友達がいないのは、何もかっこよくない。
「俺には友達いないからさ」を、さぞ辛そうに話す人種が増えてきた。
そうやって諦めたように話すお前らを、一気飲みして空いたビールジョッキで殴り床に臥したお前に馬乗りになって頭突きをお見舞いし、その右耳に向けて
「なんもかっこよくねえぞ」
としたくなる。
僕は人と飲む時や遊ぶ時は基本的にサシ(一対一)だ。サシ飲みだと、時間に比例して会話は深くなる。
僕はその相手という海を潜水している感覚がとても好きだ、ってのは別の話。
で「友達いないからサ」という底に辿り着くたびにガッカリする。こいつもかよってなる。
コミュニケーションってのはカードゲームだ。自分の出す話のコストに応じて、相手もそれ以上のコストの話をきることで、会話は信頼になる。
俺はお前と友達になりたくて、友達であることを確認したくて、いろんな話をする。それを「おしゃべり好き」と言われる世の中もクソなのだが。
こっちだって、話すのには痛みがある。でも俺はお前と友達になりたいんだ。だから話すんだ。
でもそう会話をしても深くならない時がある。そういうやつが話すのは「友達がいないからサ」である。
自明である。
そこまで相手に話させて、自分はなんの痛みもない薄い話で場を濁らす。あるいは「大変だね」と蚊帳の外に立つ。
だから友達がいないのである。
友達を作るというのは能動的行為だ。
友達がいるという状態は努力の結果だ。
この二つができないお前を恨め。安い孤独に浸るな。
今起こっている会話の深さに耳を傾けろ。浅瀬ならお前が深みを作れ。痛くても、怖くてもお前を開け。
そうすれば、数人に1人、開いてくれる奴がいる。明らかに目が虚になり、会話のBPMが遅くなる瞬間がある。それを見逃すな。
そうやって友達を作ろうや
もう孤独はいいだろ。
友達がいないことは、何もかっこよくない。
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