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パーソンセンタードケア

認知症をもつ人を一人の「人」として尊重し、
【その人の立場に立って考え、ケアを行う】
と言われているが、トムキッドウッドさんが書いた原本では少し違う?

【人の立場に立って考え行う営み】
が、近いのではないかという。そして、
Action(働きかけ)
Reaction(反応)
Reflection(内省)
の3連構造のやりとりがある人間関係が大事であると書かれているとのこと。
決してAction(働きかけ)だけの一方向のものではないということ。

今ケアの現場では、【○○ケア】が溢れており、その多くがAction(働きかけ)であって一方通行なものが多い、もしくは一方通行的に使われていると思われる。
エビデンスは?とか根拠は何?ということが強く求めらると言うこともあり、そういった【○○ケア】が拠り所になっているとも考えられる。
自分も御多分に洩れずそうだった。

今考えてみると、パーソンセンタードケアのいう3連構造を意識せずAction(働きかけ)だけに注目していると、相手のReaction(反応)に対してのReflection(内省)は、上手くいったか?いかなかったか?の2つになる事が多い。
どういうことかというと、例えばお風呂に入りたくない人がいる。職員が【○○ケア】を駆使してAction(働きかけ)する。お風呂入りたくない人がお風呂に入るなり、入らないのReaction(反応)をする。その時のReflection(内省)はあぁ、うまくいったな、うまくいかなかったなぁというように。
この状態は、こうすればうまく行くはずだっていう手法だけ見て、相手がどう感じたか?が見えてない。3連構造を意識しながら相手の立場にたてば(自分事とすれば)、なんで入りたくないのかな?等相手がAction(働きかけ)にたいしてどう感じたか?なぜそう感じたか?と考えることができる。

人相手の仕事では、万人に適用される、これで間違いない!という答えはない。
だから、このような【○○ケア】とか【発信力のある誰か】や【昔から伝わる理念】といったものに頼りたくなるんだと思う。
それが悪いこととは思わないが、Action(働きかけ)だけに偏ったり、盲信してまうと目の前の人に対しこれが正しいと父権的になったり、ちょっと違う考え方の人に攻撃的になったりする危険がある。
やっぱり色々な方法や考え方を理解し受け入れた上で考え続けることが大事なんじゃないかと思う。

そうこう考えていると認知症と言われたからと言って何か変わるわけではなく、当たり前の人間同士の付き合いが大事であり、目指すべきは【なんだか人が集まってくるような人】なんだろうなぁ。


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