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「EC」と「越境EC」との業務知識の違い

サービスを提供するためには、対象ドメインの知識、つまり業務知識が必要になります。BEENOSでは、各事業の業務知識を保有するメンバーが、戦略の提案、施策やサービスの企画を行います。

彼らの真の価値は、その確固たる業務知識を基盤とした、対象ドメインに対するアンテナの感度と企画立案のセンスにあると、漆原は感じています。

システム化にあたってのカウンターパートである我々エンジニアにももちろん、業務知識はとても必要です。

そこで今回は、BEENOSの主軸事業である越境ECに必要な業務知識について、広く浅く網羅してみたいと思います。

なお、通常ECに必要な業務知識については、ここでは言及しません。

多様な支払い方法

最近PayPayが、自社ECやアプリの決済手段として組み込めるプラットフォームの提供を始めたりしていますが、国/地域によって、メジャーな支払い方法は異なります。お客様の利便性を考えると、それらの支払い方法をサポートすることはとても有用です。

例えば、アメリカを中心に広く普及している決済サービスのPayPalや、中国のアリババグループが提供するAlipayが挙げられます。

また、クレジットカードによる支払いはもちろん日本でも一般的ですが、中国のお客様の利便性を考え、カードブランドに銀聯(China UnionPay)をサポートしていたりします。

多様な取り扱い通貨

日本国外のECサイトやwebサービスを利用する際に、米ドルなど日本円以外で決済を行う必要があり、クレジットカードの明細を見るまで実際の支払額がわからない経験、一度はあるのではないでしょうか。

複数の通貨を取り扱うのはとても難しいことですが、それによって様々なお客様が、明確で安心な支払いを行うことができます。

多くの配送対応国/地域

独自の、多角的な判断基準によって配送対応国/地域を決定しており、定期的に判断基準の見直しを行なっています。

モノとしては配送が可能だったとしても、配送先に対するライセンスの関係で購入を不可とするような考慮も必要になったりします。

多様な配送方法

「少しでも早く欲しい」
「到着まで時間がかかっても安い方がよい」
「どうしてもこれが欲しい(から配送できる手段を提供して欲しい)」
のように、配送に対するお客様のご要望は様々です。可能な限りご要望を満たすために、継続的に、多様な配送方法に対応しています。

また、例えば、コンビニ受け取りが一般的な台湾向けにコンビニ配送を提供するなど、配送先の習慣を考慮することで、お客様の利便性を上げることにも取り組んでいます。

モノに対するケア

越境ECのモノは、長時間、様々な環境で、いろいろな人の手によって配送されます。我々が必要と判断した場合に行う特殊梱包、お客様のご要望によって行われる厳重梱包に対応しています。

また、我々の倉庫にあるモノがどういう状態なのか、お客様が判断するための写真撮影や、国際配送料金を抑えるためのおまとめ梱包を、メニューとして用意しています。
※配送手段、重量によっては配送料金が高額になる場合もあります

禁制品

渡航経験のある方でしたら、荷物の預け入れや出国手続きの際、機内に持ち込めないモノについて確認をしたことがあると思います。それらは禁制品の一部です。

禁制品には、万国共通のモノと、配送先によっては禁制品に該当するモノがあります。これに加え、上述した「ライセンスと配送先」によっては取り扱えないモノがあることも、忘れてはいけません。

各国の税制や法律

オーストラリアやニュージーランドの財・サービス税(Goods and Services Tax: GST)のように、海外販売業者は、各国/地域の税制や法律に従う必要があります。

これらは新たに制定されたり改正されたり廃止されます。企画、法務、経理、システム開発などが一丸となって、継続的に対応にあたっています。

リスクのマネジメント

こちらは本当に一言で語ることのできない分野です。是非当社のリスクマネジメントメンバーのインタビューを読んでいただきたいです。

多言語対応

配送対応国/地域が増えれば増えるほど、多言語でのお客様対応が必要となります。webサイトの表示言語、システムから送信される各種通知、チャット対応や電話対応など、これら全てに多言語対応が必要となります。人が対応するところも多いため、チームマネジメントの難易度も高いです。

デザインに関する多言語対応は、当社伊東の記事が参考になると思いますので、是非読んでみてください。

一口に越境ECと言っても

越境EC対応をうたっているECパッケージやSaaSが増えてきました。しかしここまで読んだ人にはご理解いただけると思いますが、ICTがカバーできない部分がかなりあるのが実情です。越境ECとは機能ではなく、ノウハウなのでしょう。

”ご購入いただけるお客様が増えれば流通は増える”

これは多くの事業者が理解していることです。しかしこのノウハウの部分を定量化できないため、取り組みを行わなかったり、思うように結果が出ないことが多いのが現状です。

BEENOSでは引き続き、ノウハウとICTによって、日本の越境ECを牽引していきます。

“あたりまえを創出し続ける”
それではまた、インターネットでお会いしましょう。

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