他の子達とも当然青春を過ごしたい。
教師×子供は倫理が……と思っていた御影先生も、どうやらめちゃくちゃ良いとほうぼうから勧められたのでやろう。ストレス回復してくれる良い先生だし。公道をカブでジャンプすなよとは思ったけど。通学路オフロードなんか?


全体にツッコミどころが山盛りでありつつ、ストーリーとキャラの深みでそれを凌駕されて、しっかりと1人の男子に恋みたいな気持ちになれました。むしろツッコミどころがありすぎるのが、気取ってなくてちょうど良いのかもしれない。

リリースから機を逃した感もあるけれど、こういうのは楽しめるコンディションやタイミングがあるから、きっと1番良い時期にプレイできたのだと思っている。

今は3周目、夜ノ介さんを含めた仲良しグループ結成を目指している。
自室の机には、ファミマでプリントできる劇団はばたきからの年賀状(3年目)が飾ってあります。

また詳しい感想や、別の子のことを書きたくなったら筆を取るけど、一旦はここまで。

この表情、元の姿でしてるの見たことない。

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