見出し画像

現地の環境を知る

皆さん、トゲオアガマ、砂漠のトカゲ
どんなところのイメージですか?

トゲオアガマって砂漠にいるんでしょ?
暑いんでしょうね、カラッととしててカサカサで···
それはそれは

とにかく暑くしておこー!!!!!!!

はて?
果たしてほんとにそうかしら????
🌝

砂漠って
かなり昼夜や季節ごとの寒暖差があるし
夜露や朝露もあるんだぜ?
だから植物も多少はあるんだぜ?!
※地下水脈もある。


巣穴の深さでも温度が全然違うし、
絶対王者エジプト様だって日陰に逃げ込むんだぜ!!↓Click YouTube動画

オルナータトゲオアガマなんて
サウジアラビアの崖や沿岸部
湿度は70-80%あるような
ムラムラな海沿いにだっているんだぜ。
嘘みたいだろ?

あの彩色豊かなカラーはそういった沿岸部での
カムフラージュ
のような効果もあると考えられるね。

湿度があるんだ!と思っても
加湿のし過ぎはよくない。
なぜなら日本は狭い!🗾
ケージも狭い、風通しも地球の海辺ほどよくはないだろう。

つまり完全に真似をしたくても加湿のし過ぎで体調を崩すようなデメリットもあるのだ。
湿度が気になる人は朝晩床材やシェルターに霧吹きをして夜露朝露の再現をするといいね。

不思議と水棲亀等を取扱っているような湿度を感じるお店のトゲオアガマは肌艶が麗しく乾燥しすぎていない印象があるね。

⚠️因みにトゲオアガマは顔や身体を濡れるのを好まないから水が掛かるとストレスになって拒食になることがある。きをつけよう🌝

トゲオアガマは基本的に濡れるのがキライグッズ↑

____________________________________________________
【温度・湿度・行動パターン】

イサワン・エルグ砂漠/サウジアラビア
年間での最大温度と最低温度

外気温度   39℃  13℃
地表温度   60℃  9℃
巣穴温度5cm 36℃  20℃
巣穴温度20cm  31℃  24℃

このデータをみる限りでも
かなりの温度差があることがわかるだろう。
そして地表が9℃までおちていても
巣穴の中は20℃近く保たれていることがわかる。
つまり、トゲオアガマが冬を超すにはシェルターはパネルヒーターをつかったり、外気の冷たさが入ってこない様な防風性や密着性が必要だということもわかるだろう。エジプトなんかは巣穴を10mも掘ることがあります。

そして粘土質な巣穴や石の隙間は
湿度が保たれており平均60-70%の湿度、
最大90%もあるそうだ。

以前ベランダでオセラータトゲオアガマを飼育していた時猛烈な梅雨で湿度90%の豪雨の時があった。
何も気にせずバスキングをして
ベロリとした脱皮をしたのが印象的だった。
以外と平気なのだなと感じました。
※常にその様な環境下はおすすめしません。

そして
日本の外気湿度は平均50-90%
砂漠の外気湿度は平気10-50%
となると日本では十分に湿度があるので
無理に加湿する必要はないとも考えられますね。

サバクトゲオアガマの場合
ディスパー系やサバク系の巣穴湿度は高くて40%程度
外気は10%程度です。
これらの種はイエローファンガス(Nannizziopsis)というカビ菌による皮膚の病気、角質増加症を引き起こしやすく、多湿の環境には向きません。
対処法に関しては別途記事をまとめます。

____________________________________________________
【トゲオアガマの活動パターン】
お昼とかバリバリ外活してるんでしょ?
いえいえ、そんなことありません。
砂漠の日中にで出歩くなんてそんな···!
____________________________________________________

AM9:00     外気温37℃
       餌を探して練り歩く

AM11時    外気温49℃表面温度64℃
      こんな暑いの出歩けっか!巣穴へ退避

PM13-15  巣穴や日陰でまったり

PM16-17        軽くおつまみ食べてねんねしましょ。

PM18時   外気温37℃
                        就寝

____________________________________________________
日頃トゲオアガマを観察していると
朝におきてたべて11時ごろにはダラダラしてるか、
巣穴で眠ってることが多いでしょう。
(特に冬はそのパターンが多い)
そして15時ごろなど余って干からびた餌をぱりぱり
食べて眠ります。

つまりは真昼のバスキングライトは消えてても別に問題はないんです笑
我が家は夏日は室温が42℃にまであがるので
バスキングライトなんて浴びません💡
節電あるのみです!笑

38℃以上は自動でオフになるように
SwitchBotで設定しています。

専用のハブ、温度計、スマートコンセントの3点必要になりますが大変便利です。
外出時の急な温度上昇時のオーバーヒートを避けられ安心です。

____________________________________________________
【その他情報】
現地の環境の参考になる動画

■オルナータの生息環境

■エジプトの巣穴やお散歩飯

■サバクトゲオアガマの巣穴


生息環境データおすすめ本
フランス語ですがかなりマニアックな情報がビッシリ。ファンガスや腸内構造や歯の構造まで。
ハードウィッキーまでなんでもこなすスーパーブリーダーbebesaurusのOlivier Antonini著

巣穴の構造図サンプル画像

____________________________________________________
トゲオアガマガイドブック
名著 Thomas wilms氏の
各種の生息域の温度表や基礎情報満載の逸品

現地環境サンプル画像
別紙Darco uromastyx特集にて巣穴を掘り進めるthomas氏

____________________________________________________

トゲオアガマがどんなところに棲んでいるか
少しイメージが変わりましたか?

基本的には同じような環境で飼育可能ですが、
トーマスやハードウィッキー、メソポタミア等
種類ごとに環境も変わってくるので
調査するのも面白いでしょう。
特にトーマスなんかは全然違うので環境温度には注意が必要です。(別途まとめる予定です)

年中灼熱なだけが砂漠ではない。
その事を知るだけで
飼育環境に関しても見方が変わってくるとおもいます。色々と観察して楽しんでみてください♫

応援ありがとうございます。 トゲオアガマの国内CBの益々の発展の支援になります。