休学1ヶ月目、 人生が休みはじめた。
大学を休学した。
別にいじめられていた訳でもなく、その逆をしていた訳でもなく。単位がたりない訳でも、学費が払えなくなった訳でも、鬱になった訳でも留学に行く訳でもない。
健全に、元気に、エネルギッシュに、1年学校に行かないだけだ。
ちょうど先週に学校での手続きを終え、周りにも挨拶して、やっとこさこうやって文章を書けるくらいまで落ち着けた。
さて休学1ヶ月目の感想としてはだが、とっても幸せだ。
あぁ、自分ってこれも好きだったんだ、あそこに行きたかったんだ、こう生きたいのかも、の連続。
休学中の僕といえば朝は8時に起き、ギターやゲームを少しやって、動画を作り、文章書いたり写真撮ったりして、大好きな本屋のバイトに行く。帰ってきたら、いかに安い具材で美味しい飯を作るかをやって、映画かアニメをみて寝る。
「なんて自堕落」
去年の僕はそう言うだろう。すまんな去年の僕。
せっかくだ。なぜこうなったかを書こうか。
去年の僕はと言うと、有名企業の倍率40倍のインターンを勝ち抜いた、つよつよ大学生。
マイクロソフトのツールはもちろん、英語と韓国語と日本語のトリリンガルに加え、写真・動画撮影、デザインといったクリエイティブのスキルも多少持ち合わせている。おまけにコミュニケーション能力もそれなりに評価されていて、自分で言うのもなんだが、同年代で見ても「できる方」だった。
第一志望は電通博報堂。ビジネスの課題をクリエイティブで解決する!みたいなことをやりたかったらしい。いやー若々しい。
クリエイティブな仕事はもちろん、事務作業や、力仕事、営業も進んでこなし、なんでもできるね!と評価されていくのがとっても気持ちよかった。
…社会に認められていく感じがとっても気持ちよかった。
僕は悪い意味で変な人らしい、ということを幼少期で知った。空気も読めないらしいし、発言すれば全部屁理屈と片付けられ。
そんな自分が嫌いだったし、社会もこんな歪に与える居場所もクソもないだろうって思っていて。
なので一年から就活ってのはずっと意識してた。長期短期合わせると10社以上のインターンに参加したっけ。
自分の歪を矯正して、社会のどこかしらのパーツに当てはまろうと頑張ったわけだが、結果は予想外。
僕は僕でいたいらしい。
歪ということは知っていて、それを治したいと思っていたが、僕はその歪が気に入っていて愛しているということがわかったのだ。
これを直せば社会とやらに入れるということはわかっていたのだが、それは嫌だ。
僕が僕でなくなるから。
社会がどれだけ僕を嫌っても、僕は僕を好きでいたい。
自分を矯正してまで入るほどの会社ならこっちが願い下げだ。
散々、屁理屈だの、空気読めないだの、僕を拒絶した社会に迎合するなんてくそだ。
…これが就活バチクソ頑張った大学生の結果だ。なんたる皮肉。
実は休学の提案は親からだった。
一年から就活をしていたこと、自分を矯正しようとしていたこと。そして自分はこんな自分が好きだし、今の自分がやりたいことをやりたい、ということ。全部話したところ、
「よくやったね 少し休んだら」
と。嬉しかったさ。
それからというもの、書類を数枚提出し晴れて僕は休学生。
毎日、自分の歪を愛でるように写真を撮り、動画を撮り、ギターを弾き、散歩をし。
ゆっくり自分を休めてみようと思う。
歪を受け入れよう。大事にしてあげよう。
ということで、今年一年、人生をお休みします。
何卒。
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